マシンビジョン導入におすすめのメーカー5選!仕組みや将来性も解説
連続的に安定した検査を可能にするマシンビジョンの技術ですが、「どのメーカーのシステムを使えばよいのか」とお悩みではないでしょうか。
マシンビジョンは工場のFA化に大きく貢献します。しかし、限られた予算の中で失敗できない導入担当者としては、間違いがないよう慎重に選びたいところです。
当記事ではマシンビジョンシステムを取り扱うおすすめのメーカー7つや、導入の際に注意してほしい点を解説します。
もし、マシンビジョンのコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.マシンビジョンとは?仕組みや導入されている業界について
まずは、あらためて「マシンビジョンとはどんなシステムか」について確認しておきます。
「どのような出力にするのか」「どのラインに導入するのか」のイメージを事前にしておき、導入計画の作成やスケジュール調整をざっと固めておきましょう。
(1)マシンビジョンとは人間の目の代わりになる「機械の目」
マシンビジョンとは、カメラに写った映像・画像をシステム上で処理し、処理結果に基づいた機器の動作を行わせる技術です。
特定の機器を意味するのではなく、システム上で使われているカメラ、ソフトウェア、ハードウェアなどは、すべてマシンビジョンシステムとして扱われます。
マシンビジョンシステムの大まかな流れの一例は次のとおりです。
- カメラで写した画像や映像を取り込む
- 取り込んだ画像や映像を機械的に処理し、結果を基に出力方法を決定する
- 出力する(他の機械を動かす、アラートを流すなど)
マシンビジョンシステムは一般向けというより、産業用のシステムとして使われています。ロボットのガイドや自動検査のシステムとして、自動車、半導体、物流などさまざまな業界で活躍中です。
中でもよく導入されるのは工場の生産ラインです。たとえば外観の小さなキズや読み取りバーコードなど、人間の目では労力、正確性などの面でチェックが難しい部分を、代わりに「機械の目」が代わりに異常がないかを確認します。
(2)マシンビジョンを導入するメリット
マシンビジョンシステムを導入する大きなメリットは次の3つです。
①1台で何百・何千もの製品をチェックできる
たとえば工場の生産ラインでは、1分間に何十、何百もの製品が流れてきます。そのすべてを人の目で漏れなく確認することは困難です。
その点マシンビジョンを使うと、24時間365日連続でチェックできます。またコンベアのスピードが早くても、調整次第で問題なく対応可能です。
②人間の目では確認できない微細なエラー・特徴を検知できる
マシンビジョンは、ミリ単位のキズの発見や機械的な読み取りができます。このような人の目では確認しきれない微細なエラー・特徴の検知が可能です。
ただし複雑な形状や規則性がない製品に関しては、人目のほうが正確に判断できます。マシンビジョンが得意とするのは、体系化されたデザインの確認や同一基準での連続チェックです。
③製品と接触しないので保守面や安全面で強さがある
マシンビジョンはカメラを介して製品を判断するシステムであるため、基本的にハードウェア関係と製品は接触しません。
そのため、摩耗やキズの心配がほとんどなく、メンテナンス頻度も少なくて済みます。
(3)導入業界と市場から見る将来性
マシンビジョンの市場は増加傾向にあります。キヤノンITソリューションズ株式会社の調査によると、マシンビジョン市場の伸びは2016年の1兆1,111億円から、2020年の1兆6,211億円と約145.9%の伸びが予想されています。
そもそも世界的に、マシンビジョンをはじめとする産業用機械による工場のFA(Factory Automation)化、つまり自動化が急激に進んでいる状況です。関係する機械は現在も需要が高いです。
とはいえ、2020年以降は新型コロナウイルスの影響で少し停滞すると予想されました。
米国のオートメーション業界団体「Association for Advancing Automation(A3)」の発表では、2020年でのマシンビジョン市場が2019年の水準より8%減少しています。
ただしコロナ禍当初の見解としては、むしろ人との接触を減らす機械の自動化は、プラスの影響を受けていると考えられていました。今後もウィズコロナの時代において、マシンビジョンの技術は重要性を増し、新システムの開発が進んでいくのではないでしょうか。
2.マシンビジョン機器の導入におすすめのメーカー7選
ここから実際に、マシンビジョンに関する機器を導入するときに理由をおすすめする7つのメーカーをご紹介します。今回紹介するのは次の会社です。
- 株式会社FAプロダクツ
- コグネックス
- オムロン株式会社
- 株式会社キーエンス
- 富士フイルム株式会社
- キヤノン株式会社
- 日立国際電気株式会社
順番にみていきましょう。
(1)株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
(2)COGNEX(コグネックス)
【特徴】
COGNEX Corporation(以下、コグネックス)は、ビジョンシステムやビジョンソフトウェアなどの分野でのFA市場において世界を代表する企業です。マシンビジョン分野においても、これまで100万台以上のシステムを設置してきた実績があります。
【製品情報一覧】
詳細は公式サイトのお問い合わせより確認
【所在地(日本法人・東京)】
東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコート23階
Tel: 03-5977-5400
https://www.cognex.com/ja-jp
(3)オムロン株式会社
オムロン株式会社は、制御や電子、ヘルスケア事業を手掛けている会社です。制御機器分野では、国内シェアの40%を誇っています。
マシンビジョンの分野においても、画像処理システム、PCビジョンシステム、産業用カメラなど、マシンビジョンに必要なソフトウェア・ハードウェアを取り扱っています。
