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画像処理に関する記事

高速画像処理はどんな分野に活用できる?従来の画像処理とは別物!

従来の画像処理は、1秒間におよそ30枚程度の静止画像を撮影しています。人が認識できるスピードも30フレーム/秒ほどです。
しかしこの速度では、人が認識できるスピード以上の処理が行えません。生産ラインの高速化も限界が生じ、売上アップはいつか限界が来てしまうでしょう。

そこで従来の画像処理からおよそ33倍以上の処理を可能にした、「高速画像処理」の技術があります。毎秒30フレームだった画像認識が1000フレーム以上となり、「高速の移動体」を「リアルタイム」に認識・フィードバックが可能となったのです。

この記事では高速画像処理の技術がどのような技術なのか、そして具体的に自社へ導入した際にどのようなメリットがあるのかを解説していきます。

また、検査ソリューションやラインに高速画像処理を導入して、

  • 検査レベルを高めて品質価値を高めたい
  • ラインの高速化により生産性を上げたい
  • 実際に自社に導入する際の不明点や疑問を教えてほしい

というご希望がございましたら、お気軽に画処ラボまでお問い合わせください。ルール型画像処理からAIによる画像処理まで、ご希望に対して幅広い対応が可能です。

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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

1.高速画像処理とは?従来の画像処理技術との大きな違いについて

高速画像処理とは、1秒間辺りの撮影枚数を従来よりも高いフレームレートで処理する技術です。

しかし従来の画像処理と違い、ただ速く撮影できるものではありません。より速く認識した画像を、その場で速やかに連携して処理・反映できるものです。

そのため、従来の画像処理よりも高次元でシステム全体が稼働し、より繊細かつ確実な成果をもたらします。

(1)大きな違いはシステム全体の高速化

実は素早く画像を撮影するだけでは、ロボットを速くすることはできません。なぜならシステムで滞りがあると、全体が遅い部分に合わせなくてはならないからです。

今までは画像処理のスピードに限界があったため、どうしてもシステム全体のスピードを画像処理に合わせていました。

しかし画像処理が高速化すると、システム全体も最適化できるようになります。人の目では追いきれないスピードで画像を認識し、フィードバックが可能です。

たとえば、製造業のファクトリー・オートメーションの場合、生産ラインのスピードを上げつつもより安全な製品検査と効率性を追求できます。さらに社会インフラの分野では、道路やトンネルの老朽化チェック時も時速を落とさず詳細な定点観測が可能です。

つまりただ高速化したわけではなく、基礎的な処理の底上げによりさまざまな分野に応用ができます。

(2)綺麗な映像ではなく時間の密度に着目

従来までは空間の密度を高めるため、一枚一枚の画像をより繊細に撮影して処理する考えでした。

しかし、その処理方法ではどうしてもA地点からB地点の抜け落ちを補完できず、速度が上がると今度はコンピューターの予測処理により負荷が大きくなります。

そこで根本的な考え方から覆すべく、綺麗な画像よりも高速に画像を捉える方法にシフト。

今までの空間密度に対する考え方から、どれだけ多くの画像を撮影できるかという時間の密度に着目したのが高速画像処理の考え方です。時間の密度を高めることで結果的に全体のスピードが底上げされ、技術革新とも言えるブレイクスルーが実現しました。

(3)直列処理ではなく並列処理

ただ全体の処理を高速化するほかにも、高速処理において処理方法を変えなくてはならない点があります。それは「タスク分解」です。

たとえばセンサの信号的な処理と、上位層にある複雑な認識や判断では処理の質が全く違います。上位層の時間がかかる処理と、センサレベルで求められる処理を全体でうまく調整・的確に処理していかなくてはなりません。このタスク分解をうまく行わなければ、やはりシステム全体の高速化はうまく行えないでしょう。

従来まではセンサと上位層の間にコンピューターが入る「直列処理」により、どうしても滞りが発生していました。

しかしこの処理を下位層はコンピューターを通さずにフィードバックしてしまい、本当に判断が必要な処理のみを上位層で行うようにします。このような「並列処理」も取り入れることで、高速画像処理を通して全体のブレイクスルーが可能となるのです。

2.高速画像処理を導入することで得られるメリットや導入事例

たとえば生産ラインのスピードを上げようとしても、不良が多く出て逆に時間の損失につながることがあるでしょう。検査工程ですでに画像処理を入れているのにクレームが発生し、結局手作業で検査を行わなくてはならない……そんなこともあります。

もし現在のシステムでなんらかの不満をお持ちの場合、高速画像処理を導入すると一気に改善される可能性が高いです。

(1)高速画像処理を導入するメリット

高速画像処理を導入すると、システムの物理的な限界を突破できます。そのため生産スピードの向上も行いながら、より精細な検査も可能です。

  • 目視よりも正確かつ素早い確認が可能
  • リアルタイムのフィードバックができて問題発見が容易
  • 全体の効率化により売上げアップが見込める

システム全体が高速になれば、単純に動作が早くなるだけではなくより高度な動作も可能となります。

またロボットに作業を教える「ティーチング作業」も、従来では非常に難易度が高く時間もかかるものでした。しかし高速画像処理により手間のかかる作業を自動化し、より安定した補正と精度で効率化を図れます。

(2)高速画像処理の技術を導入した事例

高速画像処理は幅広い分野で導入できるため、多くの導入事例が挙がっています。

①事例1.ロボットの位置が意図した場所で止まらない

とある工場では、カメラで撮影した画像をソフトウェアで処理していました。しかし処理速度に限界があり、どうしてもリアルタイムにカメラの映像が表示できません。そのため狙った位置に止めようとすると、1秒ほどの遅延している映像を見ながら操作するため位置がどうしてもズレてしまいます。

