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画像処理照明_アイキャッチ
画像処理に関する記事

【図解】画像処理に不可欠な照明の全て 代表的メーカー5選

1.はじめに

私たちが太陽が当たる場所で本を読むとしたとき、太陽の光が当たる位置によって、本の読み易さが違います。
そのため、太陽の当たる位置を変える、本の向きを変えるようにして読み易いようにします。
部屋の中でも、蛍光灯の光が当たりやすく、本が読みやすい所で本を読みます。
また、蛍光灯の明かりがうす暗ければ、蛍光灯をもう1本点けることもあります。

同じように、カメラを使って画像処理するときも、照明がワークに当たるように照明の向きを調整し、ワークの欠点や文字が見やすく撮像できるように、照明の位置を調整します。
さらには、照明の構造や型式を変えることも、検査を有効にする手段でしょう。

このコラムでは、照明がどうして必要かについて、その役割の基本についてご紹介します。

もし、検査・検品工程などに画像処理システムを導入して、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 検査レベルを高めて品質価値を高めたい

というご希望がございましたら、お気軽に画処ラボまでお問い合わせください。
ルール型画像処理からAIによる画像処理まで、ご希望に対して幅広い対応が可能です。

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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

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2.照明と画像処理

図1では、ワークのキズや汚れを検査するために、画像処理によって評価するまでの流れを紹介します。

画像処理照明 図1

  1. 照明装置によってワークの傷部分を中心に照明を当てます。
  2. 照明の反射光をレンズとカメラを通して撮像します。
  3. 画像を画像処理装置に送ります。
  4. 画像処理装置は、カメラの補正、ノイズ除去などの前処理を施します。
  5. 得られた元画像から、検査しやすい二値化処理を行い、キズが目立つように画像処理します。
  6. 画像処理された画像をもとに、検査判定を行います。

以上のような画像処理の流れから、まずは照明、すなわち光で検査対象を照らさなければ、画像処理できないことが分かります。

3.光とは?物の色とは?

(1)光とは

照明の基本は光を出すことです。
では、この光とは何でしょうか?
図2では、私たちが見る光、可視光線について紹介します。

画像処理照明 図2

太陽からは、X線から電波までの電磁波が出され、地球、すなわち私たちの周りに到達します。
電磁波は、1pmから10kmまでの波長の波がありますが、この中で、380nmから780nmの波長の電磁波を、可視光線と言います。
可視光線は、名前のごとく、紫外線とは違って目に見える電磁波で、波長の短い方から、紫、青、…、橙、赤色に分けられます。これは、虹の7色です。
しかし、私たちには、光を7色で直接見ることはできません。
私たちが直接見ることができる光は、白色の光です。

白色光は単体の電磁波ではありません。紫色から赤色までの電磁波が合わさったものが白色光で、色の3原色、赤・緑・青を合わせた色が白、から分かります。
これから、太陽からの可視光線は、白色光となるわけです。

なお、赤も緑も青も当たらないときは、光は発生せず、真っ黒になります。

(2)光の特性

図3は、光が物体まで進んだときに、どのような経路をたどるかを紹介する図です。

画像処理照明 図3

物体に到達した光は、次の3つの経路をたどります。

  • 反射
    物体の表面で反射し、反射する方向に進みます。
  • 吸収
    物体の中で吸収されます。
  • 透過
    物体を通り過ぎて外に出ます。

(3)色とは?

物体の色、例えばミカンの橙色、とは何でしょうか?

ミカンの橙色のような物体を判別する色については、物理的言えば、ミカンのような物体に色は付いていません。
これを紹介する図が、図4です。

画像処理照明 図4

図4は、物体に白色光を当てたときに、カメラが赤色の反射光を受けて、画像処理した結果を表すという、イメージです。
物体には色はない、と先に紹介しましたが、イメージしやすいように、物体は赤色に描いています。
照明の白色光は、紫色から赤色に応じた電磁波が含まれたものです。
それらの電磁波が、この物体に到達すると、ある電磁波はこの物体に吸収され、ある電磁波はこの物体に吸収されず、物体表面から反射されます。
どの電磁波が吸収され、どの電磁波が反射するかを決めるのが、物体の組成などの物理条件です。

図4の中央のグラフは、次のことを表しています。

・紫から緑までの電磁波は物体に吸収される
・黄色から赤の電磁波は物体に吸収されない
・黄色から赤の電磁波は物体から反射する

したがって、白色光が当たった物体は、赤色の光を反射し、その画像処理された映像は、物体画像のようになります。

4.照明によって画像処理が違う?

