ICテスターのおすすめメーカ3選 製品の特徴から選び方も簡単解説
ICテスターとは、日本で製造されるあらゆる電子製品に組み込まれている「IC（集積回路）」の、出力や電気関係を検査する装置です。
半導体であるICの検査は高品質さが求められますが、性能や現場との相性の良いICテスターを導入することで、高品質を保ちつつ生産効率向上・高速化を実現できます。
当記事ではICやICテスターの概要やICテスターの選び方、ICテスター導入におすすめのメーカを解説します。
もし、ICテスターのコンサルティングを受けて、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
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目次
1．ICテスターの選び方
ICテスター（LSIテスター）とは、IC（LSI）の製造工程において品質・状態のテストを行い、良品と不良品の選別を行う装置です。
ICとは、大きさ数mm～数十mm程度のシリコン半導体基板の上に、回路素子（回路を構成する単体部品）を作成しまとめた電子部品のことです。半導体の一種と考えて差し支えありません。
ICテスターで行われるテストの種類は、次のとおりです。
- DC（直流）テスト：ICの静的特性を確認するため電圧値や電流値など見るテスト
- AC（交流）テスト：ICの動的特性を確認するため入出力伝搬遅延時間といったタイミング関係を見るテスト
- 機能テスト：：ICやが仕様どおり正しく動作するのかを見るテスト
なお半導体に関する検査全般を担う装置のことを半導体検査装置といいます。ICは高性能かつデリケートな検査装置であるため、考えなしに導入すると、無駄なコストや既存工程への悪影響などが考えられます。
以下ではICテスターの選び方の基礎や、生産効率を上げるための考え方を解説します。
（1）ICテスターの種類から選ぶ
ICテスターには主に以下の種類が存在します。
- ロジックテスター：電子回路の電圧の状態を測定するテスター
- メモリテスター：メモリデバイスに関する障害を測定するテスター
- アナログテスター：アナログ信号などに関する制御やズレを測定するテスター
工程の必要性に応じたタイプを選択しましょう。たとえばロジックテスターでメモリテスターの分野を検査するのは、複数のテスター機能を持ったICテスターでない限りできません。
（2）予算の範囲内から選ぶ
ICテスターを始めとする、製造ライン用の半導体関係の検査装置は高額です。規模や性能によっては、1台数億円や十数億円、またはそれ以上の金額になる可能性があります。
また装置以外にも、既存の製造工程・テストシステム全般の見直しや、その他の装置・システムの新規導入を検討する場合は、さらに予算が膨らむ可能性があります。
よって、事前に予算を決め、その範囲内で選ぶのもひとつの方法です。
（3）ICの製造工程全体との相性から選ぶ
ICが完成するまでや完成後にも、製品に対してさまざまな検査を実施します。そのため、前後工程の検査装置や人員などとの兼ね合いを見つつ、相性の良いICテスターを選ぶ必要があります。
関係する工程として、たとえば次の検査が挙げられます。
- ウェーハ（微細な凹凸や微粒子を限界まで排除した、半導体の基板材料になる超平坦・超清浄の円盤）の制作や外観に関する検査
- ウェーハ上に回路を制作する際の検査
- テストを終了したICや半導体をパッケージングした後の検査 など
上記の工程に支障のない、または相乗効果で生産効率を上げるICテスターの導入が理想です。
2．ICテスターのおすすめメーカ3選
ICテスターのおすすめメーカは、ICテスター以外にも半導体全般に知見・強みを持つ以下3社です。
- 株式会社スパンドニクス
- 株式会社日本マイクロニクス
- 株式会社シバソク
順番にご紹介します。
（1）株式会社スパンドニクス
（出典：株式会社スパンドニクス）
株式会社スパンドニクスとは、1970年創業のICテスタ・計測機器の専門メーカです。半導体テストを専門事業とし、製品販売から導入後のサポートまでを受け付けています。
【製品情報】
（出典：株式会社スパンドニクス）
株式会社スパンドニクスが取り扱う製品は、主に次のとおりです。
- SX-3000シリーズ：DC・AC・デジタルテストなど幅広く対応するスタンダードモデル
- SX-3000シリーズ：SX-3000シリーズを高速化・高精度化したモデル
