有機EL検査装置がまるわかり!初導入で検討したいメーカーも紹介
有機EL検査装置は、拡大する有機EL市場と共に、製造業で重要な位置を占めつつあります。
この記事では、有機EL検査装置の仕組みを解説しているので、実際にどのように検査をするのか知りたいときの参考としてください。また、装置を導入するときに検討しておきたいメーカーをピックアップしているので、ご活用いただければ幸いです。
もし、有機EL検査装置のコンサルティングを受けて、
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目次
1.有機EL検査装置とは?
有機EL検査装置は有機ELの検査をするための装置です。
概要と原理について説明していきます。
(1)有機ELとは?
有機ELの言葉は最近ニュースなどでも聞くようになってきましたが、その意味については、あまり知られていません。有機EL検査装置の説明をするには、有機ELについての基本的な知識が必要になるので、まずはそこから説明します。
有機ELは別名OLED(Organic Light Emitting Diode)といい、有機(Organic)材料を使ったLEDのことです。
厳密にはLEDと有機ELは異なりますが、発光原理は同じようなもので、その振る舞いは電流を流すと発光します。
従来型のディスプレイとして使われることの多かった液晶は、自ら光を発光することがありません。そのため、画面を発光させるためには、別置で光源が必要になります。
その点有機ELはLEDと同じ発光原理を持ちますので、電流を流すと自然発光するため別光源が必要ありません。そのため、非常に薄くて軽いディスプレイを構成することができます。
また、剛性も液晶より低くある程度は曲げて加工することも出来、消費電力も少ないことも特徴です。
(2)有機EL検査の仕組み
有機ELの仕組みは前項で簡単に説明しましたが、その製造方法はガラス素材に有機ELの層を封入するものです。
封入する工程で、様々な異物が混ざってしまったり、有機ELの層が均一の厚みでなかったりすると、ディスプレイの色あいにムラが出たり、黒点が発生したりします。このような不良を検査するのが、有機EL検査です。
原理としては、以下のようになります。
- 検査する有機ELディスプレイに対して、光を照射する
- 反射した反射光をもとに、内部の検査を行う
- 異物が混ざっていたり、有機EL層が均一でなかったりすると、光の反射にムラが出るので、そのような不良を検出できる。
上記のように、検査対象に対して光を当てて、反射光で検査を行う方式の検査装置は、AOI(Automated Optical Inspection)、日本語で自動光学検査装置と呼ばれることが多いです。
ディスプレイに混入しているような、微小なゴミや異常は、人間の目視で判別するのは非常に集中力を使う作業です。その分、作業者の負担は多く、熟練作業者とそうでない作業者の差も大きく出る工程とされています。
AOIはこのような問題を解決してくれる装置として有用です。
(3)有機EL検査装置の構成
有機ELの検査原理は前項で説明しましたが、具体的に検査工程を構築する際の構成は以下の図のようになります。
作業者は、検査対象となる有機ELを、検査装置内部の置き台にセットして、有機EL検査装置(AOI)を作動させます。
検査装置は、内部の光源から光を照射し、反射光をカメラで受光し、その結果をパソコンに出力します。パソコンに出力された結果を作業者が判断し、OKかNGの判断を下します。検査したデータは、サーバなどに保存しておくことで、工程の改善に生かしたり、不良原因の特定に活躍させたりもできます。
また、全自動化したいのであれば、有機ELディスプレイの搬送されるコンベアを装置の入り口部と出口部に取り付けて、搬送を自動化する方法もあります。OKかNGの判断にしても、OKの際はコンベアは動作させるようにして、NGの時のみコンベアを停止して作業者を呼び出す構成にすれば、作業者が装置前に常駐している必要もなくなります。
以下の動画では、液晶ディスプレイの検査を見ることができます。有機ELではないですが、検査のエッセンスはほとんど同じです。作業者が、パソコンを操作して検査結果を判断している様子も見て取れます。
2.有機EL検査装置におすすめのメーカー
続いて、有機EL検査装置を提供しているメーカーやSIerの中で、おすすめのところをご紹介します。
(1)パシフィックシステム株式会社
パシフィックシステム株式会社は埼玉県にあるシステム販売、ソフトウェア開発、機器販売の会社です。設立は1980年で、JASDAQにも上場している大きな会社です。
当会社の有機EL検査装置では、様々なワークサイズに対応していることが最大の強みです。
ディスプレイはテレビからスマホまで非常に大きさの幅の大きな商品なので、ワークサイズに制限がないのは大きなメリットです。製造する製品品種の多い場合は検討を考えるべきでしょう。
(2)東朋テクノロジー株式会社
東朋テクノロジー株式会社は愛知県にある製造業全般の開発、装置の販売、システム化はつを行なっているメーカーです。1932年の創立と、その歴史は非常に古く、高いノウハウが特徴です。
その業務範囲は、単なる装置の販売から、インフラレベルの開発まで多岐に渡ります。
有機EL検査装置は特に広範囲の膜厚のムラ、薬液残渣や、ディスプレイの結晶評価に対して、効果を発揮する製品になっています。
また、応用範囲が非常に広く、ロボットなどの搬送の自動化にも対応していたり、ホスト通信機能などもオプションも選択できたりと、有用な追加機能が多く実装されています。
(3)株式会社ファースト
株式会社ファーストは1982年に設立された、画像処理関係の装置の販売を行っている会社です。
社員数は約100名の中堅の会社で、画像処理には独自の技術を使用していることが強みです。
有機EL検査装置である、FV-pixellenceは非常に安価な製品で、フラットなワークの検査には特に強みがあります。
他社と違い、画像検査に対して随一の強みを持つ会社なので、選択肢の一つには含めるべき会社です。
3.有機EL検査装置におすすめのロボットシステムインテグレータ
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
4.有機EL検査装置に関するご相談はFAプロダクツへ
今回は有機EL装置について、説明してきました。
私たちの生活に、ディスプレイは欠かせない機械の一つですが、有機ELは液晶に変わり急激にシェアを増やしつつあります。
検査装置の重要性も今後ますます増していくことが予想されるため、検討すべき装置です。
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