ファイバセンサとは?種類や特徴・生産性向上のポイント、6製品紹介
ファイバセンサは自動車・食品・医薬・半導体・化学といった様々な業界における生産ラインで使用されています。
製品または異物の検出・製品の異常検知・自動ラインにおけるロボットなどの各機構の動作検出など様々な用途で使用されており、製造ラインの自動化や生産性向上を実現することができます。
一方で、用途に合わせて適切な種類のファイバセンサを適切に使用する必要があります。
本記事ではファイバセンサの種類と用途、ファイバセンサを活用した生産性向上のポイント、主要メーカと代表製品について説明します。
もし、ファイバセンサ導入による自動ライン構築で、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 生産性アップして売上を上げたい
- 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
- どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽に株式会社FAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。
目次
1.ファイバセンサの種類と用途
(1)ファイバセンサの基本構成
ファイバセンサは場所を必要とする光源や受光部と、物理量を測定するセンシング部が分離しており、その間を光ファイバーで繋いでいます。
センシング部はコンパクトなので狭い箇所に配置することができます。
また、高温・多湿のような劣悪環境に弱い光源や受光部を配置することなく、物理量を検出することができます。
各要素の役割、特徴は以下の通りです。
①光源(投光部)
光源(投光部)はファイバセンサに光を供給する役割を担います。
光源は安定した光を発生し、必要な波長や出力パワーを持つことが求められます。
②光ファイバー
光ファイバーは光源から発した光を伝送するための媒体として使用されます。
光ファイバーは通常、ガラスかプラスチック製の細い繊維で構成されています。
③センシング部
センシング部は光ファイバーの一部または特定の領域で物理量や環境の変化を検知します。
センシング部にはさまざまなタイプがあります。
例えば、光ファイバーの一部を屈曲させたり、温度変化に応じて伸縮する素子を用いることがあります。
センシング部での物理的な変化により、光の特性が変化し、それを検知することで測定が行われます。
④受光部
受光部はセンシング部で検出した光を受光します。
受光部は光検出器(フォトダイオードや光電子増倍管など)を含み、変化した光を電気信号に変換します。
その後、電気信号は処理され物理量や環境の変化を示すデータとして取得されます。
(2)ファイバセンサの用途
生産ラインにおけるファイバセンサの代表的な用途を紹介します。
①物体検出
生産ラインにおいて、コンベアやフィーダなどで供給されてくる製品を検出するために使用します。センシング箇所に物体がある場合とない場合との違いを、投光と受光の変化として検出します。
対象となるのは製品だけでなく、異物や自動組立ラインの各可動部を検出することもあります。
②液面検出
容器に液体を供給する工程において、液面が規定の水位まで上昇したことを検出することができます。
③表面検査
正常なワークが白、異常がある場合は黒といったように、物体表面に色調の違いがある場合には、表面の検査としても使用することができます。
(3)ファイバセンサの種類と特徴【適切な種類を選ぶためのヒント】
ファイバセンサには投光部と受光部の配置でいくつかの種類があり、検出対象の表面状態・ばらつき・センサ設置環境といった要因で適切な種類を選択する必要があります。
以下、代表的なファイバセンサの種類と特徴を紹介します。
①透過型
透過型センサは投稿側の光ファイバーと受光側の光ファイバーの間を対象物が通過することで受光量の変化を検出します。
物体の色や光沢といった表面状態に影響されず、安定した検出が可能です。
②拡散反射型
拡散反射型センサは対象物がない場合とある場合とで、変化する反射光の量や特性を検出します。
一般的にセンシング部は投光側と受光側が一体型となっており、取り付けの容易さが特徴です。
③限定反射型
限定反射型センサは投光・受光が一体型の反射型センサの一種です。
投光部と受光部に角度をつけることで、狙った距離の変化を検出することができます。
背景の変化の影響を受けにくいのが特徴です。
④回帰反射型
回帰反射型センサは投光・受光が一体型の反射型センサの一種です。
センサに加えて回帰反射板という部品をセンサと対向の位置に取り付け、センサと回帰反射板の間に対象物が通過したことを検出します。
透過型センサを取り付けられない環境で、且つ対象物の傾きのばらつきが大きいといった反射型では変化を検出しにくい場合に活用します。
2.ファイバセンサの活用により生産性を向上させるポイント
ファイバセンサを上手に活用することで、生産ラインの生産性を向上することができます。
以下ではファイバセンサの活用シーンと注意点を説明します。
(1)製品の検出
