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生産設備に関する記事

レーザ加工機の基本解説!特徴や種類から導入・活用時の注意点まで

製造現場では、さまざまな加工を行う加工機が稼働しており、それらによって私たちの暮らしを豊かにする製品が日々製造されています。
本記事では、主に金属材料を加工するときに利用されており、レーザ光によって材料を加工するレーザ加工機について詳しく解説していきます。

なお、加工機そのものの解説については、下記で解説しているのでご覧いただければ幸いです。

加工機とは?種類や導入するときのポイント、おすすめメーカを解説

また、もしレーザ加工機の導入コンサルティングを受けて、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーのレーザ加工機を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。


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1.レーザ加工機とは何か?

(1)レーザ加工とは

レーザ加工とは、エネルギー密度の高いレーザ光を照射し、熱エネルギーによって材料を切断したり、穴をあけたり、マーキングしたりする加工方法です。

レーザ光は、指向性(直進性)が高い、収束性が良い、エネルギー密度が高いという特徴があります。レーザ加工では、レーザ光をレンズなどで収束して1点にめがけて照射することによって、金属やプラスチック、アクリル、木材などさまざまな材料を熱で溶かして加工することができます。

(2)レーザ加工機の仕組み

レーザ加工機は、レーザ光によって材料の切断やマーキング、彫刻などができる設備です。

レーザ加工機では、レーザ発振器によって発生したレーザ光が反射ミラーなどを介して伝送されます。伝送されたレーザ光は集光レンズによって収束され、レーザヘッドから材料に照射されるという仕組みです。

レーザ光の出力や集束レンズの設定を変えることによって、材料の種類・厚み・加工内容などに応じて加工条件を切り替えることができます。

(引用:独立行政法人 産業技術総合研究所 レーザー切断データベース)

レーザ加工機では、レーザ光を照射すると同時にアシストガスも吹き付けることで、溶けた材料を吹き飛ばしています。アシストガスには酸素ガスや窒素ガスが用いられるのが一般的です。

また、レーザ加工機には加工する材料を固定するテーブルが備わっています。レーザ加工を行うときの動作として、レーザヘッドが動くもの、テーブルが動くもの、両方が動くものがあり、機種によって動作が異なります。

(3)レーザ加工機の特徴

レーザ加工機でできることやメリット・デメリットについて解説します。

①レーザ加工機のメリット

1.切断・マーキング・彫刻などさまざまな加工ができる
レーザ加工機の主な用途は、材料の切断です。材料を完全に断ち切ることによって、材料の外形形状を切り出したり、穴をあけたりできます。しかし、レーザ加工機の用途は切断だけではありません。材料の表面を浅く削って文字や模様をマーキングしたり、素材を深く削って彫刻したりと、さまざまな加工ができるのが特徴です。

2.材料に直接触れずに加工ができる
レーザ加工では材料に直接触れずに加工ができるため、材料に加工による歪みや、ひび割れ・亀裂の発生がしにくいのもメリットです。そのため、薄い板材などの変形しやすい材料を加工するのに適しています。

3.金型を必要としない
材料を切断する方法としては、レーザ加工以外にも材料を打ち抜くプレス加工やタレパン加工などがありますが、これらの方法では打ち抜く形状の元となる金型を準備する必要があります。しかし、レーザ加工は金型を必要としません。プログラムさえ作ってしまえば金型なしですぐに加工できるのがレーザ加工の特徴です。

4.微細かつ複雑な加工ができる
レーザ光は収束によって非常に細くなっているため、微細な穴を空けたり、精密な形状でも切断することができます。また、曲線の多い複雑な形状であっても、形状に沿ってレーザ光を照射することで加工ができるため、作れる製品の幅が広がります。

②レーザ加工機のデメリット

1.材料によっては加工ができない
レーザ加工には焦点距離という考え方があり、レーザ光が集中している範囲が決まっています。焦点距離には限りがあるため、分厚い材料だと加工ができない場合があります。また、レーザ光はあくまでも光なので、反射率の高い材料は加工ができない場合があります。アルミや銅などの金属材料を加工する際には、注意が必要です。
しかし、近年では上述したアルミや銅などを加工できるレーザ加工機も登場しているため、機種によって対応可否が異なることを覚えておきましょう。

2.熱による変色が発生する
レーザ加工機は、レーザ光による熱で材料を溶かして加工するため、熱による変色が少なからず発生します。そのため、もし変色が気になる場合はレーザ加工後に研磨や表面処理を行う必要があります。

3.加工速度が遅い
金型を必要とせず、微細かつ複雑な加工ができるレーザ加工ですが、プレス加工などの大量生産に向いた加工方法に比べると加工速度は劣ってしまいます。そのため、生産コストはやや高い傾向にあることを覚えておきましょう。
レーザ加工は、多品種少量生産や試作品の加工には向いているので、状況に応じて使い分けることが重要です。

2.レーザ加工機の種類

レーザ加工機で利用されるレーザ光には、いくつか種類があります。「CO2レーザ」「YAGレーザ」「ファイバーレーザ」の3種類があるので、それぞれの特徴について解説します。また、レーザ加工機に他の加工方法を行う機能を付け足した複合加工機という設備もあるため、併せて紹介します。

(1)CO2レーザ加工機

CO2レーザ加工機は、炭酸ガス(CO2)を媒質としたレーザ光を利用して加工を行います。ほとんどの材料の加工に適していることと、他の種類に比べると導入コストが安いことにより、レーザ加工機の中では最も使用されています。