そこで高速化に伴い、並列処理によるハードウェア処理を導入。高速で連携を行う画像処理を取り入れ、ロボットの位置精度が格段に向上しました。

②事例2.食品工場の検査工程に関わるコストを大幅に削減

事例2は、食品工場の検査工程による事例です。

異物混入や梱包不良といった検査は従来のやり方だと限界があり、どうしても人の目視と経験に頼る部分が大きくなっています。また生産者は食の安全を守る義務があるため、手間がかかってしまうのは避けられません。そのため検査工程にかける時間が全体の生産性を下げてしまい、さらには育成や人件費といった人的コストが課題となっていました。

そこで高速画像処理の技術を導入し、人の目に頼らざるを得なかった従来の検査工程から自動化を推進。以前よりもスピードを上げた検査が可能になり、工場全体の生産性が格段に向上しました。また、人の目以上に確実な検査が行えるため、より安心・安全に配慮した食べ物を届けられるようになっています。

動画のように、人の目の限界を超えた錠剤計測も検査と同時に可能です。

③事例3.手作業で行っていたピッキング作業を高度に自動化

従来では手作業で行うことが多かったピッキング作業も、高速画像処理を導入すれば自動化だけではなく同時に行える作業が増えます。また、高速画像処理により生産スピードを向上することも可能で、工場全体の効率が上がりやすいです。

たとえば、ロボットによるピッキングで高速画像処理を導入した事例では、手作業で行っていた検査・ピッキング・キャリブレーションを自動化することに成功。立ち上げ工数を削減しただけではなく、生産性も高まり非常に効率の良い状態へと近付けました。

3.高速画像処理の導入で今後発展するであろう分野や応用事例について

高速画像処理はとても高い技術で、多くの分野で応用が期待されるものです。今後の発展や応用事例を見れば、高速画像処理の大きな可能性を発見できるでしょう。

(1)高速画像処理の応用が期待できる分野

高速画像処理は、応用できる分野がとても幅広いです。

  • 高速ロボット(高精細化、視覚制御)
  • 高速検査(高速計数、欠陥検査)
  • 自動車(自動運転、移動体視覚制御)
  • セキュリティ(高精細顔認識)
  • 医療(高速トラッキング顕微鏡、医療ロボット)

上記はほんの一例で、ほかにも多くの分野で応用が期待できます。今までの画像処理では限界があった分野も、高速画像処理を取り入れることでより高度な制御が可能となりました。

(2)高速画像処理を応用した具体例

たとえば、高速画像処理を応用すると、人の初期動作を1/1000秒で把握・判断して百戦百勝のじゃんけんをすることも可能です。

ほかにも空間の動きを高速で捉えて高速にフィードバックし、3Dトラッキングをよりスムーズとするものも。

従来では読み込みに時間がかかっていたブックスキャナーも、より高速で確実に行えるようになりました。

人間が気付かない速度で多くのフィードバックが行えるため、より確実かつ高い次元でのタスク処理が多くの分野で可能となっています。

4.高速画像処理を導入しているおすすめのメーカー・ロボットシステムインテグレータ3選

株式会社FAプロダクツ

【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。

また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。

【ポンチ絵とお見積りのサンプル】


テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。

また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。

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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

株式会社テクナート

【特徴】
株式会社テクナートは、映像処理ボードのカスタマイズやデジタルサイネージといった液晶表示システムの開発・製造を行っている企業です。FPGAの高速画像処理技術を使い、リアルタイムに表示される映像を表示する実績があります。

【所在地】
滋賀県草津市西大路町2番21号
TEL:077-569-5881(代表)
https://www.tecnart.co.jp/

レボックス株式会社

【特徴】
レボックス株式会社は業界最高水準のスキャンレートを持つ、最新のFPGAのテクノロジーを搭載した商品を展開しています。レートはなんと200,000Hzと超ハイスピード。さらに高精度です。

【所在地】
神奈川県相模原市中央区上溝1880番地2 SIC-3内
TEL: 042-786-0377(代表)
https://www.revox.jp/

株式会社デクシス

【特徴】
株式会社デクシスの製品DM-3011は、あらゆる装置へ組み込むことが可能な高速画像処理ユニットです。またアプリケーションも位置決めや計測・検査と多彩。独自のマルチメディアプロセッサ搭載で高速・高性能化しつつ、低価格を実現しています。

【所在地】
千葉県船橋市本町2-1-34 船橋スカイビル
TEL:047-420-0811(代表)
https://decsys.co.jp/

5.高速画像処理の導入に関するご相談は画処ラボ

このコラムでは、高速画像処理を導入するとどのようなメリットがあるのか、そして今後の可能性についても概要をご紹介してきました。

現在では非常に導入事例も増えてきており、より多くの方が高速画像処理の技術に興味を持っています。

しかし画像処理を高速化すれば、システム全体がいきなり効率よく運用できるわけではありません。全体を通して高速化に必要なチューニング、並列処理といった調整が必要です。より効果的に導入するためには、実績と経験が豊富なSIerからの支援があると良いでしょう。

高速画像処理の導入に関するご相談は、まずは画処ラボまでお気軽にお問い合わせください。具体的にお客様の状況に合った、最適かつ的確なご提案が可能です。

関東最大級のロボットシステムインテグレーター 画像処理の検証から装置化ならお任せください

050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317