LED検査装置の主要メーカ3選 選ぶコツや導入メリットも解説
LED検査装置は、電子基板上に実装されたLEDの点灯チェックと色味チェックを行うものです。
これまで人の目で行ってきたLEDの検査を、基板を所定の位置にセットすれば自動で結果を出してくれますので生産性を上げることができます。
しかし、LED検査装置には検査方法や使用されるセンサに種類があり、何を選んだらいいのか悩ましいものです。
そこでこの記事では、LED検査装置を選ぶ時のポイントと主要メーカの取り扱い製品を紹介し、LED検査装置で生産性を上げるポイントについて解説していきます。
もし、LED検査装置のコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.LED検査装置を選ぶ時にチェックしておきたいポイント
LED検査装置を選ぶ際は、次に挙げる項目に注目して選びましょう。
(1)輝度・色度の測定方法
まずLED検査装置でチェックしておきたいのは、光源の明るさを示す輝度と光の色の特性を示す色度の測定方法です。この測定方法によって、装置構成やコスト面に影響が出てきます。
LED検査では主に、カラーセンサーなどを用いたセンサータイプのものと、LEDの点灯画像を画像処理するカメラ撮影タイプのものがあります。
センサータイプは、基板に合わせたセンサーの配線が可能で、対象基板に合わせた検査ができることが特徴です。その反面、対象基板専用品になりやすく、基板ごとにユニット化する必要があります。
カメラ撮影タイプは、ファンクションテスタなどの検査と並行して点灯するLED画像を取り込むのが特徴で、検査装置全体のユニット化と対象を選ばない検査が可能です。その反面、検査対象LED以外の光源の影響を受けやすいので、閾値調整が難しいことが挙げられます。
また、画像処理を行うアルゴリズムも特殊なため、高価になりやすい傾向があります。
表にまとめると以下のようになります。
分類 | 特徴 | メリット | デメリット |
センサータイプ | 基板に合わせたセンサーの配線ができ、対象基板に合わせた検査が可能 | ・検査内容に合わせたセンサーを選ぶことができる (カラーセンサー、ファイバーセンサーなど) ・基板に合わせた配線が可能 ・センサーが故障した際は容易に交換ができる |
・対象基板専用の検査ユニットになりやすい ・固定資産対象が増える |
カメラ撮影タイプ | 検査装置全体のユニット化と対象を選ばない検査が可能 | ・必要構成はカメラとPCだけなので他の検査装置と一体化させやすい ・基板の配列パターンを記憶させるだけなので汎用性が高い ・生産ラインのインライン検査に導入しやすい |
・検査環境の影響を受けやすく、導入時の装置立ち上げに時間がかかる ・画像処理のアルゴリズムが特殊なものになるため高価 |
これらの特徴を踏まえ、LED検査に必要な条件と導入環境を照らし合わせながら選ぶとよいでしょう。
(2)検査データの出力方法
次にチェックしておきたいのは、検査データの出力方法です。
検査データの出力方法は、品質トラブルが起きたときの初動対応に大きく関わります。出力方法はさまざまですが、トラブル時は変化点の早期発見が求められるため、LAN接続がおすすめです。LAN接続であれば、常に最新情報が管理データとして蓄積されるので、リアルタイムの品質情報を閲覧できます。
ただ、検査データの活用方法が明確に定まっていないと、単にモニタリングするだけになってしまうので注意が必要です。
2. LED検査装置の主要メーカと主力製品
ここではLED検査装置を取り扱っている主要メーカと主力製品を比較していきます。
主要メーカ | 取扱製品 | 特徴 |
株式会社プロテック | LED検査装置 | 電子基板上に実装されたLEDの点灯検査とRGB値の輝度検査を行えるハンドプレスの検査ユニット |
株式会社ファインテック | ファンクションテスタ | 用途に合わせた自由なシステム構築をすることができ、LED検査専用のシステム構成をすることも可能 |
新電子株式会社 | オーダーメイドの検査装置 | オーダーメイドで顧客ニーズに合わせたLED検査装置の設計・製作が可能 製作事例として、産業用カメラと独自の専用ソフトウェアで検査画像を合成・画像処理することで、電子基板上のLED点灯の自動検査を行うユニットを開発 |
(1)株式会社プロテック
株式会社プロテックは、基板検査機の設計・製造・販売を手がけている企業です。主な商品としてファンクション検査機の他に、LED点灯検査装置を取り扱っています。こちらの検査装置は、カラーセンサを用いているのが特徴です。
(引用:LED検査装置│株式会社プロテック)
名称 | 製品分類 | LED検査方法 |
LED点灯検査装置 | カタログ品 | カラーセンサー |
【所在地】
▼本社
神奈川県相模原市南区麻溝台6-5-3
Tel:042-748-8470
