落下試験機のおすすめメーカ3選 導入のメリット・デメリットも解説
落下試験機は、対象物の耐落下性をテストするために必要な試験機です。とはいえ用途によって選定方法が異なるため、どういった点から選べばいいかわからない場合もあるでしょう。
そこで本コラムでは、落下試験機の選び方と主要メーカ、及び主力製品の比較を行いました。導入時のメリット・デメリットもまとめ、導入後の生産性を高めるコツについてもご紹介しています。具体的に落下試験機を導入検討されているなら、ぜひ最後までお読みください。
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目次
1.落下試験機の選び方とは?用途によって特性が異なる点を押さえる
落下試験機は主に、2つの想定で用途が異なります。そのため、まずは物流での輸送時なのか、製品を利用する上での想定なのかを確定させましょう。
(1)物流での輸送時に必要な想定
物流での輸送時、あらゆる環境から内部の製品を守る必要があります。梱包や緩衝材、箱の作り方や設置方法といった工夫が求められるでしょう。その上で現実に起こりうる物流輸送時の状況を作り出し、あらゆる環境を想定した落下試験を行います。このときに活躍する試験機こそ、物流用途に特化した「包装貨物落下試験機」です。
包装貨物落下試験機は辺のほかに面、角といった条件設定が可能となっています。さらに任意の高さから落下させることが可能なため、落下姿勢を重要ポイントとするテストに最適といえるでしょう。
(2)製品を利用する上で必要な想定
製品は実際に利用する際、誤って落下してしまう可能性があります。
身近な例で言うならスマートフォンです。スマートフォンは手元で操作したり、移動したりすることが多いでしょう。その際に誤って落下させ、致命的なダメージを負ってしまうと信頼性が損なわれます。
小型の電子デバイスは持ち歩くことが求められ、さらに耐衝撃性も保持しなくてはなりません。実際に持ち出して使用する製品で、耐久テストが重要な場合は「耐久信頼性に特化した落下試験機」を用いましょう。
中にはハイスピードカメラを実装し、落下の様子をより精細に確認できる試験機もあります。ほかにも回転ドラムを使用した、断続的に落下試験をテストできるものもおすすめです。
2.落下試験機でおすすめのメーカー3選と主要製品の比較
落下試験機に強いおすすめメーカ3選と、主要製品の比較を行いました。
(1)神栄テクノロジー株式会社
【特徴】
神栄テクノロジー株式会社は、衝撃試験装置と加速度計測機器の専門メーカです。新幹線や各種鉄道車両用の振動計測や、解析システムも手掛けています。落下試験機のラインナップが幅広く、あらゆる要望にマッチするでしょう。
①軽量落下試験機 DT-205シリーズ
DT-205シリーズは、モバイル機器に特化した落下試験機です。主にスマートフォンやタブレット、ノートパソコンの用途に最適。任意の方向へ固定したまま衝撃直前に切り離すので、落下姿勢を限りなく保持できます。
②包装貨物落下試験機 DTSシリーズ
【引用:神栄テクノロジー株式会社 DTSシリーズ】
DTSシリーズは、包装貨物に特化した落下試験機です。この試験機は物流用途にて活躍するタイプで、自動制御による作動で落下試験を効率化。独自の制御方法により、落下姿勢も格段に向上しています。
【所在地】
住所:兵庫県神戸市中央区港島南町6丁目5番2
TEL:078-304-6790(代表)
FAX:078-302-1225
https://www.shinyei-tm.co.jp/index.html
(2)新栄電子計測器株式会社
【特徴】
新栄電子計測器株式会社は、太陽電池検査装置やストリング監視システムに強いメーカです。耐久試験機として、ドラム式の試験機を採用しています。
①TD-300A 300mm ドラム式回転落下試験機
【引用:新栄電子計測器株式会社 TD-300A 300mm ドラム式回転落下試験機】
TD-300Aは、300mmという比較的小型なドラムを採用した回転落下試験機です。小型デバイスを内部に入れ、回転させることで定量的な落下試験を想定。連続的な落下試験を行いたい場合に適しています。
②DS-1000ダストスクランブラ ダスト攪拌耐久試験機
【引用:新栄電子計測器株式会社 DS-1000ダストスクランブラ ダスト攪拌耐久試験機】
DS-1000は、ドラム式にダストとミキシングできる機能を備えた試験機です。落下試験と厳密には異なるものの、指定ダストとワークの耐久試験を行いたい場合はぜひ選びたい1台となっています。
【所在地】
住所:神奈川県藤沢市遠藤2636
TEL:0466-88-3030
FAX:0466-87-0627
https://www.shin-ei.ne.jp/
(3)国際計測器株式会社
【特徴】
国際計測器株式会社は、耐久や疲労・振動といったあらゆる試験機に強い総合メーカです。自動車用品を積極的にテストしており、ステアリングやタイヤといった製品に特化した試験機も取り扱っています。
①電気サーボモータ式 自由落下試験機
【引用:国際計測器株式会社 電気サーボモータ式 自由落下試験機】
電気サーボモータ式・自由落下試験機は、「JIS Z 0202 包装貨物-落下試験方法」に準拠した落下試験機です。とくに大型貨物を取り扱う場合、この落下試験機の導入が適しています。
【所在地】
住所:東京都多摩市永山6丁目21番1号
TEL:042-371-4211(大代表)
FAX:042-371-4219
3.落下試験機を導入するメリット・デメリットとは?