(1)照明の色で画像が変わる?

図5は、図4で白色光を当てた同じ物体に、色の付いた光を当てたとき、どのような画像が得られるかを描いたイメージです。

画像処理照明 図5

図5左図のように、照明から赤色光を当てた場合、どうなるでしょうか?
物体は、紫から緑までの電磁波は物体に吸収され、黄色から赤の電磁波は物体に吸収されないため、赤色光がそのまま反射されます。
その結果、図のように赤色のワーク画像処理画像が得られます。

次に、図5右図のように、照明から青色光を当てた場合、どうなるでしょうか?
物体は、紫から緑までの電磁波は物体に吸収され、黄色から赤の電磁波は物体に吸収されないため、青色光は物体に吸収されます。
その結果、物体からの反射光はなく、黒色のワーク画像処理画像となります。

(2)光の反射する光で画像が変わる?

図6では、反射光によって、ワークのキズを検査するときの、画像処理を紹介します。

画像処理照明 図6

物体からの反射光は、次の2つに分けられます。

  • 正反射光
    入射光に対し、物体の表面状態によって、ある角度で反射する光です。
  • 拡散光
    入射光に対し、あらゆる方向に反射する光です。

この2つの反射光は、混じり合って光を反射しますが、物体の状態によって光の強さが異なります。
その結果、画像処理を行った画像も、異なってきます。

図6は、ワークにあるキズの検査を行うイメージ図です。

  • 左側図は、正反射光を捉える位置にカメラを設置したケース
    ・正反射光はワーク表面から出る光です
    ・キズから正反射光方向への光はほとんど出ません
    ・ワークを画像処理しても、キズの明確な映像は得られません
  • 右側図は、拡散光を捉える位置にカメラを設置したケース
    ・拡散光はワークのあらゆる面から出る光です
    ・キズからあらゆる方向に光が出ます
    ・ワークを画像処理すると、キズの明確な映像が得られます

5.画像処理の照明を扱うメーカー5選

この章では、会社が有する照明製品や照明による画像処理を紹介します。Webページを合わせて紹介していますので、詳細はそのページで確認してください。

画処ラボ(ガショラボ)

【所在地】
〒105-0004 東京都港区新橋5丁目35−10 新橋アネックス 2階
TEL:050-3733-3774
WEB問合せ:https://gasho-labo.jp/#contact
https://gasho-labo.jp/

【特徴】
検査の自動化に伴って画像処理装置の導入する際には、複数のセンサーメーカーと複数の画像処理機器メーカーを選択し、それぞれ検査対象によって個別対応する必要があります。

画処ラボは、メーカー横断での機器選定から判断プログラムの選定及び装置の設置構想までを⼀括で提案し、設置からサポートまで⼀元管理。

さまざまなメーカーから、照明は50種類、カメラ・レンズは30種類をとりそろえており、機器や画像処理プログラムの選定だけでなく、装置の構想・設置、サポートまで、ワンストップで相談が可能です。

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レボックス株式会社


【所在地】
神奈川県相模原市中央区上溝1880番地2 SIC-3内
TEL:042-786-0377(代表)
【照明事業特徴】
https://www.revox.jp/MV_jp/products/SPX-TB80/index.htm

レボックス社は、光を用いた様々な分野において、迅速に標準品のカスタマイズやOEMサービスを提供することができ、ユーザーに対して次の3つのセクションが対応します。
・メカ・オプトハード開発設計セクション(光学設計・機構設計)
・ハード開発設計セクション(回路設計・アートワーク)
・ソフト開発設計(プログラミング)

図は、同社のラインスキャン用LEDライン光源「SPX-TB80」です。
この製品の特長は、立ち上がり速度300ns、高速調光パルス機能、120~3960nmまでの発光面長対応、フルレンジと部分レンジ切換えが可能などです。

画像処理照明 レボックス

シーシーエス株式会社株式会社(英文表記:CCS Inc.)