- SX-5000：SX-3000シリーズのノウハウを詰め込んだソフトウェア
- SX-130EV：SX-3000シリーズをコンパクトサイズにまとめたモデル
製品の料金は直接メーカへお問い合わせください。
【所在地】
埼玉県所沢市東所沢和田2-3-15
TEL：04-2951-1661
FAX：04-2951-1666
（2）株式会社日本マイクロニクス
（出典：株式会社日本マイクロニクス）
株式会社日本マイクロニクスは、ウェーハから組み立て、パッケージ後の検査それぞれに対応できる製品を販売するメーカです。エレクトロニクスデバイスの計測や微細加工技術を得意としています。
【製品情報】
（出典：株式会社日本マイクロニクス）
株式会社日本マイクロニクスは、メモリーデバイス多数個同時測定が可能なプローブカードU-Probe、パッケージング後のテストを行うための高耐久性・安定性を備えたBeeContactsなどを取り扱っています。また、最終検査工程での良否判定を行うカスタムテスタも提供しています。
製品の料金は直接メーカへお問い合わせください。
【所在地】
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-6-8
TEL：0422-21-2665（代表）
（3）株式会社シバソク
（出典：株式会社シバソク）
株式会社シバソクは、アナログ技術をコアとする製品とサービスを提供するメーカです。半導体テストシステムの他にも、AV通信計測機器&放送設備といったエレクトロニクス計測関係の製品を取り扱っています。
【製品情報】
（出典：株式会社シバソク）
国内トップブランドのWL25シリーズをブラッシュアップしたアナログICテストシステムWL25Vや、ハイコストパフォーマンスを追求したミックスドシグナルLSIシステムWL27/WL27H、高速のDCテストを可能にするSETS-200 DCテストシステムなどを取り扱っています。
【所在地】
東京都港区新橋4-6-8
TEL:（03）5401-3811
FAX:（03）5401-3815
3．ICテスター導入時のメリット・デメリット
実際にICテスターを導入したときに、どんなメリットやデメリットがあるのかを事前に検討しておきましょう。メリット・デメリットを踏まえたうえで、導入時の対費用効果を算出し、本当に購入すべきかを考えることをおすすめします。
ICテスター導入で考えられるメリットの例は次のとおりです。
- テスト工程の高速化による生産量・生産効率の向上
- テスト工程効率化による人員コスト削減
- テストの高精度化による製品品質の向上 など
次に、ICテスター導入で考えられるデメリットの例は次のとおりです。
- 導入時の金銭的コストが大
- コストに見合う生産量・生産効率を出すための生産計画・工程改善の実施コスト増
- 新しい機械・工程の導入に関する従業員の教育・訓練にかかるコスト増 など
4．ICテスターを用いて生産性を上げるポイント
半導体の製造環境の構築や現場改善には、高い技術力や経験、豊富な資金が必要です。
そのためICテスターを用いて現場を改善することに自信がなかったり、大きな失敗を避けたかったりなどを考えているときは、半導体関係の専門家への相談がおすすめです。専門家としては、ICテスターを販売しているメーカの技術者や、半導体分野に知見を持つコンサルタントなどが挙げられます。
ただし、ただ単に「ICテスターで現場を改善したい」「経費削減したい」と抽象的な悩みを訴えてしまうと、専門家であろうと具体的な改善策を出すのは困難です。
専門家へ依頼する際は、以下の部分を意識しておきましょう。
- 「新しいICテスターを使って改善したいこと」をまとめておく
- 現状の工程の全体図や問題点をまとめておく
- 予算案や実施スケジュールを概算でもよいので出しておく
- 自社製品やIC（半導体）そのもについて自分でも調べて知識をつけておく
- 依頼前に専門家の実績や経歴をみて信頼に値するかチェックしておく
5．ICテスター導入に関するご相談はFAプロダクツへ
高性能のICテスターの導入は、高品質な検査や検査の高速化などにつながり、生産効率やコスト削減が見込めます。
もし「導入したいけど、ICテスターに関する知識や経験がなくて不安」とお悩みであれば、ICテスターやその他の検査装置に強い弊社「株式会社FAプロダクツ」へお気軽のご相談ください。
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