自動研磨機のおすすめメーカ3選 選び方や導入のポイントも解説
自動研磨機は素材や部品などの研削や研磨を自動で行う機械で、製品の仕上げや加工前の調整、分析用サンプルの作成などさまざまな目的で使用されています。砥石部分が高速で回転し、自動で加圧制御を行いながら部品などを砥石に押し当てるポリッシングヘッドが備わっている小型機や、コイル材や角パイプなど大型の金属部材を研磨する機械などがあります。
導入する機種によって研磨対象物が限定されるので、どのような目的で導入するかを事前に定めることが欠かせません。
この記事では、自動研磨機の選び方や装置のメリットやデメリット、研磨機を開発・製造しているメーカと主要な取り扱い製品などについてご紹介します。
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目次
1.自動研磨機の選び方
自動研磨機は、自動で砥粒や研磨材を供給しながら研削や表面の研磨作業を行う装置です。一部の作業をオペレーターが行うこともありますが、マニュアルタイプの研磨機に比べて高速で作業を進められます。
ここでは、自動研磨機の選び方について、3つの基本的なポイントをご紹介します。
(1)自社の使用目的に合致した機器を選ぶ
自動研磨機を選ぶ際には、自社の製造工程に合わせて適切な機器を選ぶことが大切です。研磨対象となる部品や製品のサイズや形状、研磨する目的などを考慮した上で、必要な機能を備えた機器を選びましょう。
また、自動研磨機を使用して工程の効率化を目指すなら、操作性と使いやすさも欠かせないため、オペレーターが迷わずに操作できるような機器を選ぶことも欠かせません。
(2)メンテナンスとサポートが充実しているメーカを選ぶ
自動研磨機は機器のメンテナンスが欠かせないため、テクニカルサポート体制が充実しているメーカを選べば、トラブル時の不安も低減できるでしょう。メーカだけでなく、販売代理店なども適切なメンテナンスサービスを提供しているか確認することが欠かせません。
また、研磨した部品や製品の品質を担保しつつ、長期的に使用できることも大切なので、機器の性能や耐久性などの信頼性が高い導入実績豊富なメーカの製品を候補に入れましょう。
(3)導入および運用コストを事前に検討する
自動研磨機は導入コストだけでなく、定期メンテナンスコストもかかるため、導入前の予算や費用対効果の検証が欠かせません。機器の購入価格だけでなく、研磨作業の効率化や製品の品質改善によるコスト削減、生産性向上の効果なども考慮した上で、総合的に判断しましょう。
自動研磨機の導入に際して、複数の製品およびメーカを比較検討することで、さまざまな情報を得ることで選択肢を広げられます。製品カタログの取り寄せや展示会の活用、販売代理店やSIerなどへの相談によって性能や機能、価格、サポート体制などを比較検討しましょう。
2.自動研磨機のおすすめメーカと取扱い製品
次に、自動研磨機の製造・販売を行っているメーカからおすすめの3社と、各社の代表的な製品をご紹介します。
(1)株式会社野水機械製作所
【特徴】
・1925年創業、1938年会社設立の産業用研磨機、集塵機の専門メーカ
・研磨・研削機、バリ取り機などの製造販売やライン組み込みサポートなどを行っている
・自動車部品や建設機械部品、家電製品などの製造メーカで主に利用されている
【取り扱い自動研磨機】
①センターレス研磨機 NCB型
最大外径Φ50のパイプやシャフトなどの外周面を研磨する機械で、重量が軽い鉄やアルミ、ステンレスなどのさまざまな材質に対応しています。標準タイプのNCB-50Ⅱを基本にして、自動磨耗補正機構やワーク供給・排出装置、ホイールドレス装置など用途に合わせてさまざまな機能を組み込める特殊仕様にも対応しています。
②コイル材研磨機 FFUD型
画像引用:株式会社野水機械製作所・コイル材研磨機 FFUD型
コイル材の表面研磨に用いる機械で、コイルの巻き取り装置間に加工ラインとして組み込めます。研磨作業は両面だけでなく片面のみも可能で、洗浄装置や乾燥装置も設置できます。研磨対象のワーク幅に合わせて設計や製作を受注しています。
【所在地】
〒955-0004 新潟県三条市須戸新田1196番地1
TEL.0256-38-5211
FAX.0256-38-5215
https://www.nomizu.jp/
(2)株式会社精工技研
【特徴】
・焼結機械部品用金型の設計や製造を事業として1972年に創業したメーカ
・主な事業内容は、光通信部品やコネクタやフェルールなど光通信用部品の製造販売
・装置製造だけでなく、精密加工技術を用いての加工や精密測定なども対応
【取り扱い自動研磨機】
SFP-560Aシリーズ
SFP-560Aシリーズは、特許申請中の技術である「DPC圧力制御技術」を搭載しており、繊細な加圧と研磨作業ができます。
DPCモードの繊細な加圧調整により、多心MTフェルールについても、単心コネクタの研磨と同様の感覚で接着剤除去から研磨を行うことができます。クランプ方式は「SFP-560A2:手動クランプ方式」「SFP-560A2C:オートクランプ方式」の2つがあります。
既存のSFP-550シリーズの多種多様な研磨ホルダと互換性があるため、利便性が高い機種です。
【所在地】
〒270-2214 千葉県松戸市松飛台296番地の1
TEL.047-311-5111
FAX.047-388-4477
https://www.seikoh-giken.co.jp/
(3)メイワフォーシス株式会社
【特徴】
・研究用の精密科学機械や分析測定機器の製造メーカとして1968年に設立
・2018年10月7日で50周年を迎え、先端科学機器分野での頭脳集団を目指している
【取り扱い自動研磨機】
①プログラム自動研磨装置 MECATECH250/300
画像引用:メイワフォーシス株式会社・プログラム自動研磨装置 MECATECH250/300
