ハーネスチェッカーのおすすめメーカ3選 選び方やメリットも解説
ハーネスチェッカーは電気的検査によって、不良品の流出を防ぐ際に有効なチェッカーです。とくにワイヤーハーネスは見た目で断線や短絡の有無を判定できず、検査工程を経なければ詳細が判断できません。そのためワイヤーハーネスを取り扱う現場では、多くの検査工程で「ハーネスチェッカー」を活用しています。
本コラムでは、ハーネスチェッカーの導入に関して最適な製品を検討できるよう、選定方法についてまとめました。初めてハーネスチェッカーを導入検討している場合でも、記事を読めば正しい選定基準がわかります。ぜひ最後までお読みください。
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目次
1.ハーネスチェッカーの選び方!正しく用途を確認しメーカを選定する
ハーネスチェッカーを実際に導入する際は、どういった場面で使用するのか、用途を確認した上でメーカを見ていくと良いでしょう。
(1)ハーネスチェッカーの用途を確認する
ハーネスチェッカーは、主に以下の2つの検査ができます。
- 導通検査
- 瞬間断線検査
これらの検査だけを行いたいのであれば、ハーネスチェッカーを選ぶと良いでしょう。
ハーネスチェッカーに似た装置として、上記検査に加えて抵抗値検査もできるハーネステスターや、さらに絶縁抵抗検査や耐圧検査もできるハーネスマルチテスターがありますが、これらはできることが多い分、ハーネスチェッカーよりも高額です。
そのため、何をしたいのか確認してみて、導通検査と瞬間断線検査だけであればハーネスチェッカーにすることをおすすめします。
(2)用途を正しく確認したらメーカから選ぶ
用途を確認したら、ハーネスチェッカーに強いメーカを選びましょう。本記事で紹介するメーカは、下記の3社です。
メーカによって導通検査装置、導通チェッカーと名前が微妙に異なっています。しかし導通検査を行う点はいずれも同一です。
上記メーカは扱っている機器の種類も多く、機能性で選ぶこともできるでしょう。中にはハーネステスター、ハーネスマルチテスターの機能が盛り込まれていることもあります。主力製品も比較しますので、ぜひ参考にしてください。
2.ハーネスチェッカーを取り扱う主要メーカ3選と製品の比較
ハーネスチェッカーを取り扱っている主要メーカ3社と、主力製品の比較を行いました。
(1)株式会社ナックコーポレーション
【特徴】
株式会社ナックコーポレーションは、業界内でも国内トップシェアを誇るハーネス検査器メーカです。さらに世界各国でも高い評価を得ており、ハーネスチェッカーを導入するならぜひ検討したいメーカと言えるでしょう。
①NMC128+
引用:株式会社ナックコーポレーション NMC128+|ハーネスチェッカー
NMC128+はナックコーポレーション展開の製品内でも、代表的なハーネスチェッカーです。導通チェッカーとして必要とされる機能を網羅し、800品番分のメモリを実装しています。使い続ける上で信頼性の高い製品と言えるでしょう。
②NMC60+|ハーネスチェッカー
引用:株式会社ナックコーポレーション NMC60+|ハーネスチェッカー
NMC60+は、国内外でも導入実績がNo.1のハーネスチェッカーです。導入も容易で、即日稼働が可能。高速性能に長けており、検査工数の削減に寄与します。高機能モデルをお探しの場合、NMC60+が検討候補に入るでしょう。
【所在地】
本社所在地:神奈川県海老名市中央2-9-50海老名プライムタワー22F
TEL:046-231-8873
FAX:046-231-7745
URL:https://www.naccorporation.com/
(2)旭産業株式会社
【特徴】
旭産業株式会社は、昭和17年から創業している老舗メーカです。三菱電機株式会社の各製作所の主要な協力会社として設立しており、電子機器や制御装置に強いノウハウを持っています。
①ハーネスチェッカー256/128(HV)
引用:旭産業株式会社 製品情報
ハーネスチェッカー256/128(HV)は、絶縁試験と耐圧試験も同時に実施できるハーネスチェッカーです。導通チェッカーと一緒に絶縁試験、耐圧試験も行う現場であればこちらを検討すると良いでしょう。
②ハーネスチェッカー256/128
引用:旭産業株式会社 製品情報
