【産業別】FAの導入状況や事例、FA導入のための課題を解説!
少子高齢化に伴う人手不足や人件費の高騰に対応すべく、製造業各社は工場における生産性向上のためにFAを進めています。FAの進行状況や導入内容は各産業によって様々ですが、共通する内容もあれば、全く異なる取り組みをしていることもあります。FAを進めるうえで、自社の属する産業での状況や、他の産業について知っておくと役に立つでしょう。
本記事では、産業別のFAの導入状況や事例、課題などについて解説していきます。
もし、FAのコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
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また、もしFAで画像処理を導入して、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 検査レベルを高めて品質価値を高めたい
というご希望がございましたら、お気軽に画処ラボまでお問い合わせください。ルール型画像処理からAIによる画像処理まで、ご希望に対して幅広い対応が可能です。
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目次
1.FA(ファクトリオートメーション)とは?
各産業でのFAをみていく前に、FAとは何なのかについて簡単に紹介します。FAについて詳しく知りたいという方は、別の記事でも解説していますので、そちらをご覧ください。
(1)FAの基礎知識
FAは略称であり、正式には「ファクトリーオートメーション(Factory Automation」と言います。工場の自動化のことを指す言葉ですが、自動化するのは生産工程の一部だけではなく、製造業における受注、設計、製造、検査、出荷の全てのフローに渡って総合的に自動化することを目指します。
FAでは、従来は人が行っていた作業を自動化して機械やロボット、コンピュータに行わせることにより、生産効率の向上や省人化、コストダウンを実現しています。
(2)FAのメリット・デメリット
①FAのメリット
FAのメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 省力化及び省人化による人件費の削減
- 作業者ごとのばらつきがなくなり、品質が安定する
- 生産効率の向上によるコストダウンやリードタイム短縮
- 工場の稼働率が上がることによる生産量の増加
②FAのデメリット
FAには多くのメリットがある一方で、デメリットも当然存在します。代表的なものとしては、次に挙げるような内容です。
- 自動化に伴って高額な初期投資が必要になる
- 自動化をするための検討工数がかかる
- FA機器を使いこなせる人材を育成するコストがかかる
2.各産業でのFAの動向と事例
ここからは、各産業別のFAの状況や事例、産業別の課題や注意点について解説します。総務省の日本標準産業分類で製造業に分類される各産業を参考に、食料品製造業、金属・プラスチック製品製造業・機械器具製造業の3つをピックアップしています。
(1)食料品製造業
①食料品製造業のFA動向
食料品製造業は他の産業に比べてFAの導入が遅れていると言われていましたが、近年では導入が進みつつあります。食料品製造業には特有の3つの課題がありましたが、それらを解決するためにFAが進んでいます。
課題の1つ目は、形状や品質が不揃いな材料を取り扱うことが多く、人の手に頼らざるを得ず人件費がかかっていたことです。しかし、画像処理技術の発達や触覚を持ったロボットの導入によってFAが実現でき、人件費の削減や人手不足の解消に役立っています。
2つ目は、特に中小企業では多品種小ロット生産が多く、頻繁に生産品目の変更や段取り替えが発生し非効率であったことです。この点についても、専用設備ではなく、プログラムを変えることで汎用的に稼働できるロボット等の導入によって解消されています。
最後となる3つ目は、品質管理や衛生管理の観点です。食品製造においては品質管理・衛生管理が極めて重要であり、近年では食の安全についての世間の関心が高まってきていることも相まって工場での大きな課題となっています。そのため、FAによる自動化を進めることによって品質を安定させる。人が介在しないことによって衛生面の安全性を担保する。検査工程を自動化させてヒューマンエラーをなくすといったニーズが高まっています。
②食料品製造業でのFA事例
食料品製造業における自動化の代表的なものが仕分け作業です。
従来は、ベルトコンベアで次々と流れてくる食品の仕分けや箱詰め作業を人の手で行っていました。大量生産する時や複数の商品を同時に生産しようとすると、多くの人手が必要となっていましたが、現在ではこの作業をロボットが担えるようになっています。
次の動画では、高速動作を得意とするパラレルリンクロボットが、お弁当とピザに適した具材を仕分けている様子が分かります。このように、高速でミスなく仕分けすることができ、複数商品の同時生産にも対応可能なため、大幅な生産性向上を実現しています。
③食料品製造業におけるFAの課題・注意点
食料品製造業でFA導入は進んでいますが、まだまだ課題となる点も多くあります。次のような内容です。
- ロボットなどの自動化設備にかかる初期投資が高額である
- 費用対効果の予測が難しい
- 自動化設備を導入するためのスペースが確保できない
- 生産技術とIT知識を兼ね備えている企業が少ない
- 自動化設備を操作できる人材の確保や育成が難しい
食料品製造業でFAを導入する際には、これらの課題を意識することが必要となります。費用対効果の予測を行いそれに見合う効果が得られなければ、FAが失敗に終わる可能性もあります。事前に現状の課題を整理したうえで、しっかりとシミュレーションをすることが重要です。
(2)金属・プラスチック製品製造業
①金属・プラスチック製品製造業のFA動向
金属・プラスチック製品製造業は、金属やプラスチックの素材を様々な製品に加工していく産業です。広い意味では「加工業」とまとめて表現されることもあります。
この産業は中小企業の占める割合が比較的多く、人手不足や技術継承の課題が深刻化しています。また、市場からは多品種・小ロット・短納期へのニーズ対応力を求められており、生産業務の効率化が必要です。
そのため、自動機や省力化機器のニーズは高まっており、搬送ロボットや自動倉庫による物流業務の効率化や産業用ロボットなどの導入による生産工程の自動化が行われています。