生産ラインの自動化では、コンベアなどで搬送されてくる製品のカウントやピップアップなどの作業を自動で行います。
これを実現するためにファイバセンサを利用することができます。
コンベア上に製品がある場合とない場合との差異をファイバセンサが検出する光量の違いで検出します。
重要なのは想定される範囲内で全てのワークの姿勢と状態・環境の変化に対し、安定して検出できることです。
そのためには反射型よりも透過型を選択することや、センサの投光面・受光面に異物が堆積させないようセンサは上向きに配置しないなどの工夫が必要です。
(2)加工機の状態確認
曲げ加工や打ち抜きに使う金型や、ドリル先端、測定プローブ先端の摩耗状態をモニタリングすることで、自動加工ラインにおける経時変化を検出し、不良発生を未然に防止することができます。
ファイバセンサだけでなくアクチュエータの負荷モニタリングや画像検査も併用することで、いつもと違う状態を検出する能力が向上し不良発生を未然防止できる確率が高まります。
(3)不良品検出
コンベアで搬送されてくるワークに対し、形状の違いや色調の違いを検出して、良品・不良品判定をすることができます。
しかし、どのような場合でも良品・不良品の検査にファイバセンサが使えるわけではありません。
形状検査・色調検査ともに、良品と不良品の形状・色調が定義されている場合に限ります。
3.おすすめのファイバセンサメーカー3選
(1)株式会社キーエンス
引用:株式会社キーエンス
【特徴】
ファイバセンサの他、PLC(プログラマブルコントローラ)やマイクロスコープ、3Dプリンタといった製品を扱うメーカです。
営業のフットワークが軽いことが特徴で、電話一本で手厚いサポートを受けられるため、製造業界で絶大な信頼を得ています。
①デジタルファイバセンサ FS-N40 シリーズ
高性能なセンサー能力と使いやすさを追求したファイバセンサです。
操作が簡単で、誰でも説明書を見ずに設定やメンテナンスが行えます。
アンプの配線も簡素化され、故障したアンプもワンタッチで交換でき、復旧が素早く行えます。
②ファイバユニット FUシリーズ
耐熱・耐水・堅牢のモデルや、悪環境でも距離を離して設置できるハイパワーのモデルなど多くのバリエーションがあり、ファイバセンサ「FSシリーズ」と組み合わせることで、さまざまなアプリケーションへの対応が可能です。
(2)オムロン株式会社
引用:オムロン株式会社
【特徴】
センサだけでなく、プログラマブルコントローラからロボットまで20万点にも及ぶ膨⼤な数の制御機器商品を組合せ、徹底的に擦り合わせることで、現場⽬線からの制御アプリケーションを開発しています。
①スマートファイバアンプ E3X-ZV / MZV
ある・なし検出用途に必要な機能や性能を絞り込み、部材や製造工程を最適化し、さらに新技術を注入したベストコストパフォーマンスなファイバセンサです。
②ファイバユニット FUシリーズ
形状や、使用環境、検出性能強化タイプなど豊富なバリエーションがラインナップされています。ファイバアンプと組み合わせて使用します。
引用:オムロン株式会社 ファイバユニット
(3)パナソニック株式会社
引用:パナソニック株式会社
【特徴】
センサ・イオナイザ・レーザ加工機・UV照射機・プログラマブルコントローラー・溶接機・ロボットといった様々なFA機器を取り扱っています。
カバー範囲が広いため、生産ライン自動化の構想段階での相談にさまざまなソリューションを提案してもらうことができます。
①デジタルファイバセンサ FX-500
超品質ファイバとの組み合わせで入光量の機体差を従来比1/4まで低減しており、アンプを交換しても近似値を示すため、本質的なデジタル管理を実現できます。
②ファイバヘッド
取り付け部のスペースや環境に合わせて、様々なバリエーションのセンサヘッドをラインナップしています。
ホームページで適切なセンサヘッドを条件検索できるため、設計者にとって重宝します。
4.ファイバセンサの活用に関するご相談は株式会社FAプロダクツへ
本コラムではファイバセンサの種類と用途、ファイバセンサ活用による生産性向上のポイントについて説明してきました。
株式会社FAプロダクツでは、ファイバセンサを用いた自動化ラインの設計から運用時の生産性向上に至るまで豊富な知見から適切なコンサルティングを行います。ファイバセンサの導入検討の際は、是非とも日本サポートシステムにお声かけください。
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。
一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
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【営業品目】
産業用ロボット
生産設備合理化・省力化の設計及び製作
基板電気チェッカーや貼合・折曲など
治具の設計・製作
【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)
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