塗装の外観検査は難しい?自働化のポイントとおすすめメーカー5選
デザイン性の優れた個性的な製品が求められるようになる中で、外観塗装の重要度が高まっています。塗装完了後の外観検査に対する精度要求は厳しくなっていますが、専門的なスキルが必要なため、目視による検査には限界があります。
そんな中で導入が進められているのが、検査を自動化する外観検査装置です。本記事では塗装の外観検査の自動化装置とポイントについて解説していきます。
もし、塗装の外観検査装置導入に関して、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
また、外観検査などの自動化をご検討の際は、ルール型の画像処理からAIによる画像処理までワンストップで対応する「画処ラボ」もご活用ください。
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目次
1.塗装検査とは
塗装後の外観検査ではどのような検査が行われているのでしょうか?塗装状態に求められる特性を明らかにし、検査内容と人力で外観検査を行う際の課題を解説します。
(1)塗装状態に求められる特性
塗装は単に製品に色を付けるだけではなく、さまざまな性能向上を目的として実施されます。具体的にどのような特性が求められるのでしょうか?
①耐久性
製品を薄い膜で塗装をすることで、紫外線や雨風、環境汚染物質などによる製品の劣化を防ぎます。特に屋外で使用する頻度の高い物には、高耐候性塗料と呼ばれる、自然現象や気温差による製品の膨張伸縮・変色変形から製品を守る塗料が使われます。
②機能性
塗料には、付加機能を製品に与えてくれるものもあります。例えば、蛍光塗料を使用すれば暗い場所で光るようになります。また、落書きを防止するような塗料や、防音性・遮熱性を高めてくれる塗料など、さまざまなものが開発されています。
このように塗装によって求められる特性は多岐に渡り、目的にあった塗装や検査方法が必要となります。
(2)塗装検査で確認される内容
塗装にさまざまな機能が求められるため、塗装検査は目的に応じて確認する内容が異なります。ここでは外観検査と膜厚検査について紹介します。
①外観検査
外観に関する検査で塗りムラが生じていないかどうかや、埃などの異物が入っていないかを確認する検査です。
検査の良品基準をどのように設定するのかは難しく、基準を高くしすぎると、過剰品質でコスト向上に繋がるため、適切な基準の設定が重要です。
②膜厚検査
塗装表面に塗料がどの程度の厚さで付着しているかを確認する検査です。塗料やめっきによる特性を発揮するには、塗料が適切な厚さで付着していることが重要です。
こうした膜厚検査には、動画のような膜厚計と呼ばれる器具や、膜厚検査装置が用いられます。数値目標が定量的に出せるため、外観検査と比べて基準が明確です。
(3)塗装検査の課題と外観検査装置による解決
先ほども説明したとおり、塗装の外観検査は、塗りムラなどの判定について定量的な基準を定めるのが困難です。
定量的な議論ができないため、OK/NG判断の精度に根拠を見出すのが難しく、また品質改善の効果も不明瞭となりがちです。
そのような場合の解決法のひとつが、外観検査装置の導入による検査の自動化です。
画像認識技術の向上により、従来では機械での判断が困難だった塗りムラなども検出・判別ができるようになりました。
これにより、人手による検査と比べて判断のブレが少なくなり、品質基準を明確にすることが可能となります。
2.塗装検査の自動化に用いられる外観検査装置とは
塗装の外観検査を自働化する場合、どのような形で行われるのでしょうか? その仕組みと導入時のポイントについて紹介します。
(1)塗装工程の外観検査装置に用いられる技術
外観状態を検査する際には、どのような自動検査装置が用いられるのでしょうか。一般的に考えられる構成例を2つ紹介します。
①画像認識
近年、「ディープラーニング」と呼ばれる手法により、機械による画像認識の精度は従来よりも劇的に向上し、かつ手間が少なくなっています。
従来の画像認識の手法は、「どの場合が良品で、どの場合が不良か」という基準を人間が設定しなければなりませんでした。
そのため、もともと定量的な基準が曖昧な塗装検査などの自動化は困難だったのです。
しかしディープラーニングを使った画像認識は、良品と不良品の画像を見せるだけで、機械自らが良品・不良品の基準を学習し、判断することができます。
そのため、定量的な基準がない検査でも、学習させるデータさえあれば判別が可能なのです。
ディープラーニングによる画像認識については、下記記事もご参考ください。
②光学処理
画像認識の処理と合わせて重要となるのは、光学処理です。製品に合わせて照明の種類や角度を変えることで、検査対象となる製品の状態を検出できるようにするものです。
外観検査を導入する際にも、光を製品に当てる角度や光の種類を変えつつ、検査目的に最適な光学処理を行っていく必要があります。
(2)塗装検査に外観検査装置を導入する際のポイント
自動で外観検査可能な装置を導入する際には、大きく3つの注意点があります。
- 現状のラインに組み込めるか?