②金属・プラスチック製品製造業でのFA事例
プラスチック製品を生産する方法で、主流となっている射出成形のFA事例を紹介します。
射出成形とは、射出成形機と呼ばれる生産設備に金型を取り付け、溶かしたプラスチックを流し込むことによって製品形状に仕上げる工法です。
次の動画では、射出成形、取り出し、組み立て、検査までの一連の作業を自動化しています。従来は射出成形以外は人の手で行われていましたが、自動化によって人手が不要となり、生産性が大きく向上しています。
また、射出成形機への金型の取り付けも従来は人の手で行われていましたが、現在では自動で金型を取り付ける自動機も登場しています。この2つを組み合わせることによって段取り作業も含めた完全自動化も実現できることになるでしょう。
③金属・プラスチック製品製造業におけるFAの課題・注意点
金属・プラスチック製品製造業における課題は、他の産業と同様に、初期投資の課題や費用対効果の予測が難しいこと、自動化設備を操作できる人材の確保や育成が難しいことが挙げられます。
この産業においては、特に若手人材が不足していることが多いため、自動化機器やIT機器に対応できる人材の確保や育成が重要になるでしょう。また、作業者が既存の業務手順を変えることに抵抗感を感じることも多いため、自動化によるメリットをしっかり伝えて協力を仰ぐことが、失敗しないためのポイントになります。
(3)機械器具製造業
①機械器具製造業のFA動向
機械器具製造業の代表的な例としては、自動車などの輸送機器やパソコンなどの情報機器、工作機械などの産業機器が挙げられます。
この産業においては、自動車メーカーなどのようにほぼ全ての工程が自動化されている企業から、全て人の手で組み立てを行う企業まで差が大きく、企業によってFAの導入状況が異なることが特徴となっています。
この産業でも、市場ニーズの影響による多品種小ロット生産への対応が求められており、生産する商品を臨機応変に切り替えられる汎用的な自動化設備の導入が求められています。
②機械器具製造業でのFA事例
機械器具製造業でのFAにおいては、各作業ごとにロボットを配置して生産ラインを構築するのが一般的です。次の動画では、自動車部品の組み立て工程において、ピッキング、組み立て、ネジ締め、検査までが自動化されています。
一連の組み立て作業を自動化することによって、省力化・省人化を実現しています。プログラムを変更すれば、類似製品の組み立てにも応用が可能です。
③機械器具製造業におけるFAの課題・注意点
機械器具製造業におけるFAの課題は、おおむね他の産業での課題と同じものです。特徴的なものとしては、より生産ラインの汎用性や自由度が求められることにあります。
1つの製品を組み立てるのに特化した生産ラインを構築してしまうと、別の製品を生産するために生産ラインを再構築したり、段取り替えの工数が多くかかってしまうため非効率になりがちです。
現在では、ベルトコンベアなどで組み立て工程を一連のものとしてつなぐのではなく、搬送ロボットによって自由自在に工程間輸送を行うことにより、より汎用的な組み立てラインを構築する動きが出てきています。
FAによって逆に生産性が落ちてしまうようなことがあってはなりません。なるべく汎用的に運用できる生産ラインを構築することを意識しましょう。
3.FAでおすすめのメーカー・ロボットシステムインテグレータ5選
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②オムロン株式会社
【特徴】
オムロンは、代表的なFA機器メーカーです。センシング&コントロール技術を核として、産業機器向けのセンサーやコントローラー、電子部品、産業用ロボットなどを製造販売しています。FA関連事業では「i-Automation」というコンセプトを掲げ、機械が自ら学習し続ける生産ラインや、機械が人を理解しアシストする工場の実現を目指しています。
【所在地】
京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル
TEL.075-344-7000(代表)
FAX.075-344-7001(代表)
③株式会社オフィスエフエイ・コム
【特徴】
オフィスエフエイ・コムは、電気・機械・制御からソフトウェアまで、工場の自動化に必要なあらゆる工程に精通した独立系ロボットシステムインテグレータです。自動化ソリューション、医療ソリューション、ロジスティクスソリューションなど幅広くサービスを展開しています。
【所在地】
栃木県小山市楢木293-21 小山南工業団地内
TEL.0285-41-1140(代表)
FAX.0285-41-1164(代表)
④JOHNAN株式会社
【特徴】
JOHNANでは、自動化・省力化機器やFAロボットの開発・設計・製造を行っています。半導体や電子機器の加工組み立てが祖業であるため、同業界向けの自動化設備の実績が豊富であり、他にも自動車、医療機器業界など様々な業界分野向けで自動化ソリューションを提供しています。
【所在地】
京都府宇治市大久保町成手1番地28
TEL.0774-43-1369(代表)
FAX.0774-43-1679(代表)
⑤IDEC株式会社
【特徴】
IDECは、制御機器や制御装置、FA機器などのメーカーです。スイッチ、リレー、PLC、センサなどの機器からこれらを組み合わせた制御装置、自動化システムまで幅広く取り扱っています。ロボットを活用する際の安全性を重視しており、自社の保有する制御・安全技術を使った「協調安全ロボットシステム」を提供しています。
【所在地】
大阪市淀川区西宮原2-6-64
TEL.06-6398-3070(代表)
FAX.06-6398-3080(代表)
5.FAのコンサルティングに関するご相談はFAプロダクツへ
本記事では、各産業でのFAの動向や導入事例と、FAでおすすめのメーカーについて紹介しました。
産業ごとにFAの導入状況は様々ではありますが、全産業でFAによる工場の最適化が進められていることは間違いなく、今後もその傾向が加速していくことが予想されます。
FAプロダクツは、関東最大級のロボットシステムインテグレータとして年間200台もの導入実績があり、FAについてのコンサルティングを行っています。もし、FAでお悩みでしたら、お気軽にFAプロダクツにご相談ください。
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