IoTセンサの特徴と種類まとめ│活用のコツがわかる成功事例も紹介
産業機械の自動化しているのになかなか生産性を上げられていない企業が多くあり、「どこに問題があるのかわからない」という課題に悩まされている会社もあるでしょう。
その対策のひとつとして、機械をネットワークに繋げてデータを蓄積し、分析する方法があります。
この記事では、機械のネットワーク化に欠かせないIoTセンサについて解説します。IoTセンサの特徴や種類を理解し、どのように活用すればいいかの参考にぜひご覧ください。
もし、IoTセンサを導入するコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.IoTセンサとは何か
IoTセンサとは、センサをネットワークに接続して情報を取集・管理するセンサのことです。通常のセンサとは、収集した情報さまざまなことに活用でき、以下のようなことが可能な点で異なります。
- 機械の状態をリアルタイムで監視
- 予知保全
- 予兆監視
- 加工と検査データの蓄積
- 品質向上
まず、IoTセンサは、機械の状態をリアルタイムで監視できます。正常に動作しているか、異常警告が出ていないかなどの稼働状況を監視することが可能です。
また収集した情報をもとに機械の変調を監視し、その変調を検知して部品の交換などを知らせてくれる機能もあります。
さらに加工品や検査データを蓄積し、そのデータを活用して不良品を排除するなど品質の向上が可能です。
2.IoTセンサの種類と特徴
IoTセンサは日常生活にも深く関わっていて、さまざまな種類があります。例えばスマートフォンには、GPSセンサなど多くのIoTセンサが使用されています。この章では、機械に多く使用されるセンサの種類とその特徴を解説します。
機械に使用されるIoTセンサは、おもに以下6種類あります。
- 光センサ
- イメージセンサ
- 圧力センサ
- 温度センサ
- 湿度センサ
- 加速度センサ
以下より詳しく解説します。
(1)光センサ
光の反射や透過を利用して検出するセンサです。物体の検出が得意で、物体に接触しない特性があります。検出距離が長く、応答時間が短いことが特徴です。
おもに光電センサやレーザセンサ、ファイバセンサなどの製品があります。
(2)イメージセンサ
カメラで撮影した画像(イメージ)を利用して状態の変化を検出するセンサです。照明・レンズ・カメラ・画像処理システムを組み合わせてさまざまな検査が可能です。たとえば、イメージセンサが得意な例として、肉眼では視えにくい傷や汚れなどの検出が可能です。
(3)圧力センサ
気体や液体の圧力を検出するセンサです。ダイヤフラムのたわみで圧力を検出することが特徴です。圧力が加わると、ダイヤフラムが圧力に押されてひずみます。このひずみ量を検出するのが圧力センサです。機械では、空圧機器や油圧機器の圧力を監視するための使用が可能です。
(4)温度センサ
空間の温度を検出するセンサです。異なる2種類の金属線を接続して、接続点に温度差が生まれると電圧が発生し、電流が流れる「熱電対」という仕組みで温度を検出します。機械の異常発熱などの検出が可能です。
(5)湿度センサ
空間の湿度を検出するセンサです。感湿材料の吸湿もしくは脱湿した際に生じた変化量を検出します。機械内部の湿度管理で使用されています。
(6)加速度センサ
ものを移動させる速さを検出します。おもに「静電容量検出方式」「ピエゾ抵抗方式」「熱検知方式」が多く使われ、単位時間あたりの速度を示す加速度を検出することが特徴です。
加速度センサは、速さ以外に、「傾き」「平行移動」「振動」「衝撃」なども検出が可能です。機械では、多関節ロボットなどで使用されています。
3.IoTセンサの活用事例
ここからはIoTセンサを活用した事例をいくつか紹介していきます。機械へどう組み込めば良いかの参考にぜひご覧ください。
(1)作業者の位置情報から生産性を向上
作業者に位置情報を検出するチップを所持してもらい、位置情報を収集します。集まった情報から無駄な動きが無いかを確認することが可能です。
(2)ポンプの故障予知
振動センサや温度センサなどを使用して、ポンプの故障を予知します。ポンプなどの故障の予兆は、振動や温度から発生します。この予兆をとらえ、故障を予知して警告してくれます。
(3)機械の稼働状況を監視
表示灯とカメラなどを使用して、機械の稼働状況を監視できます。カメラと表示灯をネットワークで繋げると、スマホで稼働状況を確認することも可能です。
4.IoTセンサの相場
新しいことを導入するにあたり、重要なのが費用です。ここではIoTセンサの相場がどの程度なのかを解説します。
IoTセンサの導入には、「ネットワーク通信対応センサ」か「通信ユニット」のどちらかで導入が可能です。通常のセンサとの相場を表にまとめました。
通常センサ | ネットワーク通信対応のセンサ | 通信ユニット |
¥10,000~ | ¥12,000~ | ¥21,000~ |
「ネットワーク通信対応のセンサ」はセンサの本体に通信機器が内蔵してあるタイプのものです。「通信ユニット」は通常のセンサに通信ユニットを追加することで、簡単にIoT化できるユニットです。価格相場は、通常のセンサより20%以上高くなっています。
5.IoTセンサのメーカ比較
IoTセンサは生産機械での需要が伸びているため、多くのメーカが参入しています。
各社のセンサ能力に大きな差はありませんが、それぞれに特徴があります。今回はとくに日本の生産機械で多く使用されているメーカの3社でIoTセンサを比較し、以下の表にまとめました。
メーカ | パナソニックデバイスSUNX株式会社 | 株式会社キーエンス | オムロン株式会社 |
特徴 | ・ネットワーク通信対応
センサ有 ・通信ユニット有 |
・ネットワーク通信対応
センサ無 ・通信ユニット有 |
・ネットワーク通信対応
センサ有 ・通信ユニット有 |
以下より詳しく解説します。
(1)パナソニックデバイスSUNX株式会社
都市のIoT化も進めている企業で、生産機械用IoT化の製品を多く取り扱っている会社です。
IoTセンサは、ネットワーク通信対応センサと通信ユニットのどちらも取り扱いがあります。ネットワーク通信対応センサはセルフモニタリングができ、センサの状態管理が可能です。
(2)株式会社キーエンス
産業機械用のカメラやセンサなどを製造・販売している企業です。
IoTセンサは、ネットワーク通信対応はありませんが、通信ユニットの取り扱いがあります。通信ユニットはセンサ接続部がコネクタ式の製品もあり、配線処理や工具を必要としないため作業削減が可能です。
(3)オムロン株式会社
産業機械のさまざまな製品を取り扱っている企業です。
IoTセンサは、ネットワーク通信対応センサと通信ユニットのどちらも取り扱いがあります。SUNX社同様にセルフモニタリングが可能です。
6.IoTセンサ導入に関するご相談はFAプロダクツへ
本記事で見てきておわかりいただけるように、IoTセンサを活用するには、センサの種類と特徴を把握しつつ、各メーカの特色について調べる必要があります。
ただ、選定している時間がない、そもそもIoTセンサが活用できるか不安がある、といったお悩みを持っていらっしゃるかもしれません。
その際は、ぜひお気軽にFAプロダクツまでご相談ください。関東最大級のロボットSIerとして、お悩みが解決できるような提案をさせていただきます。
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