ハーネスチェッカー256/128は、256/128(HV)の対応検査項目を省いたモデルです。具体的には耐電圧検査、絶縁抵抗検査に対応していません。機能性としては申し分ないので、該当項目を利用しない場合はこちらを検討するのがおすすめです。
【所在地】
本社所在地:愛知県春日井市下屋敷町字下屋敷145番地
TEL:0568-33-0511
FAX:0568-33-4850
URL:https://www.asahi-sangyo.co.jp/
(3)ウシヤマ電機株式会社
【特徴】
ウシヤマ電機株式会社は、ワイヤーハーネス加工に強いノウハウを持ったメーカです。ワイヤーハーネスの加工に使われる端子圧着器からストリッパー、検査機器まで幅広い製品ラインナップを展開しています。
①ワイヤーハーネスチェッカー「WPシリーズ」
引用:ウシヤマ電機株式会社 ワイヤーハーネスチェッカー「WPシリーズ」
ワイヤーハーネスチェッカー「WPシリーズ」は、検査を高速で繰り返して瞬時の判別を可能としたチェッカーです。1回路ごとにエラー表示ランプが搭載されており、不良箇所をすぐに特定できます。
②カラーハーネスチェッカーT-CAM1
引用:ウシヤマ電機株式会社 カラーハーネスチェッカーT-CAM1
ハーネスチェッカーとしては少し異色ですが、片側がハンダや部品がついているハーネスの検査を目視で行っている方におすすめのチェッカーです。USBカメラで瞬時に誤配線を検出し、検査時間の大幅な短縮を実現します。
【所在地】
本社所在地:東京都世田谷区松原3-40-7パインフィールドビル9F
本社TEL:03-5355-6231
本社FAX:03-5355-6232
URL:https://ushiyama.co.jp/
3.ハーネスチェッカーを導入するメリット・デメリット
ハーネスチェッカーは、メリット・デメリットを事前に理解しておくと、実際に導入する上でより活用しやすくなるでしょう。
(1)ハーネスチェッカーのメリット
ハーネスチェッカーのメリットは、不良品の流出を確実に防げる点です。とくにハーネスチェッカーで重視されている導通検査において、重要な役目を果たすでしょう。
もし導通確認が取れていない場合、断線やショート、誤配線を発見できない可能性が高まります。目視で発見するのは非常に困難なため、そのまま不良品の流出となれば被害は甚大です。
検査工程でハーネスチェッカーを利用すれば、作業者のレベルに頼らないのでヒューマンエラーも未然に防げます。
また製品の求められる水準をクリアするために、耐圧検査・絶縁抵抗検査も含まれる場合があります。個別にチェッカーを用意するのは、作業工数を増やしてしまうでしょう。
こういった項目を同時にチェックできるハーネスチェッカーは、作業工程も大きく削減できる可能性があります。
作業工程の削減と不良品流出の防止という観点で、ハーネスチェッカーはメリットが非常に大きいです。
(2)ハーネスチェッカーのデメリット
ハーネスチェッカーには多くのメリットがありますが、デメリットがないわけではありません。
例えば、ハーネスチェッカーは機械なので(どの装置にも言えることですが)故障に対する備えが求められます。メーカに速やかに修理に出せるように誰が連絡するのか、修理に出している間に現場にいる作業員にはどのように動いてもらうのか、などさまざまなことを決めておく必要があります。
4.ハーネスチェッカーを用いて生産性を上げるポイント
ハーネスチェッカーは、必要な箇所に必要な機能を備えたものを導入することが重要ですが、自社工場の生産性をより効率よく高めるには、現場の作業員が正しく使えるかどうかもポイントになります。
この検査装置は今何を示しているのか、検査装置がそれを示したら何をしなければならないのか、それらを理解し行動できて初めてハーネスチェッカーを導入する意味が生まれます。
装置導入時にメーカから特徴や注意点をヒアリングしてマニュアル化し、場合によっては定期的に装置の使い方を研修を通して伝えるのも重要となるでしょう。
5.ハーネスチェッカー導入に関するご相談はFAプロダクツへ
ハーネスチェッカーは導入メリットが大きく、デメリットとなる点は導入時の知識が必要となる部分しかありません。
まず用途を明確にし、必要な機能を備えているハーネスチェッカーの導入が先決です。
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