また、比較的厚い材料の加工に適しており、厚板の金属を加工する場合はCO2レーザ加工機がよく使用されています。一方で、アルミや銅などの反射率の高い金属を加工するのが困難というデメリットもあります。

(2)YAGレーザ加工機

YAG(ヤグ)とは、イットリウム(Yttrium)、アルミニウム(Aluminium)、ガーネット(Garnet)の頭文字を取った言葉です。これらの元素を使用してレーザ光を発生させています。

YAGレーザはマーキングや彫刻の用途に適しています。また溶接機でも利用されており、熱による歪みや変形が少ないのが特徴です。

しかし、CO2レーザに比べると、導入コストもランニングコストも高いため、市場でのシェアはやや低くなっています。

(3)ファイバーレーザ加工機

ファイバーレーザ加工機は、近年で普及した新しい方式のレーザ加工機です。光ファイバーを媒質としたレーザ光であり、エネルギー効率が高く、極めて小さい焦点直径を持っています。

レーザ光を細く、深く、ピンポイントで照射することができるため、CO2レーザでは加工が困難だったアルミや銅などの反射率の高い金属でも加工が可能です。また、ガスが不要であることや、少ない電力で動かせるなど、ランニングコストを抑えて利用することができます。

反面、導入コストは非常に高く、価格の相場としてはCO2レーザー加工機の約1.5倍が目安だと言われています。

(4)複合加工機

複合加工機とは、複数の加工方法を1台の加工機で行える機械です。

レーザ加工機の中には、レーザ加工だけでなく曲げ、タップ、穴あけなどのパンチング加工機能を持った複合加工機があります。主に金属の板金加工でよく利用されており、複合加工機1台でさまざまな加工に対応しているため、加工工数の短縮や段取り替えの手間を軽減できるといったメリットがあります。

しかし、導入コストが非常に高いことや、設備のサイズが大きくなるため広い設置スペースが必要になるといったデメリットもあります。

3.レーザ加工機を導入・使用するときの注意点

(1)最適なレーザ加工機を選定する

レーザ加工機を導入するときは、加工したい材料の種類や厚み、加工後の製品形状などを考慮して最適なものを選定する必要があります。

CO2レーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザにはそれぞれ特徴があり、加工するのに適した材料の種類や厚みがあります。機種によっても対応可能な加工範囲の目安が決まっているため、メーカーに相談するようにしましょう。

また、材料を固定するテーブルによってそのレーザ加工機で加工できる最大サイズが決まります。自社でよく使用する材料のサイズを把握して、それが加工できるレーザ加工機を選定してください。

(2)安全保護具を着用して操作する

レーザ加工では、レーザ光による強い光が発せられます。レーザ光を直視すると目の傷害につながり、最悪の場合は失明する恐れがあります。作業者の目を保護するために、レーザ加工機の動作中は必ず保護メガネを着用しましょう。
また、溶かされた材料が粉塵となって舞う場合があるため、防塵マスクも着用しておくと安全です。

メーカーの取扱説明書に記載された内容をしっかり理解した上で、十分安全に注意して操作する必要があります。

(3)火災に注意する

レーザ加工はレーザ光による熱を用いた加工であるため、常に火災の危険性があることを意識しましょう。レーザ加工機の近くには引火性のものや爆発性のものは置かないことが原則です。

また、レーザ光の反射によって衣類に引火する可能性があるため、レーザ加工機の稼働中は作業者も近づかないようにする必要があります。


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4.レーザ加工機を導入するときのおすすめの相談先4選

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株式会社アマダ

【特徴】
株式会社アマダは、金属加工機械のグローバルメーカです。金属加工で用いるレーザ加工機やパンチ・レーザ複合加工機などを取り扱っています。CO2レーザーとファイバーレーザをラインナップしており、小物から大物までバリエーションも豊富です。

【所在地】
神奈川県伊勢原市石田200
TEL.0463-96-1111(代表)
https://www.amada.co.jp/

三菱電機株式会社

【特徴】
FA機器の総合メーカーである三菱電機株式会社は、レーザ加工機も幅広く開発・製造しています。二次元レーザ、三次元レーザと、多種多様な製品を販売しているのが魅力です。

【所在地】
東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL.03-3218-2111(代表)
https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/

株式会社レーザーコネクト

【特徴】
株式会社レーザーコネクトは、レーザ加工機及び周辺機器の販売・保守サービスを行う企業です。アメリカのレーザ加工機メーカであるエピログレーザー社の製品をはじめとして、さまざまなメーカのレーザ加工機を取り扱っています。

【所在地】
東京都多摩市関戸5-20-5
TEL.042-400-7146(代表)
FAX.042-400-7147(代表)
https://www.laserconnect.co.jp/

5.レーザ加工機の導入に関するご相談はFAプロダクツ

本記事では、レーザ加工機の定義や仕組み、メリットとデメリット、レーザ加工機の種類、注意点などを解説しました。

レーザ加工機自体は従来から利用されている生産設備ですが、ファイバーレーザ加工機の普及を始めとした技術革新が今も進んでおり、レーザ加工で対応できる範囲は広がっています。

FAプロダクツは、生産設備の導入コンサルティングを行っており、レーザ加工機の導入についてもサポートしております。レーザ加工機の導入をご検討の際には、ぜひFAプロダクツにお声がけください。

関東最大級のロボットシステムインテグレーター 生産設備の設計から製造ならお任せください

050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317