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生産設備に関する記事

温度管理システムとは?HACCP対応や選び方、おすすめメーカ4選

食品衛生法の改正により、2021年6月よりHACCP(食品の衛生管理に関する国際的な手法)による衛生管理が義務化されました。それに伴い、食品の温度管理・温度記録が必要となっています。

また、厚生労働省の医薬品の適正流通(GDP)ガイドラインでも、医薬品の輸送・保管中に関する温度管理が盛り込まれています。
このように適切な温度調整が求められる昨今、「温度管理システム」を導入することで、HACCPへの対応や商品の品質劣化への対策などが行なえます。

当記事では、適切な温度管理システムの選び方や導入のメリット・デメリット、温度管理システムを使って生産性を上げるポイント、おすすめメーカなどを解説します。

もし、温度管理システムののコンサルティングを受けて、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

1.温度管理システムとは?関連する法律やガイドラインも確認

(1)温度管理システムとは

温度管理システムとは、商品や製品の温度を自動で計測・記録したり一定温度を保つためのシステムや機器全般を指します。

特に精密機器は品質管理のため温度を一定に保つ必要があります。
また、食品は食品衛生法によって温度管理が厳格に定められています。薬品には厚生労働省が出しているガイドラインがあります。

品質管理はもちろん、法律やガイドラインを遵守できる温度管理システムが必要になります。

温度管理システムの具体例については、以下の動画も参考にしてください。

FX3-LX 面倒な手書きを解消(温度管理システム_HACCP)

引用:FX3-LX 面倒な手書きを解消(温度管理システム_HACCP) | SATO Holdings

HACCP対応温度管理システム「ハサレポ 」~食品保管の温度監視をIoT化

引用:HACCP対応温度管理システム「ハサレポ 」~食品保管の温度監視をIoT化~ | ratocsystems

(2)温度管理に関連する法律・ガイドライン

温度管理システムは法律やガイドラインに則っていることが大前提です。
ここでは食品に関する「食品衛生法」と、薬品の管理に関するガイドラインについて解説します。

①食品の温度管理:食品衛生法

図1に示すような目的で、令和3年より「食品衛生法」が改正されました。
図1の内容は、厚生労働省の「食品衛生法改正」の概要説明からの抜粋です。
この法律の改正のきっかけは、大規模に発生した食中毒事故により、法が見直されたことによります。

厚生労働省では、HACCPを以下のように説明しています。

HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。

引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html

また、図2は「食品衛生法改正」が狙うHACCPに準拠するための原則と管理方法です。

図2は食品に関わる全ての業種に当てはまります。
図2の原則1から原則7は、HACCPが推奨する原則で、それに沿って、HACCPによる衛生管理は図2の下側の図のような流れとなります。

図2を見て、食品の製造工場の方はもちろん、半導体のような製造事業者の方もすぐに気付かれたと思います。
この図の手順は工場の製造工程ですでに実施されていることで、しかもHACCPよりはるかに専門的で優れた手法を駆使して制御・管理しています。
したがって、この法律改正で実際に対策を余儀なく講じる必要があるのはスーパーマーケットや運送業者や中小の食品製造業(例えばお弁当屋さん)などでしょう。

また、冷蔵庫の温度管理と記録が実際の設備として求められます。
さまざまな機種の温度管理システムもありますが、温度計を冷蔵庫に取付て、パソコンにデータを入れて、エクセルのトレンド機能で管理すれば十分なケースも多いでしょう。
(お弁当屋さんには、高価なシステムより、安価なもので十分ではないでしょうか)

食品工場でエンジニアリングを担当した会社なら、温度管理のノウハウを提供し、設備設置の仕事を請け負うことも可能です。

②薬品の温度管理

薬品の管理については、厚生省からガイドラインとして出されています。
対象は薬品の出荷から保管までに携わる業種全部で、図3にまとめました。

2.温度管理システムの選び方

温度管理システムを選ぶ際には、前章で解説した法律に則った管理を行うことが大前提となります。必ず確認しましょう。
その上で、以下の3点もチェックすると良いでしょう。

  • 温度の計測精度・管理性能は十分か
  • 長時間・長期の安定稼働かつリアルタイム計測ができるか
  • メンテナンスは問題なくできるか

(1)温度の計測精度・管理性能は十分か

温度管理システムにおいて最重要項目は、正確な温度が計測できるか否かです。例えば以下の商品は、特に狂いのない温度計測・管理が重要になります。

  • チルド製品・冷凍製品の品質劣化や微生物発生などが懸念される食品
  • 商品劣化の影響が大きい医療・医薬品
  • 少しの温度変化で商品劣化が起こる精密機器
  • 湿気・水分で波打ちや印刷機械のトラブルにつながる紙類 など