【所在地】
京都市上京区室町通出水上ル近衛町38番地
TEL:075-415-8280(代表)
【照明事業特徴】
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/imaging/difference.html

図は、照明とワークの組み合わせによって、どのように画像が変わるかを紹介する図の一部です。
図では、2つのリング型LED照明による画像の違いが分かります。

シーシーエス社のLDR2シリーズの照明は、高密度に実装されたLED照明を、任意の角度から中心部に向けて直射光を集中する照明です。
一方、LDR2-LAシリーズは、ローアングルから中心部に光を照射し、ワークの特異点を抽出する照明です。

この紹介ページでは、リング照明、同軸照明、ドーム照明、フラット照明、バー照明による撮像画像の違いを紹介しています。

画像処理照明 シーシーエス

オプテックス・エフエー株式会社


【所在地】
京都市下京区中堂寺粟田町91 京都リサーチパーク9号館
TEL:075-325-2920
【照明事業特徴】
https://www.optex-fa.jp/tech_guide/light_solution/part/chemical_014.html

図は、オプテックス・エフエー社のLED照明・電源工程改善の紹介の一つ、飲料瓶の飲み口の欠け検査の効果の紹介です。
ドーム照明を使うときには、曲面形状のワークに均一な照射できる一方、ドーム照明の覗き穴の映り込みから中心に影ができます。この改善は、同軸照明との組み合わせによって、中心付近を均一に照射でき、内側の欠けがきれいに撮像できた事例です。

図の下左図は、ドーム照明のみによってワーク中心付近に影ができる様子が分かります。
一方、ドーム照明+同軸照明の場合、下右図のように、ワーク中心付近も同じ明るさで

撮像できていることが分かります。

画像処理照明 オプテックス・エフエー

株式会社レイマック


【所在地】
滋賀県守山市幸津川町1551
TEL:077-585-6767(代)
【照明事業特徴】
https://leimac.jp/idba-sl/

レイマック社のIDBA-SLシリーズは、スリット光式の照明です。
下図左上図は、IDBA-SL型照明で、最細で0.5mm幅の細いスリット光を照射することができます。これによって、光切断計測法による使用、細かい異物検出が可能です。

下図の左下図は、この照明によって割れ・異物混入ワークを検査している画像処理図で、右側図のようにセッティングされて使用されます。
下図の左下図のように、割れのあるワークや異物混入や傷のあるワークを、割れ・異物混入などの異常をモノクロ画像として表示し、高さや形状のより詳細な立体表示しています。

画像処理照明 レイマック

6.画像処理に関するご相談は画処ラボ

このコラムでは、画像処理によって検査するときの重要な役目を果たす「光」についてご紹介しました。
画像処理を行うために照明はどうすべきかという観点からではなく、光とは何で、どのような性質があるか、なぜ私たちは色を感じるのかについて、その基礎的な部分の紹介となりました。

画像処理によってワークの特徴を引き出すためには、照明光の当て方、照明光を作り出す種類の選択など検討すべきことはたくさんあります。これらは、別のコラムでご紹介するつもりです。

画像処理を行うときには、照明の種類や照明方式などの選び方が重要です。
光の当て方、光の量を少し変えただけで、ワークのキズや汚れが見つけられるかどうかが違ってきます。
このことは、画像処理を行うときには、照明設備のノウハウが重要ということです。
そのため、照明設備の設置を試行錯誤するよりも、ノウハウを持ち合わせている専門家に相談することが、的確な判断がなされます。

設置する側としては、何のワークを、何を見つけるための画像処理か、どのような検査条件が必要かを詳細に検討することができます。
その結果、より良い画像処理方法が出来上がり、品質の良い製品の製造に貢献できるでしょう。

画像処理システムの導入をご検討の際は、まずは画処ラボまでお気軽にお問合せください。

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050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317