マテハン機器とは?機器の種類や用途を解説+おすすめメーカーを紹介
マテハンとは、「マテリアル・ハンドリング」の略称であり、「生産拠点や物流拠点内の原材料・仕掛品・完成品の全ての移動に関わる取り扱い」のことを指す言葉です。
具体的な作業としては、モノの積み込み、搬送、保管、仕分け、取出し・出荷などがあります。従来は主に人の手で行われていましたが、現在では省力化や効率化ができる様々なマテハン機器が登場し、製造現場で活躍しています。
そこで本記事では、マテハン機器の種類やそれぞれの機器がどんな用途で活用されているのかについて解説します。
もし、マテハン機器の導入についてコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.積み込み作業で活用されるマテハン機器
(1)フォークリフト
フォークリフトは、荷下ろし・運搬・積み込みなどの幅広い用途で活用されている貨物運搬用の産業車両です。貨物を運ぶためのツメ(フォーク)を、貨物の下部に差し込んで持ち上げることができます。
型式によって性能は異なりますが、数百kgから数tの貨物を持ち上げたまま運搬することができ、人が移動させるよりも遥かに短い時間で作業することが可能です。また、貨物を持ち上げたまま上下にスライドさせることができるため、人の手の届かない高所に貨物を積み込むこともできます。
従来は専用の免許を取得した人が運転する必要がありましたが、近年では、人が運転しなくても稼働できる無人フォークリフトも登場しています。
※参照:ZMP株式会社ホームページ
(2)パレタイザ・デパレタイザ
パレタイザとは、パレットの上にモノを自動で積載する装置のことを指します。反対に、モノを自動で積み下ろす装置はデパレタイザと呼ばれています。たくさんあるモノを持ち上げて運び、高く積み上げる作業を繰り返すことは人間にとっては大変な重労働です。パレタイザ・デパレタイザはその作業を人間の代わりに行ってくれます。
機械式とロボット式の2つがあり、それぞれ次のような特徴があります。
①機械式
扱うモノに合わせて設計された専用機械を設置する方式です。多くの場合は、モノの種類に合わせてオーダーメイドで製造されています。広い設置スペースが必要であり自由度も低くなりますが、予め設定したモノを同じ方法で大量かつ高速に処理できるというメリットがあります。
②ロボット式
ロボットアームがモノを掴んで持ち上げ、積載したり積み下ろす方式です。機械式と比べて処理能力は低くなりますが、省スペースで設置場所に困らない点と、設定変更すれば様々なモノに応用できる汎用性の高さがメリットとなっています。
2.搬送作業で活用されるマテハン機器
(1)コンベア
コンベアは、人の手を使わずにモノを連続的に搬送できる装置です。ベルト式やローラー式などの種類があります。
製造業においては、ライン生産においてよく活用されています。ベルトコンベアで流れてくる部品を加工したり組み立てたりすることで、逐一モノを運搬する手間がなくなり、1つ1つの作業に集中することができます。
(2)天井走行車
コンベアが地面に設置されるのに対して、天井に設置されるのが天井走行車です。天井にレールを設置してコンテナや段ボールケースなどのモノを搬送します。空きスペースである天井空間を有効に利用することによって、フレキシブルな生産ラインを構築できるのが最大のメリットです。
自動運転が可能であり、搬送以外にも仕分けやラックへの自動補充といった用途でも利用されています。
※参照:株式会社ダイフクホームページ
(3)搬送ロボット
近年では、AGV(無人搬送車)と呼ばれる搬送ロボットが各方面で活用されています。AGVは人が操作をしなくても自動で走行できる搬送車で、床に設置した磁気テープなどに沿って走行するものが主流です。最近ではAGVがさらに進化して、AIを搭載し磁気テープの設置なしで走行できるものも登場しています。
AGVの導入によって、運搬業務の自動化による省力化や、人の作業によるモノの間違いなどのミスを防止する点でも効果がでています。
※参照:株式会社MUJINホームページ
3.保管作業で活用されるマテハン機器
(1)移動ラック
移動ラックとは、床面のレール上であれば自由に位置を動かすことのできるラックです。移動のできない固定式のラックであれば、ラックとラックの間に通路を設置する必要があるため、限られた保管スペースのうち、半分近くが通路になってしまいます。しかし、移動ラックであれば通路としてのスペースを極力削減して保管効率を高めることができます。
人力で動かす手動式や、ボタンを押せば自動で動く電動式などがありますが、重量物の多い工場では電動式が主流となるでしょう。デメリットとしては、ラックを移動して通路を確保するまでに待つ時間が生じてしまう点です。
※参照:株式会社ジャロックホームページ
(2)自動倉庫
自動倉庫とは、商品情報や保管位置をシステムで管理して、モノの入出庫や在庫管理を自動で行える倉庫のことです。移動ラックと同じように通路スペースを削減でき、取り出し可能な高さを考える必要もないので、倉庫スペースを最大限に活用することができます。
倉庫内の作業を全体的に自動化することができるため、大幅な効率化や省人化が実現できます。反面、導入には大規模な設備投資が必要となっています。
