設備の「チョコ停」原因対策!点検フロー解説&委託業者4選
工場運営において、コストダウンや生産性改善などを行う上で、チョコ停を把握することは重要なポイントの1つです。チョコ停を把握し、発生している工程やその回数を把握していくことが、大きなカイゼンにつながるケースも少なくありません。
今回はそんなチョコ停について、用語の解説から対策までを解説していきます。
FAプロダクツでは、工場設備のメンテナンス・リプレースにご対応いたします。
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といったお悩みのお持ちの方は、ぜひ下記フォームやお電話より、お気軽にお問い合わせください。弊社が納品したもの以外の設備にもご対応いたします。
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老朽化「設備・産業PC」壊れる前に!保守・リプレースを代行、弊社が納品した設備以外も対象、手書きの図面のデジタルサポートなど
目次
1.チョコ停とは?
まずは、既にご存知の方もいるかと思いますが、チョコ停という用語の説明をしていきましょう。
(1)チョコ停・ドカ停とは?
チョコ停という言葉は、ドカ停という言葉と対比して使用され、生産設備の停止している状態を表現した言葉です。
①チョコ停:一時的な生産設備停止。チョコっと停止の略。
チョコ停は、設備異常以外にも製品異常などによる停止など、以下のようにさまざまな原因で発生します。
- 設備の停止から数分程度で復旧が可能
- 設備の修理が不要
- 1日のうちに繰り返し発生する
チョコ停はこのように短時間での復旧が可能なため、現場担当者が時間をかけずに、対処してしまうケースが多く、問題として顕在化しにくいものと言えます。そのため、原因追及や調査などが行われないまま、設備の稼働率を低下させる要因と言えます。
②ドカ停:長期的な生産設備停止。ドカっと停止の略。
チョコ停の対義語としてドカ停があります。長時間にわたり、生産設備が停止してしまうものです。
ドカ停は、設備の深刻な故障や加工プログラムミスによる製品異常など、復旧に1時間以上の時間を要します。工場稼働や生産計画に対して、甚大な被害を及ぼすだけでなく、その被害状況が大きい場合には経営にも影響を及ぼすものとなります。
(2)チョコ停は7大ロスの1つ
ここで、設備故障は大きく7つに分類され7大ロスと呼ばれます。チョコ停もその7大ロスのうちの1つです。下表に7大ロスを示します。
①故障ロス | 設備故障により稼働停止している時間 |
②段取り替えロス | 生産する製品を変更する際の段替えにより稼働停止している時間 |
③治具・刃具交換ロス | 治具や刃具交換により稼働停止している時間 |
④立ち上がりロス | 生産設備を立ち上げ時の調整を行っている時間 |
⑤チョコ停ロス | トラブルにより一時的に設備の稼働を停止している時間 |
⑥速度低下ロス | 想定していサイクルタイムに対して、増加している時間 |
⑦不良品ロス | 工程上で発生した不良の手直しに要する時間 |
コストダウンや生産性向上を検討する上で、いずれのロスが現場で起きているのかを明確に切り分けることが大切となってきます。
2.チョコ停が顕在化しにくい理由
先に挙げた7大ロスのうち、
②段取り替え
③治具・刃具交換ロス
④立ち上がりロス
は、行程上で想定されており、事前に考慮されたロスです。また、
①故障ロス
⑥速度低下ロス
⑦不良品ロス
は、停止時間が長かったり、実際にタクトタイムを計測することから、顕在化し易いロスであると言えます。
この中で唯一、チョコ停によるロスは顕在化しにくいと言えます。チョコ停は突発的に発生し、また現場の作業者だけで復旧してしまうことが多く、ロスに関する記録が残りにくいからです。
3.チョコ停対策を放置する悪影響とリスク
顕在化しにくいチョコ停を顕在化させることには、現場での調査を意識的に行う必要があり、大きな労力を伴うものとなります。そのため、現場におけるチョコ停対策は後回しになりがちです。
それでは、チョコ停対策を放置してしまった場合の悪影響とリスクには、どのようなものがあるでしょうか? 以下にて紹介していきましょう。
(1)稼働率の低下
まずは、チョコ停が発生することにより稼働率が低下します。例えば、加工工程においてチョコ停が10回/日に3分発生しているとします。その場合、10回×3分=30分/日だけ設備が停止していることになります。8時間の労働時間のうち6%程度も設備が停止しているという点では、見逃すことができない悪影響を及ぼすものであるといえます。
(2)品質問題の発生
チョコ停のタイミングによっては、品質へも影響します。例えば、加工設備に置いて、製品の加工中にチョコ停が発生した場合には、製品をチャッキングから下ろすことになり、加工不良扱いとなってしまうという等の影響があります。
(3)安全上の問題発生するリスク
さらに、チョコ停の復旧を作業は非定常作業となるため、安全上の問題が発生するリスクがあります。加工設備の復旧作業を行う際に、設備内部で作業する際に切創や残圧による作動による巻き込まれなど、非定常作業であるがゆえに危険が潜んでいます。
(4)放置するとドカ停に発展するリスク
チョコ停を放置すると、設備側の劣化が進行することにより、ドカ停を招く要因となります。例えば、加工設備において、チョコ停を放置することで、回転軸などに過大なストレスがかかり疲労破損するなど、大規模な故障に発展するリスクがあります。
4.チョコ停対策における調査・原因分析・対策の流れ
先の悪影響やリスクは起こってしまってからでは、手遅れとなってしまいます。しかし、チョコ停は顕在化しにくいため、リスクの大小も顕在化しにくいものとなります。そのため、意識的にチョコ停対策を推進していく必要があります。
ここでは、チョコ停対策の流れを順に説明していきます。
(1)ワークサンプリングの実施(稼働率の確認)
チョコ停対策として、最初にやるべきことはチョコ停の顕在化です。顕在化を行う方法として代表的なものに「ワークサンプリング」があります。