自社商品の温度基準が保てる温度管理システムを選択しましょう。また場所や環境、対象商品によって、計測結果が左右されないことも大切です。

(2)長時間・長期の安定稼働かつリアルタイム計測ができるか

商品の保管は数時間単位ではなく、1ヶ月・1年単位で行われることも珍しくありません。
保管が続いている間は、商品が劣化しないよう常に一定の温度を保つ必要があります。
温度管理システムは安定して24時間365日稼働するものを導入しましょう。

例えば冷凍食品の場合、少しでも適正温度から逸脱して溶けてしまうと、原則として二度と同じ味や食感には戻りません。廃棄分がロスとなるうえに、廃棄作業や生産計画の変更など余計な手間がかかります。

そのため温度管理システムは、故障や不具合に強い、安定して稼働できる、緊急時の非常電源が使える、異常発生時にすぐアラート通知が来るなどの機能を持ったものの導入がおすすめです。
また、異常が発生してもすぐに気づけるよう、リアルタイムで計測・観測ができるシステムにしておくのも選び方のポイントです。

(3)メンテナンスは問題なくできるか

温度管理システムを選ぶときは、メンテナンスのしやすさも検討すべき要素の1つです。

温度を計測している倉庫やコンテナ内は、原則としてさまざまなものが運び込まれて泥・汚れが入り込んだり、冷蔵環境で水分がセンサーに付着したりなどが発生しやすくなっています。それらを放置するのは、管理されていないからです。

メンテナンス性が優れている温度管理システムの場合、清掃や点検が簡単にできます。定期的にメンテナンスができれば、保管中の衛生管理も容易になるでしょう。また、万が一故障したときに早急な修理・復旧対応ができます。

 

3.温度管理システムのメリットと注意点

ここでは温度管理システムの導入のメリットと注意点をご紹介します。

(1)温度管理システムのメリット

温度管理システムを導入する主なメリットは次のとおりです。

  • 輸送または保管中の商品の品質劣化を防げる
  • HACCPにもとづいた温度管理・温度記録に対応しやすくなる
  • 帳票作成など温度管理やHACCPに関する業務の負担を減らせる
  • クラウド型のサービスならランニングコストが安価になる

(2)温度管理システムを導入する際の注意点

温度管理システムを導入する際の注意点は次のとおりです。

  • 導入コストがかかる
  • テスト運用や導入に労力や時間がかかる
  • 作業手順の見直しが発生する
  • 現状の製造ライン・物流ラインの見直しが必要になる

4.温度管理システムを用いて生産性を上げるポイント

温度管理システムを導入後は、より温度管理システムを活用できるよう環境を整備することも大切です。温度管理システムを用いて、生産性を上げるポイントをまとめました。

(1)作業標準書を作成し操作・管理ミスによるロスを減らす

新しく導入した温度管理システムについての作業標準書を作成しておきましょう。食品や医療・医薬品の場合、少しの操作ミスや勘違いでも温度管理に異常が出ると、取り返しがつかない事態になりかねません。

温度管理システムの基本操作や画面の見方、温度チェックの間隔、担当者、異常発生時の対応方法などについて、誰が作業者になっても同じ作業ができるよう、まとめておくことが大切です。

(2)温度管理システムに必要な環境を構築する

温度管理システムを正しく稼働させるには、システムに適したハードウェアやソフトウェアが必要になります。温度計測用の温度計・ロガーはセットで販売されているケースもありますが、ネットワーク機器や通信環境、温度管理システムをインストールする端末のスペックなどは事前に確認が必要です。

デモ機の使用やテスト運用時に、温度管理システムが適切に動作するのか、繰り返しのチェックを行ってください。

5.温度管理システムのメーカ4選

温度管理システムのメーカは次の4社です。

  1. タイムマシーン株式会社
  2. トッパン・フォームズ株式会社
  3. ラトックシステム株式会社
  4. NECプラットフォームズ株式会社

(1)タイムマシーン株式会社

(出典:タイムマシーン株式会社

タイムマシーン株式会社は、自社開発の高性能無線センサの製造から、ビックデータの解析・可視化を行うクラウドアプリ開発・運用までをワンストップで対応する、コンピューターハードウェア関連のメーカです。

温度管理システムの分野では、さまざまな賞やランキング1位を獲得しています。導入企業も250社に上り、井村屋株式会社や株式会社NTTドコモなどへの導入実績もあります。

①ACALA MESH


(出典:タイムマシーン株式会社

「ACALA MESH」は、タイムマシーン株式会社のACALAシリーズのおける、高信頼性の無線ネットワークの温度管理システムです。

冷蔵庫や冷凍庫内の中に設置したセンサが計測したデータを、無線ネットワークによってパソコンやタブレット、スマートフォンにて表示します。1分ごとのリアルタイムでのデータ自動送信や、HACCPに対応する帳票の自動生成などが可能です。
また、使用センサは精密な時刻同期の実施や、低消費電力モード(スリープ)にも対応できます。

