プログラマブルコントローラとは?メリットデメリット、製品7選
プログラマブルコントローラとはプログラム言語による制御ロジックの実現によって、複雑な制御と柔軟なカスタマイズを可能にしたものです。
プログラマブルコントローラを導入することで、速度制御・温度制御・位置制御といった制御プロセスを、プログラムによって柔軟に設定・調整することができるようになります。
主にFactory Automationの分野で複数のセンサやアクチュエータ、データベースや上位システムなどの連携をプログラムで実現させるためにプログラマブルコントローラは活用されています。
この記事では、プログラマブルコントローラを選ぶ時のポイントや導入のメリット・デメリット、プログラマブルコントローラで生産性を上げるポイントについて解説していきます。
またプログラマブルコントローラを取り扱っている主要メーカと製品もご紹介しているので、製品を検討する際の参考にもなります。
もし、プログラマブルコントローラのコンサルティングを受けて、
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目次
1.プログラマブルコントローラの選び方
プログラマブルコントローラを選ぶ際は、次に挙げる項目に注目して選びましょう。
(1)制御システムに必要な機能
最初にチェックしておきたいのは制御システムに必要な機能です。
この制御システムに必要な機能を検討する際には、先に使用用途と目的を明確にしておく必要があります。
例えば、ある生産ラインでは高速な処理や精度が求められる一方、別の生産ラインでは設置場所の制約で省スペースな設計が重要視される場合もあります。
他にも旧式の機械とのインターフェースとしての役割を求められるだけ、というケースもあります。
プログラマブルコントローラの制御システムに必要な機能をチェックし、使用用途と目的に合ったプログラマブルコントローラを選択しましょう。
(2)互換性
次にチェックしておきたいのは周辺機器や既存システムとの互換性です。
この周辺機器や既存システムとの互換性は、データ形式や通信プロトコルがポイントとなります。
例えば、既存のIT設備やネットワークを活用しながら新たな機能や制御を追加したい場合があります。
そのような場合にやりとりするデータ形式や通信プロトコルに互換性があることで、簡潔なデータの受け渡しや解析のスムーズさで、シームレスな連携やデータの共有を実現可能にします。
(3)メンテナンス性
最後にチェックしておきたいのはプログラマブルコントローラのメンテナンス性です。
このメンテナンス性は、日常的に運用・保守を行ううえで重要なポイントになります。
例えば、装置トラブルが発生して生産ラインが停止してしまった場合があるとします。
原因が機械やセンサー系のハードによるものなのか、プログラムなどのソフトに起因するものなのか、現場では早期の原因特定と復旧が求められます。
そのような場合に、メンテナンス性が高いシステムを構築してあると復旧時間を短縮し、運用コストを削減することができます。
既に技術資料やノウハウが蓄積されているものや、故障診断機能などで技術者が迅速に不具合箇所を特定することができるものといった、メンテナンス性が高いものを選択することをおすすめします。
2.プログラマブルコントローラの導入メリット・デメリット
ここではプログラマブルコントローラを導入するメリットとデメリットについて解説します。
(1)メリット
プログラマブルコントローラを導入すると、ラダー言語と呼ばれるプログラム言語によって柔軟な制御ロジックを実装することができます。
制御ロジックの再利用性が高くフレームワークで制御方法を統一化することで、開発効率や保守性を向上させることが可能です。
また、タッチパネル式のモニターを利用することで直感的に機械操作ができ、センサーや外部デバイスと連携し、生産プロセスをリアルタイムで監視・制御することができます。得られた生産データの収集・分析により、効果的な品質管理や稼働管理も可能です。
このようにFactory Automationにおける重要な要素を押さえられることが導入メリットになります。
(2)デメリット
Factory Automationにおける重要な要素を押さえられるメリットがある一方、プログラマブルコントローラは導入コストが高いというデメリットがあります。
ハード面では、ベースユニット、電源ユニット、CPU、電装ボックス、ブレーカー、パワーサプライなどの機器が必要で初期費用がかかります。
また、電気配線の適切な配置のために電気設計技術を備えた技術者の人件費も必要です。
ソフト面では、適切な制御ロジックを設計するために研修やOJTなどのトレーニングが必要です。
こちらもプログラミング技術を備えた技術者の人件費も必要になります。
このように導入コストとして初期費用と人件費がかかることがデメリットになります。
3.プログラマブルコントローラで生産性を上げるポイント
