おすすめPLCメーカーは?SIerが選び方や仕組みを紹介
装置の制御に欠かせないPLC。PLCによってさまざまな動きをプログラムでき、その便利さゆえに導入を考えている方もいるのではないでしょうか。
その一方、
「PLCのおすすめのメーカーは?」
「どのようにメーカーを選定すればいいの?」
といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそのような疑問をお持ちの方に向け、PLCの仕組みやメーカー選びのポイント、おすすめのメーカーをご紹介します。ぜひ参考としてください。
また、PLCによる生産ラインの自動化を通じて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.PLCとは
PLCとは、プログラマブル・ロジック・コントローラの略称で、機械をシーケンス制御するコントローラを指します。
シーケンス制御とは、あらかじめ決められたプログラムを順に実行する制御のことです。PLCを利用することで、人が操作し発生する信号によって機械を制御し、機械の状態を検出する信号を人に分かるように知らせるというもの。
例えば、制御パネルのONボタンをタッチすることでモーターを駆動できたり、装置が必要以上の熱を感じた時にランプやブザーで危険を知らせてくれたりといったことが可能となります。
上記は三菱電機のPLC(シーケンサ)を利用し、サーボモータを制御している動画です。
入力部のパネルから指定のボタンを押すことで、PLCからサーボモータに指令がいき、サーボモータを制御していることが分かります。事前にプログラムしておくことで、複雑な動きを可能にしています。
2.PLCの仕組み
次に、PLCの仕組みをご紹介します。PLCを構成するパーツ、出力の流れについて解説していきましょう。
(1)PLCの構成
PLCは基本的に以下の5つの項目で構成されています。
- 入力部:外部機器から情報を取り込む部分。
- 出力部:外部機器に情報を送る部分
- メモリー部:さまざまな情報を記憶する部分。
- 電源部:PLCが稼働するために必要な電力を供給する部分
- CPU:さまざまな論理演算や制御をする部分
画像出典: 「プログラマブルコントローラ(PLC)とは(2019年版)」一般社団法人日本電気制御機器工業会
PLCは単体で利用することはできず、ラダー回路というプログラムを記述してあげないと動きません。ラダー回路はPLC上で入力するのではなく、専用のソフトを使ってパソコン上でプログラムを作成する必要があります。
PLCにプログラムを入力する際は、USBケーブル端子などでパソコンとPLCを接続し、プログラムを読み込ませて使用します。
(2)PLCから出力されるまでの流れ
PLCの簡単な仕組みとしては、入力部から外部信号(ボタンの入力など)を受け取り、入力のリレーがON・OFFされ、それによってCPUでシーケンスプログラムが動きます。シーケンスプログラムがCPUによって動くことで、出力リレーがON・OFFされ、出力部に信号(モーターの駆動など)として指令が出されるのです。
PLCには入力部と出力部があり、それぞれを入力・出力したい装置に接続して使います。上記例でいくと入力部にスイッチを出力部にはモーターを接続します。
3.PLCメーカーの選び方
ここではPLCメーカーの選び方をご紹介します。
(1)現場で使われているメーカーを選ぶ
PLCのメーカー選びの際は、現場で使われているメーカーを選ぶようにしましょう。
PLCメーカーと言っても、多種多様ですが、企業によってすでに導入しているメーカーがあるかと思います。
PLCを利用するためには、PLCにプログラムを入力するための専用のソフトがありますが、実はメーカーごとに独自に制作しており、独自のソフトを購入しないとPLCを制御できません。
独自のソフトも決して安いモノではないため、コストを削減するために現場ですでに使われているメーカーを選ぶと良いでしょう。
また、PLCメーカーによって基本用語の定義やプログラムの表示、ショートカットキーの割当、使える機能なども微妙に異なります。導入の際は、自社でどのメーカーのPLCが使われているか確認してみましょう。
(2)設計者の多いメーカーを選ぶ
PLC設計者の多いメーカーを選ぶことも重要です。
さまざまなPLCメーカーがありますが、三菱やキーエンス、オムロンのPLCはシェア率が高く使われています。そのためプログラムを開発・設計できるPLC設計者が多く、導入後の改造やトラブル時の対応をしやすいです。
一方、主要なPLCメーカー以外を選ぶと、扱えるPLC設計者が比較的少なく、少し改造を加えるだけで料金が高額になりやすいです。
導入メーカーを決めていないのであれば、設計者の多いメーカーを選ぶと良いでしょう。
4.PLC導入の際のおすすめメーカーおよびSIer5選をご紹介
ここではPLCのおすすめメーカーおよびSIer5選をご紹介していきます。
- 株式会社FAプロダクツ
- 三菱電機株式会社
- 株式会社キーエンス
- オムロン株式会社
- 富士電機株式会社
順に見ていきます。
(1)株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
(2)三菱電機株式会社
【所在地】
