オンライン産業用ロボット特別教育おすすめメーカ3選!注意点も解説
労働安全衛生法の取り決めにより、工場で実際に産業用ロボットを扱ったりメンテナンスをしたりする作業者はもちろん、産業用ロボットの導入サポートを行うSIer企業の社員などは、産業用ロボットの特別教育を受講しなければいけません。
特別教育には学科と実技がありますが、学科についてはオンライン形式での受講が可能になってきており、受講者側の負担がかなり軽減されているケースも増えてきました。
本記事では、産業用ロボットの特別教育の内容やオンライン形式とオフラインでの受講の違い、オンラインで特別教育を実施している機関やメーカについて紹介します。
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目次
1.産業用ロボットの特別教育の必要性や内容
産業用ロボットを使用するメーカはもちろんSIerなども、作業員に具体的な作業や安全についての教育を行う必要があります。その際に活用されるのが、産業用ロボットの特別教育です。ここでは、特別教育の必要性やそのカリキュラム内容について紹介します。
(1)産業用ロボットの特別教育は受講義務がある
産業用ロボットの特別教育は、『労働安全衛生法第59条』に基づいて、産業用ロボットを使用した関連業務における安全衛生教育の一環として、事業者が作業員に受講させなければいけません。
特別教育の受講対象者は、『安全衛生特別教育規程』によって「教示作業」と「検査作業」に従事する人と定められています。なお、教示作業にはロボットの設定などの「ティーチング作業」が、検査作業にはロボットの動作確認や修理・調整などが該当します。
(2)特別教育のカリキュラム内容
特別教育のカリキュラムについては、『安全衛生特別教育規程』で教示作業と検査作業それぞれの学科・実技の内容が、最低学習時間とあわせて定められています。
学科教育では、産業用ロボットの種類やその仕組み、作業を行うにあたって関連する法令などについて学びます。実技教育では、産業用ロボットを実際に使用しながら、操作方法や検査手順などを体験しながら学びます。
①教示作業に関する教育内容
<学科教育>
科目 | 範囲 | 最低時間 |
産業用ロボットに関する知識 | 産業用ロボットの種類、各部の機能及び取扱いの方法 | 2時間 |
産業用ロボットの教示等の作業に関する知識 | 教示等の作業の方法 教示等の作業の危険性 関連する機械等との連動の方法 | 4時間 |
関係法令 | 法、令及び安衛則中の関係条項 | 1時間 |
<実技教育>
科目 | 時間 |
産業用ロボットの操作の方法 | 1時間以上 |
産業用ロボットの教示等の作業の方法 | 2時間以上 |
②検査作業に関する教育内容
<学科教育>
科目 | 範囲 | 最低時間 |
産業用ロボットに関する知識 | 産業用ロボツトの種類、制御方式、駆動方式、各部の構造及び機能並びに取扱いの方法 制御部品の種類及び特性 | 4時間 |
産業用ロボットの検査等の作業に関する知識 | 検査等の作業の方法 検査等の作業の危険性 関連する機械等との連動の方法 | 4時間 |
関係法令 | 法、令及び安衛則中の関係条項 | 1時間 |
<実技教育>
科目 | 時間 |
産業用ロボットの操作の方法 | 1時間以上 |
産業用ロボットの検査等の作業の方法 | 3時間以上 |
2.特別教育のオンライン形式とオフライン形式の違い
産業用ロボットの特別教育は、学科教育に関してはオンライン形式での受講が可能です。受講する際には、そのメリット・デメリットをおさえておくことが大切です。オフラインでの受講と比べながらご紹介します。
(1)オンラインとオフラインのメリット・デメリット
特別教育の学科教育を、オンライン形式で受講する場合とオフライン形式で受講する場合のそれぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
受講形式 | メリット | デメリット |
オンライン | ・現地に行かなくても遠距離で受講できる ・拘束時間が短い ・病気やケガで動けない人も受講できる ・コロナ禍のような状況下でも受講できる |
・パソコンなどの端末が別途必要 ・受講場所の通信環境が影響する ・他の受講者がその場にいないため、質問するタイミングが難しい ・人によっては講義に集中できない |
オフライン | ・通信機器などの設備が必要ない ・通信環境などに影響されない ・疑問点をその場ですぐに質問できる ・講師や受講者が周りにいるので臨場感のある授業が受けられる |
・交通費がかかる ・移動も含めて拘束時間が長い ・緊急事態下では開催自体が中止になる恐れがある |
(2)オンライン受講が向いているケース
オンラインでの受講による最大のメリットは、開催場所に行かなくてもいいことです。パソコンやタブレットなどの通信端末があり、開催場所が遠方にあるため移動にかかるコストを低減したい場合は、オンラインでの受講がいいでしょう。
また、コロナ禍のような緊急事態下でも遠方から受講できるため、移動による健康リスクや被災リスクを抑えたい場合もオンライン受講がおすすめです。
(3)オフライン受講が向いているケース
オフライン受講の最大のメリットは、受講に際しての臨場感が高く、疑問点の解決などがその場でしやすいという点です。開催場所がそこまで遠方ではなく、移動も含めた拘束時間が長くなったとしても業務・労務管理上の影響がないならば、オフライン受講が向いているでしょう。
