ハンドリングロボットの種類・事例・取り扱いメーカー3選
ハンドリングロボットとは、主に工場内でのワークの搬送に使われるロボットのことを指します。
この記事では、ハンドリング用途で使用されている産業用ロボット、いわゆるハンドリングロボットの種類やメリットに加え、取り扱いメーカーを紹介していきます。
もし、ハンドリングロボットをはじめとしたロボット導入を検討される中で
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーのロボットを使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.ハンドリングロボットとは
ハンドリングとは、製品や原材料などのワークを、現在の位置から所定の位置へ運ぶことを指します。この作業を担うのがハンドリングロボットです。
ハンドリングロボットには、用途ごとにいくつかの種類があります。ここでは、
- ピック&プレースロボット
- 梱包ロボット
- パレタイジングロボット
について説明します。
(1)ピック&プレースロボット
ピック&プレースロボットとは、特定の位置にあるワークを摘み上げ、所定の位置へ運び、そこにワークを下すという一連の作業を行うロボットです。
パラレルリンクロボットや水平多関節ロボット(スカラロボット)などが主に使用されます。
【参考動画】
(2)梱包ロボット
梱包ロボットとは、出荷される製品をダンボールや発泡スチロールなどの容器に詰める作業を行うロボットです。
従来、出荷前の梱包作業は人手に頼っていましたが、近年では双腕型スカラロボットや人型ロボットなどを用いた自動化が進められてきています。
(3)パレタイジングロボット
パレタイジングロボットとは、パレットに箱、袋、ケース、瓶、カートンなどの荷物を積み上げていく作業を行うロボットです。
人が持つには負担が大きい、または困難な重量物を積み上げる場合に多く使用されます。
主に垂直多関節ロボットが用いられます。
2.ハンドリングロボットのメリット
工場の各工程にハンドリングロボットを導入することで、コスト削減、人体の保護、作業精度の向上が期待できます。その他にも、画像処理やAIなど他の技術と組み合わせることで使用用途が広がる拡張性も、メリットとして挙げられます。
(1)コスト削減
ハンドリングロボットのメリットの中でも、インパクトが大きいのはコスト削減です。ハンドリングを自動で行えるようになるので、人へ支払う給料が不要になります。
ハンドリングロボットは、プログラミングされた作業内容を忘れることはありませんので、人の再教育や新たな人が入った場合の、教育にかかるコストも不要になります。
(2)人体の保護
人が重量物をハンドリングする場合、重量物の重さに人体が耐え切れず、手や腰を痛める可能性があります。
もしもハンドリング中に重量物を落としたとしたら、重量物と地面に人体を挟まれ、手足の骨折などの重傷や最悪の場合命を落とすことさえあり得ます。重量物のハンドリングをハンドリングロボットで行えば、人体損傷や命を落とすリスクを回避できます。
(3)作業精度の向上
ハンドリングのような単純作業を人が繰り返し行った場合、疲労や意識の低下により,作業時間に比例して作業ミスをする可能性が増えます。
ハンドリングロボットを用いればミスすることなく、安定したハンドリングが可能となります。ハンドリングロボットは繰り返し精度も高く、ワークや荷物を一定の場所にハンドリングすることができます。
(4)拡張性
ハンドリングロボットと画像処理技術を組み合わせることで、ハンドリングロボットの繰り返し精度の向上や、バラバラに積まれた部品をビジョンセンサで認識し、それらの部品を一個一個ピッキングするばら積みピッキングが可能となります。
AIによる機械学習をハンドリグロボットに適用すれば、ハンドリングロボットが自らハンドリング作業を効率化できるようにもなります。
3.ハンドリングロボットの導入事例
ハンドリングロボットの導入事例を2つ、ご紹介しましょう。
(1)真空冷凍パックの箱詰めから箱の積み付けまでの一連工程のロボット化
真空冷凍パックの箱詰め~積み付けの工程に、梱包ロボットとパレタイジングロボットを導入した事例です。
ロボットの導入により、真空冷凍パックの箱詰めから箱の積み付け工程に必要な人数が8人から2人に削減され、労働生産性が4.4倍となっています。
(2)免疫検査抗体製造における凍結真空乾燥準備工程へのロボット導入
人が検査・整列・分注作業をしていた凍結真空乾燥準備工程に双腕ロボットと検査カメラを導入した事例です。
ロボットシステムの導入により、作業者は部材の投入と取り出しのみを行えばよくなり、作業時間が7.5時間から1時間に大幅に短縮されました。また、検査・品質のバラつきがなくなり、品質も安定しています。
4.ハンドリングロボットの取り扱いメーカー&ロボットSIer4選
ハンドリングロボットは様々なメーカーで取り扱われています。ここでは代表的なメーカーやロボットSIerを紹介します。
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。設計から製造までワンストップで行なっているため費用・時間にムダなく最適化することができます。
また、お打ち合わせから基本的に「1週間以内にお見積りとポンチ絵」をご提出しています。
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テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持って対応しています。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②ファナック株式会社
【特徴】
工場の自動化設備に特化したメーカーで、産業用ロボットにおいて世界首位であるシェア2割を持っているメーカーです。
ハンドリングロボットではパレタイジングロボット(垂直多関節ロボット)に強く、大型の機種もそろえています。ピック&プレースロボットにも用いられるパラレルリンクロボットの1種である、ゲンコツロボットも取り扱っています。
③株式会社安川電機
【特徴】
メカトロニクス製品の製造を行うメーカーです。産業用ロボットでは、世界第4位のシェアを持っています。
産業ロボットを構成する「マニピュレータ」、「コントローラ」、「プログラミングペンダント」 の3点を、全て自社で開発・生産しているという特徴があります。
半導体ウェハなどのハンドリングロボットなどを製造していましたが、近年では柔らかいトマトなどのハンドリングが可能なロボットも発表しており、農業・食品分野への導入も進んでいます。
④川崎重工株式会社
【特徴】
船舶・鉄道車両・航空機・モーターサイクル・ガスタービン・ガスエンジン・産業プラント・油圧機器・ロボットなど、多彩な事業を展開するメーカーです。
可搬質量3~1,500kgに対応したハンドリングロボットを持ち、コントローラはコンベアー同期、衝突検知、などのオプションを備えています。
5.生産ラインへのロボット導入はFAプロダクツへ
ハンドリングロボットには様々なメリットがあり、工場に欠かせない存在です。
一方、ロボット導入に関しては設置や動きの設計、テストといった工程が必要となり、ロボットメーカーだけでは対応できない領域も。
そんなとき、心強い味方となるのがロボットSIerです。ロボット導入を含めた生産ライン全体の設計、製造、稼働までをワンストップで対応。費用対効果を踏まえた最適な効率化をお手伝いします。
ハンドリング作業をロボットにシフトさせたいとお考えの方は、お気軽にFAプロダクツまでご相談ください。
関東最大級のロボットシステムインテグレーター ロボットシステムの設計から製造ならお任せください
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