デジタルピッキング(DPS)の導入メリットとは?デメリットと併せて解説!
物流倉庫でピッキング作業を行っているものの、意外とピッキングによる後戻りが発生して困っている……。このような困りごとを解決する1つの手段として「デジタルピッキングシステム(DPS)」があります。
この記事では、デジタルピッキングシステムの概要、構成、メリット・デメリット、おすすめメーカー3選をご紹介します。
もし、デジタルピッキングシステムのコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.デジタルピッキングシステムとは
(1)デジタルピッキングシステムは作業支援システム
デジタルピッキングシステム(Digital picking system:DP)とは、物流倉庫におけるピッキング作業をデジタル表示器を使用して、スピーディかつ正確に行えるようにする作業支援システムのことです。
イメージを掴みやすい動画を以下に掲載しておきます。
(2)デジタルピッキングシステムの構成機器
デジタルピッキングシステムは、次のような機器で構成されています。
機器 | 概要 |
表示器 | ピッキングする部品の位置を示すランプと数量表示を有するディスプレイ |
バーコードリーダー | リストや伝票に印字されたバーコードを読み取る機器。これにより表示器の表示ランプと数量を点灯させる。 |
制御用PC | デジタルピッキングシステムを制御するためのパソコン |
コントローラ | 制御用PCと表示器・バーコードリーダーをつなぐための機器 |
これらの機器を用い、バーコードリーダーでリストに印字されたバーコードを読み取り、コントローラを経由して、表示器のランプと数量を点灯させることができます。
2.デジタルピッキングシステムのメリット
(1)作業の標準化ができる
伝票や部品リストに基づいたピッキングは、ピッキング漏れなどを一つ一つ照合していく必要があり、作業者への負荷を強いるものとなっていました。
デジタルピッキングシステムでは、都度照合する必要がなく、また作業者のスキルや体調によらないため、一定のピッキング業務が行えます。スキルや習熟度によらないピッキング作業の標準化が可能であることは、大きなメリットであると言えます。
(2)生産性が高まる
デジタルピッキングシステムを導入すれば、次のような手間が排除でき、生産性が高まります。
- 倉庫内で部品の場所を探す手間
- リストを見ながら数量と部品名を照合する手間
単純な作業の手間が省略できるというメリットだけでなく、システムにより位置と部品名、数量を照合することができるため、ピッキング時に作業者が感じていたストレスも大きく軽減できます。見逃しがちではありますが、「人」のメンタルヘルスの観点からも生産性を向上できるという点も大きなメリットです。
(3)人件費の削減
作業標準化や生産性向上により、作業時間を短縮することが可能です。これにより、ピッキング作業に要していた人件費を削減できます。
(4)ポカヨケになる
ピッキング作業におけるポカミスには、数量ミスや部品間違いなどが挙げられます。数量のミスはリストの数量を1行上を見てしまうことで起こりますし、部品間違いはネジのような同形状で長さ違いのような場合で、部品番号が近い場合などに発生しやすいです。
人が作業し、照合する中ではミスがつきものですので、チェックリストなどを用いポカヨケを行いますが、人による作業ではミスがつきものです。
こういったポカミスの発生しやすいピッキング作業にデジタルピッキングシステムを導入することにより、ポカヨケとなるという点もメリットであると言えます。
3.デジタルピッキングシステムのデメリット
(1)システム導入コストがかかる
物流倉庫というアナログな環境にシステムを導入することにより、システム用PCやLANの配線などのハード的な改修に加え、システム構築から導入までの一連の作業を行わなければいけません。物流倉庫などにシステムを導入する際には一定のコストと期間が必要という点ではデメリットであると言えます。
ただ、環境や導入のレベルによりコストは変動します。まずはSIerと相談しながら、費用対効果が得られるような進め方を検討していくと良いでしょう。
(2)保管場所が固定される
デジタルピッキングシステムを導入することにより、物流倉庫の各製品や各部品の保管場所とシステムが1対1で紐付くことになります。これにより、保管場所の変更を行う際には、システム上での修正も必要となるため、頻繁に保管場所が変更されるようなケースでは変更しづらいものとなります。
従来は自由に保管場所を変更していたという倉庫では、従来よりも融通が利かなくなるため、デメリットであると言えます。
(3)システムトラブル等の発生
デジタルピッキングシステムでは、物流倉庫にシステムを導入することになるため、システムトラブルのリスクがあります。
停電などによりシステムダウンした場合には、ピッキングリストのバーコード読み取り機やシステム管理用PCもストップしてしまうことで、システムを利用することができなくなってしまいます。
メリットの1つ目に挙げた作業標準化が推進される半面で、手動でのピッキングに慣れていない作業者が増えてきた場合に、システムトラブル時の対応には時間が掛かってしまうものとなります。
4.デジタルピッキングシステムの導入におすすめのメーカー・ロボットシステムインテグレータ3選
①株式会社FAプロダクツ
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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②アイオイ・システム
【特徴】
株式会社アイオイ・システムはデジタルピッキングに用いる表示器やDPS全体のシステム設計・製造・販売までを行うメーカーです。幅広い表示器のラインナップとデジタルピッキングに特化した強みから、ピッキング作業のみをデジタル化したいという場合にはオススメのメーカーです。
【所在地】
〒143-0016 東京都大田区大森北1-6-8 ウィラ大森ビル9階
【営業品目】
- 交流2線式のネットワーク機器の設計・開発・製造・販売
- ロジスティクスシステムの提案・設計・開発・製造・販売
- 各種製造支援システムの提案・設計・開発・製造・販売
- コンピューターのハードウェア、ソフトウェアの開発・製作・販売
③積水樹脂キャップアイシステム
【特徴】
積水樹脂キャップアイシステム株式会社は、積水樹脂株式会社のデジタルピッキングシステムのノウハウを事業化した会社です。キャップアイシステム(CAP-AI System)という、「コンピュータ支援のピッキング(Computer Aided Picking)」を、アイ(AI)は「人工知能(Artificial Intelligence)」を意味しており、AIを活用したデジタルピッキングシステムに強みを持つ会社です。
【所在地】
〒108-0073 東京都港区三田3丁目2番3号 万代三田ビル2F
【営業品目】
デジタルピッキングシステムの開発・生産・販売
5.デジタルピッキングの導入に関するご相談はFAプロダクツへ
物流倉庫を作ったものの、取り扱う数量が増えてしまったことでピッキングや管理が煩雑になってこまっているが、ピッキングをシステム化することには躊躇している。そういった場合にも、まずは相談をすることで解決策が見つかるかもしれません。
設備の設計からメンテナンスまで一貫して行うFAプロダクツは、他社の設備でもリプレースのご相談が可能です。お困りの際はぜひ、お気軽にご連絡ください。
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