- 必要な精度で外観検査が可能か?
- 学習用のデータを用意できるか?
それぞれ確認していきましょう。
①現状のラインに組み込めるか
人力で検査をしている課題を解決する為に、自動検査装置を導入する場合、他のライン構成を変える必要があるかどうかは、大きな着目点です。
導入コストが大きく変わりますので、必要な検査設備を今のラインに組み込めるかはあらかじめ検討しておくべきです。
②適切な精度を設定できるか
製品によって、外観検査に必要な精度は異なります。検査装置も、細かく・精度よく検査できる装置の方が高額なため、必要な精度を明確にしておきましょう。検査精度が不十分で不良品を流出させてもいけませんし、過剰な精度で製品単価に転嫁せざるを得なくなってもいけません。
③学習用のデータを用意できるか
ディープラーニングを用いた外観検査の場合、学習させるためのデータ(良品と不良品の画像)が大量に必要となります。
導入前からこうした学習用データを用意しておくのはもちろん、稼働後もデータの収集を続けて定期的に学習をさせ、精度を高めていくことが大切になります。
3.塗装自動検査装置関連メーカー+SIer5選
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、原則としてお打ち合わせから1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付しています。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②株式会社アクティブ
【特徴】
株式会社アクティブは、画像処理ソフトに強みを持ち、実際に検査をしたい製品ごとに検査装置をカスタマイズ可能です。
今ある製造ラインへの組み込みや、長期的なサポートを宣言してくれている点も、魅力的な企業と言えます。
【所在地】
兵庫県明石市大明石町1-7-35 新明ビル 8F
TEL:(078)919-5070
FAX:(078)917-8048
https://www.active-ltd.co.jp/
③タカノ株式会社
【特徴】
タカノ株式会社は、オフィス用品や健康器具などを手掛けるメーカである一方、自社内の画像計測部門でさまざまな画像検査装置の製造・販売も行っています。
同社の「表面欠陥検査装置ZEBBRA」はスリット光を使った独自の装置により、様々な領域の検査に高精度に対応します。
【所在地】
長野県上伊那郡宮田村137
TEL:0265‐85‐3150
https://www.takano-kensa.com/kensa/technical/zebbra/
④アイエスシー株式会社
【特徴】
29年もの歳月、高度な画像処理システムの開発を継続している為、外観検査向けの画像処理ソフトに強みを持っています。
目的に合わせ、色・異物・キズ・汚れ・形状などさまざまな検査装置を提案してくれるのが魅力です。
【所在地】
神奈川県川崎市中原区上丸子山王町1-873-6 原厚ビル1F
TEL:044-431-2080
FAX:044-431-2081
http://www.isc-net.co.jp/
⑤常盤産業株式会社
【特徴】
常盤産業株式会社は、生産ライン全体の自動化に長けている企業です。
特にロボットと画像処理を組み合わせた自動化に強みを持っており、人手不足を解決できるような提案が可能です。
実績も十分なので、安心して相談できる企業です。
【所在地】
愛知県名古屋市中区富士見町15-31(常盤ビル)
TEL:(052)331-3191
FAX:(052)331-4029
https://www.tokiwa-group.co.jp/
5.外観検査装置導入に関するご相談はFAプロダクツへ
製品の塗装に求められる機能や性能は年々高まり続けています。
一方で外観検査は曖昧な項目も多く、取引先との間でもトラブルが発生しやすい項目の一つでした。
この塗装外観検査を自動化できることで、品質の客観性が向上し、さらに検査人員の削減などが可能になります。
目的にあった項目・精度で検査を実施できる製品を、それぞれ強みを持ったSIerやメーカーに相談しながら導入し、課題を解決していきましょう。
検査装置の導入を考えている方は、お気軽にFAプロダクツまでご相談ください。
関東最大級のロボットシステムインテグレーター 装置の設計から製造ならお任せください
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