価格については、直接メーカへお問い合わせください。

②ACALA MOBILE


(出典:タイムマシーン株式会社

冷凍/冷蔵コンテナを搭載したトラックなどの車両用に特化した温度管理システムが、「ACALA MOBILE」です。高精度の位置情報データや配線不要の温度データなど、移動する車両にとってピッタリの機能が搭載されています。また、移動履歴と一緒に移動中の温湿度のデータを表示させることも可能です。

価格については、直接メーカへお問い合わせください。

【所在地】
住所:東京都中央区日本橋人形町1-5-5 芳町ビル2F
TEL:03-6264-8603

(2)トッパン・フォームズ株式会社


(出典:トッパン・フォームズ株式会社

凸版印刷株式会社の完全子会社であるトッパン・フォームズ株式会社は、さまざまなデジタルビジネス・プロダクトソリューション事業などを展開しています。
医療・医薬分野と食品・流通分野に対応できる温度管理システムを開発・販売しています。あらゆる企業のニーズに答えられるのが、トッパン・フォームズ株式会社の強みです。

①オントレイシスクラウド


(出典:トッパン・フォームズ株式会社

「オントレイシスクラウド」とは、GDPとHACCPの両方に対応できる温度管理プラットフォームです。温度ロガー「オントレイシスタグ」から取得した温度データを一元管理できます。

例えばそれぞれ商品や管理条件が異なる食品スーパーの冷蔵ショーケース・医薬品冷蔵庫・輸送中のコンテナの3つでも、リアルタイムですべて計測・記録が可能です。もし何か異常が検知された場合は、メールにアラート通知が届きます。

価格については、直接メーカへお問い合わせください。

【所在地】
東京都港区東新橋1-7-3
TEL:03-6253-6000

(3)ラトックシステム株式会社


(出典:ラトックシステム株式会社

ラトックシステム株式会社は、パソコン・スマートフォンやハードウェア、フォームウェアなどを自社開発・販売しているメーカです。温度管理システムはラトックloTソリューションが担当しています。
デバイス設計やクラウド連携、さらにloTソリューションに関するワンストップ開発なども請け負っています。

①ハサレポ

引用:HACCP対応温度管理システム「ハサレポ 」~食品保管の温度監視をIoT化~ | ratocsystems

「ハサレポ」は、冷蔵設備の温度や食品加工時の水温などを、パソコンやスマートフォンからいつでも確認できるクラウド型の温度管理システムです。クラウド型であるため、センサーの設置といった簡単な準備だけで利用できます。別途で新たな通信設備工事の実施は不要です。

異常温度を感知すると、スマートフォンにアラートが届きます。また異常時の温度状況がグラフで表示されるため、異常の原因や改善点の洗い出しが可能です。HACCPで必要な帳票作成にも対応しています。
プレハブ小屋冷蔵庫から食品工場まで、さまざまな食品製造現場の温度管理をサポート可能です。

価格については、直接メーカへお問い合わせください。

【所在地】
大阪府大阪市西区南堀江1-18-4 Osaka Metro南堀江ビル 8階
TEL:03-5847-7600(東京支店)
FAX:03-5847-7602(東京支店)

(4)NECプラットフォームズ株式会社


(出典:NECプラットフォームズ株式会社

NECプラットフォームズ株式会社は、日本電気株式会社(NEC Corporation)のグループ会社です。ICTシステム機器の開発や製造、販売、設置、保守およびシステムソリューション事業を提供しています。
日本を代表する大企業のノウハウを活かした、温度管理システムを提供しています。

①コルソス CSDJ-A

引用:「コルソス CSDJ」機能・特長のご紹介[NECプラットフォームズ公式] | NEC_Platforms [NECプラットフォームズ公式]

「 コルソス CSDJ-A」は、HACCP対応に特化したloT温度監視システムで、温度管理関係のワンパッケージ化しています。温度記録の1年間保存・帳簿の自動作成・5段階の閾値設定による分析・Webブラウザが使える端末からのアクセスなど、さまざまな機能が搭載されています。これまでシリーズ累計10万セット以上の利用実績を誇ります。
オンプレミス・クラウド版のどちらにも対応可能です。以前は脆弱性が指摘されたものの、2021年2月15日時点ですでに対策は取られています。

価格については、直接メーカへお問い合わせください。

【所在地】
東京都千代田区神田司町 2-3(東京本社)
TEL:03-3259-1311(代表)

6.温度管理システム導入に関するご相談はFAプロダクツ

GDPやHACCPによる衛生・品質管理の強化が進むなか、温度管理システムの重要度は大きくなっています。食品業界や医療業界、物流業界など、あらゆる業界で優れた温度管理システムが今後必要となるでしょう。

「温度管理システムの導入方法や活用方法がまだわからない」とお悩みの担当者様は、一度FAプロダクツにご相談ください。現場や商品に応じた、適切な温度管理システム関係のソリューションを提案いたします。

【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。

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【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売

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050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317