※参照:株式会社オカムラホームページ
4.仕分け作業で用いるマテハン機器
(1)コンベア
コンベアは、搬送作業だけでなく仕分け作業でもよく活用されています。コンベア上でモノを連続で流し、人が保管場所や出荷先別に仕分けするという手順で、仕分け作業が行われています。
(2)ソーター
コンベアで流れてくるモノの仕分けを、人の手ではなく機械が自動で行うのがソーターです。バーコードやカメラによってモノの情報を識別し、自動でモノを仕分けしていきます。短時間に大量の仕分け作業を正確に行うことができるのが特徴です。
シューと呼ばれる棒のようなもので分岐点にきたモノを押し出すスライドシュー方式がよく活用されていますが、仕分けするモノに合わせて、クロスベルト式、ポップアップ式などの様々な仕分け方式から選択できます。
※参照:株式会社オカムラホームページ
5.取り出し・出荷作業で用いるマテハン機器
(1)ピッキングシステム
人によるピッキング作業を補助してくれるシステムです。デジタルピッキングシステムと呼ばれるものが有名で、ラックに表示器を取り付けておくと、ピッキングしたいモノがある場所の表示器が光って作業者に指示を出してくれます。どのラックにあるのかを逐一作業者が探す必要がなくなり、正確かつ素早くピッキング業務を行うことができます。
場所だけでなく、その場所で何を何個ピッキングすべきかを指示してくれるシステムもあるので、ピッキングする数の間違いなども防止できます。
(2)ピッキングロボット
ピッキングロボットは、人間に変わってピッキング作業を行います。商品自体をピッキングしてくるタイプや、商品の入っているラックやパレットごと移動させるタイプなど、様々なロボットが活用されており、ECサイトなどの大規模な物流倉庫などで運用が始まっています。
従来のように人が倉庫内を探し回って1つずつモノをピッキングする必要がなくなり、大幅な省人化・効率化が実現できます。
※参照:GROUND株式会社ホームページ
(3)自動製函機
自動製函機(ケースフォーマー)は、折りたたんだ状態の段ボールを成形して段ボールを作る装置です。物量の多い現場では、人が1つずつ段ボールを組み立てて梱包をしていると大変な手間がかかりますが、自動製函機があれば人は梱包だけをすればよくなるので、大幅に作業時間を短縮できます。
※参照:株式会社イシダホームページ
6.マテハン機器の導入におすすめのメーカー・ロボットシステムインテグレータ3選
①株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。
【ポンチ絵とお見積りのサンプル】
テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
【営業品目】
- 産業用ロボット
- 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
- 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
- 治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
②富士電機株式会社
【特徴】
物流ソリューションの豊富な実績とノウハウを活かして物流業務の課題に応えています。倉庫運用管理システムやデジタルピッキングシステム、各種マテハン機器の制御システムを有しており、倉庫管理システムとマテハン制御システムの連携によって物流業務全体の生産性向上を提案しています。
【所在地】
東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー
TEL:03-5435-7111(代表)
③株式会社トヨコン
【特徴】
お客様の物流業務の改善のために、包装資材、包装設計、省人化機器、倉庫管理、梱包業務、システム開発の6つのサービスを提供しています。マテハン機器では特に出荷包装業務に強みがあり包装の自動化機器や搬送設備、搬送ロボットを提案しています。
【所在地】
愛知県豊川市川花町2丁目62番地
TEL.0533-84-3191(代表)
FAX.0533-84-6577(代表)
7.マテハン機器の導入に関するご相談はFAプロダクツへ
今回は、マテハン機器の種類やそれぞれの機器の用途について紹介しました。マテハン機器を導入して物流業務の省力化・効率化を実現することで、工場全体の生産性は大きく向上します。
物流業務は工場でのあらゆる業務に影響を与えるため、工場全体のバランスを見ながら実施する必要があります。しかし、今回紹介したように、マテハン機器には様々な種類があり、メーカーもバラバラなので、1つずつ選定をしていくのは極めて困難なことです。
FAプロダクツはマテハン機器も含めたロボットの専門家であり、お客様の物流業務での課題をヒアリングして、トータルでメーカー選定をサポートすることが可能となっています。
マテハン機器の導入をご検討の際は、お気軽にFAプロダクツへご相談ください。
関東最大級のロボットシステムインテグレーター ロボットシステムの設計から製造ならお任せください
050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00