https://www.fa.omron.co.jp/products/category/sensors/vision-sensors_machine-vision-systems/
【製品情報一覧】
- 画像処理システム:FHシリーズ、FZ5シリーズ
- PCビジョンシステム:FJシリーズ
- 産業用カメラ:STC/FSシリーズ
【所在地】
京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル
TEL:075-344-7000
https://www.omron.co.jp/
(4)株式会社キーエンス
【特徴】
株式会社キーエンスは、1974年創業以来日本のトップを走り続けている大企業です。主力製品はFA用のセンサーですが、その技術を活かした画像処理・外観検査に強いソリューションも提供しています。
マシンビジョンの領域では、カメラや画像処理システムについてはもちろん、出力先となる産業用ロボット関係まで一括で相談可能です。
【製品情報一覧】
- 画像処理システム:XG-Xシリーズ
- PCベース マシンビジョン向け GigEカメラ・照明:VJシリーズ
- AI搭載 画像判別センサ:IV2シリーズ
【所在地】
大阪市東淀川区東中島1-3-14
TEL:06-6379-1111
https://www.keyence.co.jp/
(5)富士フイルム株式会社
富士フイルムは、日本の精密化学メーカーの大手です。フィルム関係やカメラ関係の製品の老舗ともいえる会社で、医療や食品に関係するモノの製造・販売も扱っています。
マシンビジョン向けのカメラレンズ製品や画像処理の技術に関しては、精密さが求められるものを取り揃えています。とくにマシンビジョン用レンズは、これまで累計130万本以上の生産があり、世界中の生産・品質検査の現場にて今も稼働中です。
【製品情報】
- マシンビジョンレンズ:CF-HAシリーズ、HF-12Mシリーズなど他多数
【所在地】
東京都港区赤坂9-7-3
TEL:03-6271-3111
製品に関する問い合わせはこちらから
https://www.fujifilm.com/jp/ja
(6)キヤノン株式会社
キヤノン株式会社は、カメラやビデオなどの映像機器に加え、半導体やディスプレイ製造機器などを手掛ける大手精密機器メーカーです。
マシンビジョンの領域では、産業用カメラに加え2Dマシンビジョン、3次元認識が可能は3Dビジョンを取り扱っています。
【製品一覧】
- 産業用カメラ:5Mモノクロデジタルカメラ CI-5MGMCL
- 2Dマシンビジョン:N10-W02
- 3Dマシンビジョン:RVシリーズ
【所在地】
東京都大田区下丸子3丁目30番2号
製品に関するお問い合わせはこちらから
https://canon.jp/
(7)株式会社日立国際電気
【特徴】
株式会社日立国際電気は、映像・通信ソリューション事業を展開する元日立グループの会社です。
マシンビジョンの領域では、主に産業用カメラを提供しています。世界最大のマシンビジョン団体Automated Image Associationが主導の産業用カメラインターフェース規格「GigE VisionTM」に対応済のカメラもあります。
https://www.hitachi-kokusai.co.jp/index.html
【製品一覧(産業用カメラ)】
- USB3 Visionインターフェースモデル
- 小型GigEインターフェースモデル
- Mini CLインターフェースシリーズ
【所在地】
東京都港区西新橋2-15-12(日立愛宕別館6F)
TEL(産業用カメラ):050-3383-3540
https://www.hitachi-kokusai.co.jp/index.html
3.マシンビジョンを導入する際に注意すべき点
生産現場の課題を解決するには、ただ性能の優れているマシンビジョンシステムを導入すればよいという話ではありません。
現場に入れる前に、次の3つの注意点を確認しましょう。
(1)検査誤差がないよう検査対象に合わせたレンズを導入すること
精密な検査を誤差なく行うには、カメラレンズを検査対象に適したタイプにする必要があります。もしレンズと製品が噛み合わないと、いくら高度なマシンビジョンといえど検査誤差が発生するためです。
具体的には次のことを、メーカーと事前にすり合わせておきましょう。
- 光、色、大きさ
- 検査項目や検査プロセス
できるだけさまざまな製品に対応できるような、高画質、高品質なレンズの検討をおすすめします。
(2)環境に耐えられる耐久性・防振性などを持っていること
使用する現場の環境に適応的出る耐久性や防振性があるかも、導入のチェックポイントの1つです。
生産現場では振動があったり、高温度・高湿度だったり、粉塵が舞ったりなど、常にクリーンな環境が整っているわけではありません。もし環境に合わないマシンビジョンを導入すると、検査誤差や故障の原因になります。
現場環境に合わせた、適切なマシンビジョンの選定が必要です。
(3)人間の工数を削減するシステムにすること
仮にマシンビジョンを導入したとしても、結果的に人間が担当する仕事が削減できなければ、現場作業の効率化は難しいです。
- 機械でチェックした後にさらに人間の確認が必要になる
- 大量導入の結果、機器の保守作業や定期メンテナンス作業が膨大になる
- 非効率的な使い方で性能が発揮できず意味をなさない など
導入前に「本当に必要かどうか」「導入することで現場は楽になるのか」などを、導入担当と現場担当の間でしっかり話し合っておきましょう。
4.マシンビジョン機器の導入のご相談はFAプロダクツへ
マシンビジョンは製品のチェックや正否判断を自動化する優れたシステムです。ただし現場製品の品質の直接かかわってくるため、導入時には慎重な選択が必要になります。
もしマシンビジョンシステムに関してご相談があれば、ぜひFAプロダクツにお問い合わせください。貴社の状況に合わせた、最適なソリューションを提供します。
関東最大級のロボットシステムインテグレーター 生産設備の設計から製造ならお任せください
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