テラヘルツ検査とは?担当者なら知っておきたい仕組みとメリット
テラヘルツ検査は、優れた検査方法を備えており、工場内のあらゆる検査に能力を発揮できる可能性があります。テラヘルツ検査のコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.テラヘルツ検査とは?
テラヘルツ波検査は、文字通りテラヘルツ波を使用した検査方法です。本項で原理を説明していきます。
(1)テラヘルツ波とは?
テラヘルツ波検査の核である、テラヘルツ波に関して、基本的な知識を解説します。
テラヘルツ波とは、電波の一種でTHz(300μm)前後の波長を持つ電波を指します。同じく検査の用途でレントゲンなどに使われるX線などは1nm前後の波長を持つ電磁波なので、人間が利用する電磁波の中では非常に波長が長い電磁波と言えます。
また、波長の長さは電波と光の中間領域のため、光と電波の特徴を併せ持つことが知られています。
物理的な特徴としては、金属以外の様々な物質に対して透過しやすく、その振動数が物質中の分子の波長とほぼ一致しているので、様々な分子の性質を調べやすいということが挙げられます。
電波やX線も、物質を透過すると言う性質はテラヘルツ波と共通なものの、分子の振動数と同じと言う性質は持ち合わせていないので、この性質をうまく利用すれば、従来の非破壊検査では十分に検査できなかった物質や領域に対して効果的な検査を行うことができます。
(2)テラヘルツ検査の仕組み
テラヘルツ波の性質を生かして、テラヘルツ波検査を行うことができます。検査原理は以下のようになります。
- 検査対象に対して、テラヘルツ波を照射する
- 検査対象を透過するテラヘルツ波は異物があれば透過率が変わる
- 検査対象を透過した際のテラヘルツ波(または反射したテラヘルツ波)を検出することで、含まれている物質を特定できる
このように単純な原理です。
透過したテラヘルツ波を測定するか、反射したテラヘルツ波を検出するかの方法があり、それぞれ透過法、反射方と呼ばれています。
特に、X線では軟質性の異物や生体由来の異物はコントラストがしっかりと出ないので、検出しにくいのが問題とされていました。
テラヘルツ波ではそのような物質でもコントラストがしっかりと出るので、検査を行うことができるのが利点です。
(3)テラヘルツ検査システムの構成
テラヘルツ検査の検査原理は前項で説明しましたが、実際の装置の構成を考えなければ、現場で検査を行うことはできません。
テラヘルツ検査装置でのシステム構成を説明していきます。実際の検査システムはテラヘルツ発生システムとワークの置き台、画像出力用のパソコンが基本構成となります。
反射法を利用した簡単な図を以下に示します。
作業者は、検査対象となるワークを、置き台にセットして、テラヘルツ検査システムを作動させます。ワークに照射されたテラヘルツ波がワークにを透過し、一部は反射してきますが、その反射波を検出器で捉えて、データをパソコンに出力します。
パソコンに出力されたデータはアプリケーション上で加工され、ディスプレイに表示されます。その画像を作業者が判断し、検査の良否を決定します。
透過法であれば、検出器はワークの下にあります。
作業者の負担を減らしたければ、パソコンのアプリケーションを自動検査方式にする方法もあります。特定の位置でのテラヘルツ反射波はパソコンにデータとして出力されているので、しきい値を設定することで、自動検査は可能です。不良か良品かギリギリのラインの判断だけを作業者がやるという方法にすれば、基本的には人間の判断は必要なくなります。
さらに、ワークのセットも自動搬送機やロボットで行うようにすることで、完全自動検査システムを構築することも可能です。用途に合わせて、システムを選択することが可能と言えます。
以下の動画では、実際に検査を行っている様子を見ることができます。
動画内では、粉体をのせた金属トレイの内部に毛髪を混ぜて実験を行なっていますが、上空からテラヘルツ波を照射し、反射したテラヘルツ波を検出、ユーザに判断できる形で画像出力しています。
はっきりと毛髪3本が検出されているのが確認できます。
2.テラヘルツ検査装置におすすめのメーカー
テラヘルツ検査装置を導入する際のメーカーやSIerは、どのような会社があるのか紹介していきます。
(1)有限会社スペクトルデザイン
有限会社スペクトルデザインは、栃木県にある非破壊検査と光センシング技術の会社です。非破壊検査としてのテラヘルツ検査装置をはじめとして、テラヘルツを利用した各種装置を導入しています。
設立は2004年とまだ歴史は浅いですが、クライアントの抱える問題をヒアリングして、問題解決するための装置とアプリケーションを個別に提案しています。それぞれのクライアントの抱える問題に合わせたシステムを構築できるので、問題解決に直接的なアプローチをすることができます。
検査装置はテラヘルツパルスエコー法(反射法)を使用しています。
(2)株式会社ケン・オートメーション
株式会社ケン・オートメーションは神奈川県にある非破壊検査と計測などをテラヘルツ波や赤外線などの電磁波を利用して行う装置の開発を行なっているメーカーです。
透過法と反射法の2種類の検出方式の装置を用意しており、装置レパートリーは多くあります。また、赤外線カメラなどの開発販売も行なっている背景から、テラヘルツ発生さえ用意すれば、赤外線カメラを利用してテラヘルツ波検査を行うことも可能になります。
このことから、赤外線でのサーモグラフィ検査などとの装置の共通化を図ることも考えられます。
(3)株式会社日本レーザー
株式会社日本レーザーは1968年に設立された、光関係の装置の輸出販売を行っている会社です。テラヘルツ波検査装置では、Hübnerというドイツの会社の代理店として装置の販売を行っています。
T-SPECTRALYZER( テラヘルツ・スペクトロメータ)という装置は、電源を接続するだけですぐに使用できるセットアップの簡単さと、エアやガスなどの供給などを必要としない設計で低コストで運用することが可能になっています。
検査結果などの操作も、直感的なユーザーインターフェースで、特別な訓練を受けることなくすぐに操作に慣れることができます。
また、検査を数秒以内に終了するため、大量のワークに対しても対応することができます。
3. テラヘルツ波検査におすすめのロボットシステムインテグレータ
①株式会社FAプロダクツ
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FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
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【営業品目】
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【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
4. テラヘルツ検査装置に関するご相談はFAプロダクツへ
今回はテラヘルツ検査装置について、説明してきました。
テラヘルツ検査は従来のX線検査装置などでは検査できなかった装置に対して、有効な検査が可能です。人手でしか出来なかった検査工程に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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