ワークサンプリングとは、稼働分析の手法の1つで設備の稼働率や作業にかかる時間を見積もる方法です。チョコ停が起こっている工程について、作業員と異なる調査員が、一定時間の中で設備や人を断続的にチェックし、その結果から稼働状況の確認を行います。
具体的には、設備稼働状況を「稼働」「非稼働」に分け、非稼働の状態を7大ロスに分類することで、サンプリングしていきます。その上で、以下の計算式にて稼働率を算出します。
(チョコ停なし)
稼働率(%) = 稼働時間 ÷ 就業時間
(チョコ停あり)
稼働率(%) = 稼働時間 ÷ 就業時間 + チョコ停時間
・稼働時間:就業時間ー計画停止時間ー停止ロス時間
・就業時間:1日の設備稼働時間
ここから、チョコ停による稼働率低下を顕在化していきます。
(2)原因調査と対策の立案
チョコ停が顕在化した後には、原因調査と対策の立案を行う必要があります。チョコ停工程が複数ある場合には、一度に全てを解決することは、計画・労力のいずれの観点でも現実的ではありません。
ワークシートを使用してチョコ停回数が発生している工程と各々の回数を記録し原因調査を行います。その上で、縦軸に発生件数の割合、横軸に発生原因を示したパレート図等を用いることでチョコ停の対策を行う工程を決定します。
(3)改善効果の確認
実際に立案した対策を実行に移すかどうかの最終判断を行うために、チョコ停による損失額を以下の式にて算出します。
(チョコ停1回あたりの損失額)
損失金額 = チョコ停時間 × 時間あたりの生産個数 × 製品単価
この式から改善効果を見える化し、社内で対策を実施するかを決定していきます。
5.設備保全におすすめなメンテナンス・設備保全会社4選
チョコ停対策の流れを解説してきましたが、早い段階でチョコ停に気付くためには日々の設備保全活動が大切です。
社内リソースが不足していて活動が上手く回らないという場合には、外注の専門メーカに依頼をするという方法を取ることもできます。ここでは設備保全にオススメな会社を4社紹介していきます。
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計・製造・保守メンテナンスをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
メンテナンス観点では、老朽化した工場設備の保守・リプレース・オーバーホールに強みがあります。
自社で中古FA機器の買取販売サイトを運営しているので、必要部品の手配やリプレース後に遊休化した設備の仲介販売なども可能です。
設備のリプレースやオーバーホールが必要な場合には、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付できる点が好評です。
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
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また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。
業界最大級の画像処理検証施設を開設!
「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②テクノクラート株式会社
【特徴】
テクノクラート株式会社は、機械・配管・電気などプラントに関わる幅広いメンテナンスを行う会社です。機械工事では、減速機・モーター、ポンプ、コンベア等について、国内外のメーカー問わず点検、分解整備のメンテナンスを行っています。
【住所】
神戸本社
〒650-0044 兵庫県神戸市中央区東川崎町1-3-3
ハーバーランドセンタービルオフィス棟14階
TEL 078-381-8906、FAX 078-381-8907
【事業内容】
- 土木工事業
- 石工事業
- 管工事業
- 舗装工事業
- 機械器具設置工事業
- 解体工事業
- とび・土工工事業
- 電気工事業
- 鋼構造物工事業
- しゆんせつ工事業
- 水道施設工事業
【会社HP】
https://technocratnet.jp/
③田代鉄工所
【特徴】
田代鉄工所は、中規模工場の定期保守点検やメンテナンスを一括で行うことに強みのある会社です。工場の多い京浜地区において緊急性を要する修理を依頼したい時や部品加工・調達も併せて依頼したい時にはおすすめです。
その他にも工場設備の開発時の部品調達や精度の高い試作依頼等を行いたいなど、幅広い要望に対応してくれます。
【住所】
〒221-0015 神奈川県横浜市神奈川区神之木町6-7
TEL 045-401-3044
FAX 045-423-3921
【事業内容】
- 産業設備全般にわたるエンジニアリング業務
- 配管ダクト等製作及び現場施工管理(付帯サポート含む)
- 試作機等の組立、コンベア、洗浄機、移載機等の産業用機械
- 各種ガラス製造設備に関する設計・製作・据付・配管工事
- 官庁関係、設備工事に関する業務
【会社HP】
http://www.t-i-w.co.jp/
④株式会社グッドワーク
【特徴】
株式会社グッドワークは、東京・埼玉を中心とした製造機械の修理、メンテナンス、部品製作を行っている会社です。特に食品製造機械を長く取り扱ってきたことから、食品業界の設備メンテナンスを依頼したい場合にはおすすめです。
【住所】
〒352-0004 埼玉県新座市大和田3-11-6
TEL 048-424-3544
FAX 048-424-3644
【事業内容】
- 機械設計
- 機械装置製造
- 機械部品製造
- 機械修理業(製造機械の修理メンテナンス)
- 販売業(伝導部品・制御系部品・電材・鋼材・配管材)
- 製造工場関連サービス
【会社HP】
https://goodwork-ms.jp/course/
6.老朽化した工場設備や産業用PCの保守・リプレースに関するご相談はFAプロダクツへ
チョコ停の対策をいち早く行うには、設備保全の体制を整えておくことが大切です。
設備の設計からメンテナンスまで一貫して行うFAプロダクツは、他社の設備でもリプレースのご相談が可能です。お困りの際はぜひ、お気軽にご連絡ください
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