色認識できるカメラとは?カラーカメラの特徴やメリット・デメリットを解説!
色認識に使用されるセンサの中でもカラーカメラは、256×256×256階調の濃淡情報で色を認識できる製品です。従来の白黒カメラでは検出不可能で設備への導入を見送っていた検査も、カラーカメラにより検出が可能となる事例もあります。
今回は、そんなカラーカメラに関する特徴やメリット・デメリット、導入事例を解説していきたいと思います。
また、カラーカメラによる画像処理を導入して、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 検査レベルを高めて品質価値を高めたい
というご希望がございましたら、お気軽に画処ラボまでお問い合わせください。ルール型画像処理からAIによる画像処理まで、ご希望に対して幅広い対応が可能です。
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目次
1.色認識の仕組み(色の判定方法)
設備などで色を認識するためには、カラーセンサと呼ばれる可視光領域の光を検出するセンサーを用います。カラーセンサーによる色認識の仕組みは多く分けて3つの種類があります。
- 白色光源による物体の反射光をカラーセンサで受光し、光の3原色をR(赤)G(緑)B(青)を検出し、色を算出する方式。
- 白色光源による物体の反射光をカラーセンサで受光し、をR(赤)G(緑)B(青)よりも細かく検出し、色を算出する方式。
- 白色光源ではなく、をR(赤)G(緑)B(青)の3LEDによる物体の反射光をカラーセンサにより検出しRGB比率の違いから色を算出する方式。
カラーカメラを用いた画像認識装置による色の認識を行う際には、1と2の仕組みが用いられます。3は混入検知やメッキ色判別などに用いられます。
2.色認識できるカメラの特徴
色認識できるカメラは一般的にカラーカメラと呼ばれており、モノクロカメラと分けて呼ばれます。
モノクロカメラは各画素に白から黒までの256階調しか濃淡情報を持たないことに対し、カラーカメラではをR(赤)G(緑)B(青)の3色それぞれに256階調の濃淡情報を持つことから、合計16,777,216階調(256×256×256)もの情報により色を認識することができます。
これにより、モノクロカメラでは表現できない色を認識できるというのが大きな特徴です。
3.色認識できるカメラのメリット・デメリット
次に、カラーカメラのメリット・デメリットについて解説していきましょう。
まず、カメラでの検出精度が上がるという点がメリットとして挙げられます。
金属や鏡面仕上げのように光沢のある製品をカメラで検出する場合には、明暗による検出を行う白黒カメラを用いると、うまく検出できないケースがあります。
こういったケースに、色の濃淡情報で判別できるカラーカメラを用いることで、正しい検出が可能となります。さらに、光源の方向や天候などによる、明度の違いによる影響を受けにくい点もメリットです。
一方で、解像度が下がるといったデメリットもあります。
カラーセンサはモノクロセンサーの各画素をR(赤)G(緑)B(青)に置き換えているため、同じ解像度を得るためには3倍の画素が必要となります。言い換えると、同じサイズのセンサでは解像度が低くなる傾向があります。
4.色認識できるカメラの導入事例
次に色認識できるカメラの導入事例を2つ紹介します。製造業で携わっている方なら比較的想像しやすい事例をピックアップしてみましたので、自社工程への導入を想定した際の共通点などをご検討する材料にしてみてください。
(1)ライン上での異常品検出
カラーカメラが用いられるシーンとして、ライン上での異常品検出が挙げられます。ラインで流れてくる製品のキズやヘコミ、シワ、シミなど外観品質を保証するために、カメラでの検出は有効な手段です。
特にカラーカメラを用いることで、モノクロのカメラでは検出できない色のムラなどを検出することが可能となり、ワンランク上の品質を確保することができます。
以下の動画はモノクロカメラを用いたものではありますが、ライン上での異常品検出のイメージをしやすくなるものですので紹介します。
(2)同形状識別色違いの誤組み防止
外観形状は同じであるものの内部形状が異なる製品や部品は、混在リスクがあり、現場にとってはとても負担が大きいです。
こういった製品や部品には、サプライヤからの納品時にペイント等をつけて識別するケースがあり、識別ペイントによる目視検査を行うものの、アセンブリ工程において混在した場合には誤組みリスクが存在します。こういった混在や誤組みを防止する仕組みを検討する上でも、カラーカメラによる検出が有効な手段の1つとなります。
具体的には、カラーカメラにより識別ペイントの色を認識させ、アセンブリ工程のON/OFFスイッチを作動させるロジックを導入することで、混在時の誤組み防止の仕組みを作ることができます。
5.色認識カメラにおすすめのメーカー3選
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②DENKOSHA(株式会社 電巧社)
【特徴】
株式会社 電巧社は電気工事に強みを持つ会社で、FA設備向けの白黒カメラからカラーカメラまでを幅広く取り扱っています。どのカメラにすべきか迷っている場合は、同社が運営する産業用カメラドットコムを閲覧することで、主要なカラーカメラの製品ラインナップを把握することができるのでオススメです。
【所在地】
〒105-0014 東京都港区芝2-10-4
TEL:03-3453-2221
【営業品目】
- 電気機械器具の販売・保守・整備等
- 電気通信機械器具の販売・製作
- 配電盤、制御盤、受電盤の設計・製作・点検・保守・整備等
- 電気工事、機械器具設置工事、管工事の設計・施工・保守・整備等
- 情報通信システムの開発・保守の受託・販売等
- 省エネルギーに関する提案、補助金申請の代行
- 再生可能エネルギーに関する製品の企画・開発等
- 労働者派遣事業
- 不動産の賃貸並びに保守・管理等
③株式会社キーエンス
【特徴】
キーエンス社はファクトリーオートメーションの総合メーカーで、自動車、半導体、通信、化学、機械など幅広い業界の製造現場と密接に関わっている点が特徴です。各センサや電子顕微鏡、3次元計測器だけでなく、FA用カメラまで取り扱っており、センサと呼ばれる製品が得意なメーカーです。
【所在地】
大阪市東淀川区東中島1-3-14
TEL:06-6379-1111
【営業品目】
- センサ、測定器
- 画像処理機器
- 制御・計測機器
- 研究・開発用 解析機器
- ビジネス情報機器
5.画像処理システムのカメラ選定は画処ラボへ
この記事では、色認識をできるカメラについて解説してきました。
従来のモノクロカメラで実現できなかった検出がカラーカメラによって可能となることにより、製造現場における品質向上へつながる事例もでてきています。
しかし、カラーカメラを導入する際には、最終的に何を検出したいのか?どのように画像処理をすれば検出が適切に行われるのか?といった悩みを抱えることになります。こういった悩みを抱えている場合には、画像処理に関するFA設備の導入に強いメーカーへ一度相談することをおすすめします。
なかでも、画処ラボは、メーカー横断での機器選定から判断プログラムの選定及び装置の設置構想までを⼀括で提案し、設置からサポートまで⼀元管理しています。
さまざまなメーカーから、照明は50種類、カメラ・レンズは30種類をとりそろえており、機器や画像処理プログラムの選定だけでなく、装置の構想・設置、サポートまで、ワンストップで相談が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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