Fax:042-748-8206
E-Mail:info@protec5461.co.jp
http://protec5461.co.jp/protec/
(2)株式会社ファインテック
株式会社ファインテックは、LED検査などを行えるファンクションテスタと、基板検査を行うハンドプレスユニットの製作をしている企業です。
主な商品の一つとしてファンクションテスタがあり、こちらにLED検査機能を組み合わせたLED自動点灯検査があります。自由なシステム構成が可能で、製作例として色彩照度計を組み込んだものとファイバーセンサーを組み込んだものがあります。
(引用:システム構成例│株式会社ファインテック)
名称 | 製品分類 | LED検査方法 |
ファンクションテスター | カスタマイズ品 | ファイバー受光 |
色彩照度計 |
【所在地】
▼本社
群馬県太田市山之神町76-3
Tel:0277-78-7788
Fax:0277-78-7795
https://www.i-finetec.co.jp
(3)新電子株式会社
新電子株式会社は、オーダーメイドで顧客ニーズに合わせた検査機を開発・製作をしている企業です。主な商品のラインナップにファンクションテスタと画像検査があり、オーダーメイド事例としてカメラ画像を使ったLED検査機が紹介されています。
(引用:オーダーメイド機_画像検査付きファンクション試験機-ESF-2003)
名称 | 製品分類 | LED検査方法 |
LED検査機 | オーダーメイド品 | 画像処理 |
【所在地】
東京都三鷹市野崎3-22-20
Tel:0422-31-2987(代)
Fax:0422-31-2988
E-Mail:sales@shindenshi.co.jp
https://shindenshi.co.jp
3.LED検査装置の導入メリット・デメリット
LED検査装置を導入するときは、自社に適しているかどうかを確認しながらの選定も大切ですが、導入することでどんなメリットが得られるのか、どんなデメリットが生じるのか、おさえておくこともポイントになります。
(1)メリット
①官能検査をなくすことができる
LED検査装置の導入メリットのひとつが、検査員による官能検査をなくせることです。常に一定の結果が得られ、ヒューマンエラーによるトラブルもなくなるので、業務の効率化につながります。
②急な欠員に対応できる
LED検査装置は、特殊な技能は必要なく、一般作業者でも使えるのが特徴です。普段操作している人が急に休みになったときに、代わりの人員を用意しやすいのもメリットとしてあげられます。
(2)デメリット
①初期投資がかかる
LED検査装置は、対象基板に合わせたものを用意する必要があるため、初期コストが高くなりがちです。
②装置の立ち上げに時間がかかる
これまで人の目で判断していたことを、センサなどで判定できる形に落とし込む必要があるため、検査装置の立ち上げに時間がかかりやすいのもデメリットです。
4.LED検査装置を用いて生産性を上げるポイント
LED検査装置を導入すると作業効率がアップするメリットがありますが、初期段階においてそれなりのコストが必要というデメリットもあります。
そのため、LED検査装置を用いるときは、いかに早く効率化を進められるか、それによってかけたコストを取り戻せるかがカギです。生産性を上げるためのポイントを、2つご紹介します。
(1)検査データを活用する
生産性を上げるポイントのひとつは、品質管理を行うために記録に残している検査データを、生産条件の調整の指標として活用することです。良品として生産できる条件と生産する基板の紐付けができていれば、効果的に生産条件の調整を行うことができます。
(2)インライン検査に移行する
オフラインのLED検査装置を導入した場合は、ある程度実績を積んだ段階でインライン検査に移行することも生産性を上げるポイントとなります。インライン検査はすべて自動で完結する検査方法のため、オフライン装置のように作業動線や交代要員などを考慮する必要がないためです。
5.LED検査装置導入に関するご相談はFAプロダクツへ
LED検査装置はこれまで人の目で行ってきた検査を自動化できますが、使用する環境に適した性能のものを選ばないといけません。
さらに長期的な計画として、生産ラインへの導入まで視野に入れた場合は経験豊富な専門家の力が必要です。
もし、LED検査装置の導入にお困りでしたら、ぜひFAプロダクツまでお問い合わせください。豊富な知見を活かし、お困りごとに合わせた最適なソリューションを提供いたします。
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
関東最大級のロボットシステムインテグレーター 生産設備の設計から製造ならお任せください
050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00