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号(東京ビル)
TEL:(03)3218-2111
WEB問合せ:http://www.mitsubishielectric.co.jp/support/
http://mitsubishielectric.co.jp/
【特徴】
三菱電機株式会社は、電機に関する幅広い事業を手掛ける大手の総合電機メーカーです。三菱電機のPLCの商標であるシーケンサが人気を博し、PLC=シーケンサのイメージまであるメーカーです。
豊富な品揃えと高い信頼性によって、多くの企業で使われており、PLCの国内シェアの半数近くを占めています。扱っている企業や技術者も多く、導入しやすいPLCの一つです。
【PLCの強み】
- 世界でもシェアや技術力がトップクラス
- 他機器との連携性が高い
- プログラム単位でRUN中に書き込みが可能
【PLCの弱み】
- バリエーションが豊富で慣れないと選定が難しい
- デバイスコメントが半角32文字までと制限がある
【営業品目】
- 重電システム部門
- 産業メカトロニクス部門
- 情報通信システム部門
- 電子デバイス部門
- 家庭電器部門
- その他部門
(3)株式会社キーエンス
【所在地】
大阪市東淀川区東中島1-3-14
TEL:06-6379-1111
FAX:06-6379-2222
WEB問合せ:https://www.keyence.co.jp/inquiry/askKeyence/
https://www.keyence.co.jp/
【特徴】
株式会社キーエンスは、センサや制御、精密機器など多くの事業を手掛けるメーカーです。営業利益率が50%超えのハイパフォーマンス企業です。
キーエンスのPLCでは三菱のPLCとリンクができます。リンクをすることで各PLC間の信号やデータを互いにやりとりができるようになります。一つの設備にいくつものPLCを導入している場合に、とても便利な機能です。
【PLCの強み】
- 三菱PLCとの互換モードが使用できる
- 開発環境以外の専用ツールが少なめ
- 処理速度が速い
【PLCの弱み】
- 開発環境の動作が重い
【営業品目】
- センサ、測定器
- 画像処理機器
- 制御・計測機器
- 研究・開発用 解析機器
- ビジネス情報機器
(4)オムロン株式会社
【所在地】
京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル
TEL:075-344-7000
FAX:075-344-7001
WEB問合せ:https://www.omron.co.jp/inquiry/
https://www.omron.co.jp/
【特徴】
株式会社オムロンは、電気機器メーカーで制御・電子およびヘルケア事業を手掛ける企業です。
制御機器事業では、センサやコントローラを駆使することで製品のオートメーション化に力を入れています。そのためオムロンのPLCはオートメーション化をすべく、シーケンス制御部分とモーション制御部分がコントローラに一つに統合されています。
製造ビッグデータを支援できるシリーズも開発されており、今後の工場のIoT化に必要なPLCです。
【PLCの強み】
- C言語、PC系アプリケーション開発者でもPLC制御がしやすい
- 回路編集がやりやすい
【PLCの弱み】
- 多くのラインナップが生産中止になっている
- シリーズによっては特殊なプログラムが必要なPLCがあり、使いにくい
【営業品目】
- 制御機器
- 電子部品
- 太陽光発電パワーコンディショナー
- ヘルスケア
(5)富士電機株式会社
【所在地】
東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー
TEL:03-5435-7111(代表)
WEB問合せ:https://www.fujielectric.co.jp/contact/
https://www.fujielectric.co.jp/
【特徴】
富士電機株式会社は、東京に本社をかまえる大手電気機器メーカーです。
富士電機のPLCは、オープン化に対応し制御・操作・監視を統合したコントローラで、国土交通省が定めた電気設備の標準仕様にも対応しています。そのため海外市場からの要求にもこたえることができるのです。
【PLCの強み】
- 国土交通省が定めた電気設備の仕様に標準で対応している
【PLCの弱み】
- 三菱、キーエンス 、オムロンに比べるとシェア率が劣る
【営業品目】
- パワエレシステム・エネルギーソリューション
- パワエレシステム・インダストリーソリューション
- 発電
- 電子デバイス
- 食品流通
5.PLC導入のご相談はFAプロダクツへ
この記事では、PLCの仕組みやメーカー選びのポイント、おすすめのメーカーをご紹介しました。PLCは洗濯機やエアコン、エレベータ、信号機といった身近なモノから、工場のコンベアなど専門的な分野にまで幅広い場所で使われており、機械を動かすためには欠かせない装置です。
PLCを用いた自動化をご検討の際は、お気軽にFAプロダクツへご相談ください。
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