3.産業用ロボットのオンライン特別教育を実施しているメーカ
産業用ロボットの特別教育は、労働基準協会連合会や産業用ロボットの製造メーカ、SIerなど、さまざまなところで開催されています。ここでは、特別教育の学科教育をオンライン形式でも実施しているメーカを3社紹介します。
(1)株式会社バイナス
【特徴】
・産業用ロボットと周辺装置を設計・製作し、工場の自動化をサポート
・全国各地の公共工業教育機関だけでなく10カ国以上で技術教育を実施
・各種FA機器の技術者養成ために教育センターを設置
【特別教育サービス内容】
産業用ロボット教示等の特別教育セミナーの学科教育を、愛知県で毎月オンライン形式で実施しており、個別開催にも対応しています。実技研修は、愛知県稲沢市のバイナス教育センターで行っており、受講料はテキスト代込みで税別35,000円です。
【所在地】
〒490-1312 愛知県稲沢市平和町下三宅菱池917番地2
TEL.0567-69-6981
https://bynas.com/contact-list/
(2)株式会社立花エレテック
【特徴】
・技術商社として半導体・デバイス、FAコンポーネントを中心に事業展開
・施設事業では、オフィスビルや工場をはじめ住宅向けの各種設備を取り扱い
・共同ロボットのスタートアップレンタルプランにより最短1日レンタルも可能
【特別教育サービス内容】
「立花ロボットスクール」の名称で、産業用ロボット特別教育を実施しています。学科はオンライン形式で開催され、実技は特設会場で実機を使って行われており、全過程を修了すると「産業用ロボット特別教育修了証」が発行されます。受講費用は、テキスト代込みで税別35,000円です。
【所在地】
〒550-8555 大阪市西区西本町1-13-25
TEL. 06-6539-8800
https://www.tachibana.co.jp/contact/
(3)松栄テクノサービス株式会社
【特徴】
・産業用・協働ロボットの設備設計をシステムとワンパッケージで提案
・工場のFA化などを目的に産業用ロボットの導入・メンテナンスのサポートを実施
・教育事業ではTPM達成に欠かせないスペシャリスト人材の育成講習会を実施
【特別教育サービス内容】
静岡県や愛知県で、産業用ロボット教示等の特別教育セミナーを2日間の日程で定期開催しています。受講費用は税別32,000円です。会場での受講はもちろん、Zoomシステムを活用したライブ配信形式での受講も可能となっており、学科修了者を対象に実技セミナーのみを開催することもあります。
【所在地】
〒480-1153 愛知県長久手市作田2丁目909番地
TEL. 0561-63-0261
FAX. 0561-63-1597
https://www.shoeitechno.co.jp/
4.オンデマンド配信形式の特別教育もおすすめ
特別教育の学科教育をオンライン形式で受講する際には、Zoomなどのオンライン会議システムを使用して、ライブ配信でリアルタイムに参加するのが一般的です。一方で、中にはユーザが受講したいときに自由にオンライン学習ができる「オンデマンド配信」形式の特別教育もあります。
(1)オンデマンドのメリット・デメリット
オンデマンド配信は、ライブ配信と違って事前に収録されている講義を教材として扱っており、学習者の都合がよい時間に、パソコンなどの情報端末を使用して好きな場所で受講できます。
オンデマンドは、オンライン受講としてのメリットに加えて、不明点があればライブ配信と違って巻き戻して学び直すことができるというメリットもあります。その反面、リアルタイムで受講するわけでないので、その場で講師に質問することはできないというデメリットがあります。
(2)オンデマンド受講ができる「Robodemy」
関東最大級のロボットSIerである株式会社FAプロダクツでは、産業用ロボットの特別教育の教示・検査作業について2日間で学べる「Robodemy」を実施しています。
学科教育についてはオンデマンド形式で行っており、学科・実技どちらかのみの受講も可能です。オンデマンド形式なので、その場で講師に質問ができないものの、受講コースごとにコメント欄が設けられているので質問があれば後日回答が得られます。また、実技教育も受講する場合は、その際に講師に学科での疑問点を確認できます。
Robodemyの講師は現役のエンジニアで、保有設備も川崎重工業株式会社やファナック株式会社を含めて7社あるため、産業用ロボットやFA化に関する最新ノウハウを学ぶことが可能です。
5.産業用ロボットの特別教育に関するご相談はFAプロダクツへ
産業用ロボットの特別教育は、産業用ロボットの製造メーカや導入サポートを行うSIerなどの作業員に受講義務があります。
特別教育は、労働基準協会連合会や各種メーカなどが行っています。しかし、カリキュラム内容はもちろん使用する設備なども異なるため、受講先は最新のロボット技術についても学べる機関が望ましいでしょう。
FAプロダクツでは、これまでの産業ロボットの導入実績をもとに「Robodemy」という特別教育講習を実施しています。オンデマンドでの学科教育の受講はもちろん、実技教育のみの受講も可能なので、産業用ロボットの特別教育の受講先にお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
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