プログラマブルコントローラを活用して生産性を上げるポイントは、機械装置やシステムの状態を監視し、予防保全とメンテナンスを効率化させる事が挙げられます。
日々動作するセンサーやシリンダの制御信号、温度や圧力、品質検査の結果といったものは生産装置をメンテナンスする上で重要な情報源です。
このような情報源から異常や故障へつながる特徴量や代用特性を導出する事で、メンテナンス活動を予め計画し、生産停止時間を最小限に抑えることができます。
生産性を上げるときは、こうしたデータ活用の側面にも注目するとよいでしょう。
4.プログラマブルコントローラの主要メーカと主力製品
ここではプログラマブルコントローラを取り扱っている主要メーカと製品をご紹介します
(1)三菱電機株式会社
引用:三菱電機株式会社
三菱電機は、プログラマブルコントローラをはじめとする様々な産業用自動化製品を提供している企業です。
主要製品としてMELSECシリーズがあり、生産現場のあらゆるニーズに応えた高速制御や高い信頼性、豊富な機能オプションと使いやすさを備えているのが特徴です。
またこれらの制御ロジックを設計する開発環境としてGX Works3が提供されています。
①中・大規模向け:MELSEC iQ-Rシリーズ
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC iQ-Rシリーズ | ラインアップトップ)
MELSEC iQ-Rシリーズは、 高速なリアルタイム制御、モーション制御機能、高い信頼性を持ち、各機能専用ユニットを追加拡張する事が可能なのが特徴です。Ethernet接続を利用する事でMELSECシリーズや他社PLCともデータ連携が可能です。
<標準的なシーケンス制御:R04CPU>
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC iQ-Rシリーズ | R04CPU)
R04CPUは、入出力点数が4096点、プログラム容量40Kステップ、基本命令処理時間0.98ns、接続ポートをUSB2.0とEthernetを備えたCPUユニットです。
②小・中規模向け:MELSEC Lシリーズ
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC Lシリーズ | ラインアップトップ)
MELSEC Lシリーズは、多彩なIO機能を標準機能として搭載することで各機能専用のユニットとベースユニットが不要になります。制御盤内のベースサイズの制約を受けることなく、取り付けスペースを必要最小限に抑えることができるのが特徴です。
<CPUユニット:L02CPU>
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC Lシリーズ | L02CPU)
L02CPUは、入出力点数が1024点、入出力デバイス点数が8192点、プログラム容量20Kステップ、基本命令処理時間40ns、接続ポートをUSB2.0とEthernet、内蔵IOがシンク出力を備えたCPUユニットです。
③小規模・スタンドアローン向け:MELSEC iQ-Fシリーズ
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC iQ-Fシリーズ | ラインアップトップ)
MELSEC iQ-Fシリーズは、自動機に必要な基本性能と内蔵機能を搭載し、高速制御からネットワーク対応、データロギングまでを実現させているのが特徴です。
<高機能オールインワンモデル:FX5U-32MR/ES>
(引用:三菱電機株式会社 | MELSEC iQ-Fシリーズ | FX5U-32MR/ES)
FX5U-32MR/ESは、入力16点 DC24V シンク/ソースタイプ、出力16点リレータイプ、内蔵アナログ入力2ch、内蔵アナログ出力1ch、接続ポートをEthernetとR S-485を備えたCPUユニットです。
【所在地】
▼本社
東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル
Tel:03-3218-2111(代)
▼購入・見積に関するお問合せ先
本社 FAシステム事業本部 機器営業部
東京都台東区台東1-30-7(秋葉原アイマークビル3F)
<制御機器:シーケンサ MELSECに関するお問い合わせ窓口>
Tel:03-5812-1450
Fax:03-5812-1094
<ウェブサイトからのお問合せ>
https://www.mitsubishielectric.co.jp/contact/ssl/php/fa/kiyaku.php?fid=355&prps=1
https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/index.html
(2)オムロン株式会社
引用:オムロン株式会社