自動で加圧制御を行うポリッシングヘッドを搭載した、研磨品質の再現性が高い精密研磨装置です。ポリッシングヘッドは2種類あり、精密電子バルブの採用によって研磨中の荷重制御も安定しているため、従来機に比べて低速回転での研磨作業中も試料へのダメージを抑制できます。条件設定はタッチスクリーン制御によって詳細かつ簡単に条件入力が可能です。
②Vibrotech300
画像引用:メイワフォーシス株式会社・Vibrotech300
研磨盤のサイズがΦ300mmの全自動&低コストの静粛性の高い超精密振動研磨で、条件設定もタッチスクリーンでワンタッチ入力ができます。最終仕上げに適した装置で、AFM(原子間力顕微鏡)やEBSD(電子線後方散乱回折法)の分析サンプルの作成に最適です。
また、耐食機能を搭載しており、自動研磨が終了した後に一定間隔で振動をし続け、試料の腐食や結晶化を抑えます。
【所在地】
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-14-2 KI御苑前ビル
TEL.03-5379-0051
FAX.03-5379-0811
https://meiwanet.co.jp/
3.自動研磨機のメリット・デメリット
自動研磨機は、導入前にメリットやデメリットを把握した上で、自社に必要か否かを判断する必要があります。
ここでは、自動研磨機のメリットとデメリットをご紹介しますので、導入検討の際のご参考としてください。
(1)自動研磨機のメリット
①生産効率を高められる
自動研磨機を導入すれば研磨・研削作業を自動化できるため、手作業に比べて高速かつ安定した作業が実現でき、作業時間の短縮によって生産性の向上が期待できます。
また、自動研磨機と他の自動化装置や設備と連携させることで効率的な生産フローを実現し、生産プロセス全体としての生産効率も高められるでしょう。
②製品品質の向上
自動研磨機は制御によって正確で精密な研磨を行ってセンサーによる検査もできるため、一定の品質基準に合致するように研磨・研削作業ができます。品質のばらつきを防げるだけでなく、ヒューマンエラーを減らして高品質な製品が製造できるでしょう。
③作業環境の改善
研磨・研削作業は粉塵や騒音、振動などを伴うため、作業環境が悪化しやすくなります。しかし、自動研磨機を導入すれば、これらの作業環境に人が立ち入る必要がなくなるため、作業者の健康や安全を守れるでしょう。
また、手作業による研磨作業を自動化することで作業者の負担を減らすことができ、他の技術的に高度なスキルが必要な作業や業務に集中できます。
(2)自動研磨機のデメリット
①導入コストがかかる
自動研磨機は導入コストがかかります。シンプルな卓上タイプからタッチパネルなどを備えて完全自動制御が可能なタイプまでさまざまな機種があり、数百万円にのぼる機種もあります。
また、設置費用や導入の際のトレーニング費用など、使用目的によっては導入コストが高くなる可能性があるため、コスト負担が大きくなる場合があります。
②部品や製品との適合性が限定される
自動研磨機は、どのような材料や形状にも対応できるわけでなく、使用できる素材やサイズなどが限定される場合があります。導入する機種が部品や製品と適合しなければ、想定したほどの効果を発揮できない可能性があるため、テスト機を用いた事前検証などによって適切な機器を選ぶ必要があります。
また、研磨・研削作業の全てを自動化できるとは限らず、手作業による研磨が必要になる場合もあります。
③故障リスクと定期メンテナンス
自動研磨機には故障リスクがあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。また、機器にトラブルが発生すれば修理や部品交換が必要となるため、メンテナンスにかかる時間や金銭面でのコスト、機器停止による生産停止リスクを考慮しなければいけません。
4.自動研磨機を用いて生産性を上げるポイント
最後に、自動研磨機を導入して生産性を向上させるために、注意すべき3つのポイントをご説明します。
(1)工程に適合した機器を選択する
自動研磨機を選択する際には、自社のどの工程に導入するかを事前に明確にすることが重要です。その上で、部品や製品の形状やサイズ、研磨条件や目標品質に基づいて適切な機器を選びましょう。
自社で機器の選択や導入工程の判断が難しいならば、導入サポート実績が豊富なSIerに相談することで、的確なアドバイスを受けられます。
(2)研磨・研削作業のプロセス最適化を行う
自動研磨機を用いた研磨作業のプロセスを最適化し、生産効率を向上させることが大切です。研磨作業の順序や工程、パラメータを適切に設定して最適な作業フローを確立します。
そのためには、自動研磨機から得られる作業結果や品質検査などのデータを分析し、研磨プロセスの改善点を見つけ、制御システムを最適化する取り組みが欠かせません。
(3)作業員のトレーニングを行う
自動研磨機を使用する作業員の教育やトレーニングも欠かせません。機器の正しい操作方法やプログラム設定の方法、トラブルシューティングなどを教育することで、より効率的な運用が可能となります。
また、定期的な点検や清掃などの手順もマニュアル化し、予防保全に対する意識を高めましょう。そうすることで、機器の故障を最小限に抑えることができ、トラブル発生時の停止時間も短くできるでしょう。
5.自動研磨機に関するご相談はFAプロダクツへ
自動研磨機は、研削や研磨作業を自動で実施できる装置で、材料の材質や形状、サイズなどによって使用に適したマシンを選定する必要があります。
研究・開発用に用いる小型の卓上タイプの研磨機だけでなく、コイル研磨などに用いる大型機までさまざまな種類があるので、導入に際しては自動研磨機の製造メーカや導入実績が豊富なSIerに相談しましょう。
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