落下試験機を導入すれば、より現実に即した想定が可能となります。しかしメリットとデメリットがあるので、事前に押さえた上で導入すると良いでしょう。
(1)落下試験機の導入メリット
落下試験機の導入メリットは、下記の2つです。
- 落下試験業務を効率化
- テスト結果を活かせる
落下試験機を導入することで、落下試験業務を自動化できます。手作業で落下試験を行う場合は、データ総括も含めて時間がかかってしまうでしょう。しかし落下試験機を導入すれば運用者の配置は最小限で済み、データ出力も自動で行われます。空いた時間を使い、より他の業務へ人員を割けるはずです。
また実際にテストした結果は、梱包の改善や素材の変更といった活用方法が即時行えるでしょう。対外的にも落下試験済みのデータを示せれば、メーカとしての信頼性担保にもつながります。
(2)落下試験機の導入デメリット
落下試験機は導入すれば非常にメリットがあるものの、デメリットも存在します。具体的には下記の2点です。
- 導入する際に広さや高さといった制限がある
- 選定のポイントを押さえないとミスマッチが起きる
例えば大型貨物を扱う場合、導入場所は相応の広さが求められます。水平方向であればある程度は問題ないとしても、落下試験機であれば高さがなくてはなりません。天井が低い施設や、すでに導入場所が埋まっている場合は場所確保に困難を要します。
また選定時は用途に見合った試験機を導入しないと、思ったような結果が得られません。具体的にはテストで良好な結果を出していても、いざ実際に輸送したら衝撃に耐えられなかった…という事例です。
最終的にはゴールとする目的に即していなければ、落下試験機を導入しても意味がない状態となってしまいます。選定時はより慎重に、かつ想定に見合った落下試験機を導入しましょう。
4.落下試験機を導入した後に生産性を上げるためのコツ
落下試験機を導入した後は、下記の点を意識して生産性を高めていけます。
- 運用方法に際して導入メーカからレクチャーを受ける
- 日々のメンテナンスを業務に組み込む
- 加速度センサーや映像管理システムを導入する
運用方法は、導入メーカがより詳細に理解しています。できれば導入前に研修を設定し、周知していくようにしましょう。また日々のメンテナンスを行っていれば、機器の停止時間を極限まで短くできます。
落下試験機はそこまで複雑な原理ではないものの、メンテナンスを怠ればどんな機器でも停止リスクは高まりやすいです。メンテナンスを行っていれば少しの違和感も気付けるため、業務に組み込んで先手を打てるようにしましょう。
そして将来的には加速度センサーや、映像管理システムを導入するのがおすすめです。現在では測定機器の連携が発展しており、より具体的かつ精細な映像データを取れます。自動化することも可能なので、ぜひ生産性を高めていくために機器のアップデートも視野に入れてみてください。
5.落下試験機の導入に関するご相談は株式会社FAプロダクツへ
本コラムでは、落下試験機の導入に関する選定ポイントをご紹介しました。意外と落下試験機の動作方法は複数あり、選定を誤ると正しい結果が得られません。どういった機器を導入すれば良いのか悩ましい場合、ぜひ知見あるFAコンサルタントに相談してみてください。
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