オムロン株式会社は、プログラマブルコントローラをはじめとする様々な産業用自動化製品、ヘルスケア製品を提供している企業です。
主要製品としてNJ/NXシリーズがあり、シーケンス制御とモーション制御を高速で高精度に実行できる能力を持っているのが特徴です。
またこれらの制御ロジックを設計する開発環境としてSysmac Studioが提供されています。
マシンオートメーションコントローラ NJ/NXシリーズ
(引用:オムロン株式会社 | マシンオートメーションコントローラ |【注目商品】NX7 NJ1)
マシンオートメーションコントローラ NJ/NXシリーズは、従来のプログラマブルコントローラの機能を包含した、モーション制御に必要な各機能を搭載した統合型のコントローラです。センサやアナログ入出力とサーボモータの動作制御を同一タスクで処理が可能という特徴があります。
1.マシンオートメーションコントローラ:NX7
(引用:オムロン株式会社 | NXシリーズ | NX701CPUユニット)
NX7シリーズは、最大256軸までの大規模システムにおける高速高精度制御を実現させているのが特徴です。
プログラム容量80MB、基本命令処理時間0.37ns、接続ポートをEtherCATとEthernet、モーション軸数を128・256軸を備えたCPUユニットです。
2.マシンオートメーションコントローラ:NJ5
(引用:オムロン株式会社 | NJシリーズ | NJ501CPUユニット)
NJシリーズは、最大64軸までの大規模システムにおける高速高精度制御を実現させているのが特徴です。
プログラム容量20MB、基本命令処理時間1.1ns、入出力点数2560点、接続ポートをEtherCATとEthernet、モーション軸数を16・32・64軸を備えたCPUユニットです。
【所在地】
▼本社(京都事業所)
京都府京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル
Tel:075-344-7000
Fax:075-344-7001
▼営業拠点 東京事業所
東京都港区港南2-3-13 品川フロントビル7F
Tel:03-6718-3400
Fax:03-6718-3408
https://www.omron.com/jp/ja/
(3)横河電機株式会社
引用:横河電機株式会社
横河電機株式会社は、プログラマブルコントローラをはじめとする様々な産業用自動化製品、制御システムを提供している企業です。
主要製品としてFA-M3Vシリーズがあり、高速命令・高速処理・高速応答・高速スキャンを実現させる能力を持っているのが特徴です。
またこれらの制御ロジックを設計する開発環境としてWideField3が提供されています。
FA-M3Vシリーズ
(引用:横河電機株式会社 | プログラマブルコントローラ | FA-M3V)
FA-M3Vシリーズは、専用のラダー演算エンジンを搭載し、ラダー命令実行処理と周辺処理を分離させた新制御方式(Parallel & Independent Processing System)でトップスピードだけではなく、あらゆる条件でも安定した処理を実現させている特徴があります。
シーケンスCPUモジュール:F3SP7シリーズ
(引用:横河電機株式会社 | シーケンスCPUモジュール | F3SP7シリーズ)
F3SP76-7Sは、入出力点数が8192点、プログラム容量260Kステップ、基本命令処理時間3.75ns、接続ポートをUSB2.0とEthernetを備えたCPUユニットです。
【所在地】
▼本社
東京都武蔵野市中町2-9-32
ソリューション・サービス・製品などに対するお問合せ
Tel:0422-52-5545
▼営業拠点 千葉支店・東関東ソリューションサービスセンター
千葉県市原市姉崎867
Tel:0436-61-1388
Fax:0436-61-4580
https://www.yokogawa.co.jp/
5.プログラマブルコントローラ導入に関するご相談は株式会社FAプロダクツへ
プログラマブルコントローラはプログラム言語による制御ロジックの実現によって、複雑な制御と柔軟なカスタマイズを可能にしたものです。
生産装置へ導入する際は、使用用途と目的に応じた機種の選定や電気配線の設計といった経験豊富な専門家の力が必要です。
もしプログラマブルコントローラの導入にお困りでしたら、ぜひFAプロダクツまでお問い合わせください。
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【所在地】
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FAX.050-3156-2692(代表)
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- 産業用ロボット
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