1. HOME
  2. お役立ち情報
  3. 労働生産性向上に関する記事
  4. モジュール設計とは?品質向上、コスト削減等の利点と導入への課題

FA業界の方へ耳寄りな情報を「おしえてJSS」by日本サポートシステム株式会社

  1. HOME
  2. お役立ち情報
  3. 労働生産性向上に関する記事
  4. モジュール設計とは?品質向上、コスト削減等の利点と導入への課題
モジュール設計
労働生産性向上に関する記事

モジュール設計とは?品質向上、コスト削減等の利点と導入への課題

AIの活用が一般にも普及し身近になっている昨今、製造業ではより高度で迅速なIT化(Information Technology)やDX化(Digital Transformation)化が求められています。
加速する時代に対応するには、企業も即効性のある改善が急務です。しかし、いざ業務改善を進める際に、以下のような問題に直面することがあります。
・似たような仕様に専用の設計が存在して資料が膨大
・いつ誰が作ったかわからない設計が見つかった
・時期によって設計のレベルにバラツキがある
・関連するエビデンスを探すだけで一苦労
こうした雑然とした状態を招いてしまう原因は業務フローにあります。

本記事では、上記で上げた問題を未然に防ぎ、効率的な業務改善を実現する手法の一つである「モジュール設計」を紹介いたします。
業務における改革を行い、大規模な効果を模索している方に読んでいただきたい記事です。

もし、コンサルティングを受けて、
・省力化、省人化してコストダウンしたい
・生産性アップして売上を上げたい
・人的ミスを減らして品質価値を高めたい
・どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない
という場合は、お気軽に株式会社FAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

1.モジュール設計とは?

モジュール設計1

モジュール設計は、製品設計やシステム開発において重要な手法であり、また合理性が高く効率的な手法です。システムや製品を機能単位に分割し、それぞれの単位をモジュールと呼ばれる独立した部品に設計することで、柔軟性や保守性を高め、開発プロセス全体の効率を向上させます。

(1)モジュール化とは

モジュール化は、製品やシステムを独立した機能を持つ小さな部品に分割する手法で、それぞれのモジュール(部品)が特定の役割を果たすように設計されます。自動車においてもモジュール化は広く活用されています。

例えば、自動車のエンジンは一つのモジュールとして設計されます。このエンジンモジュールは、燃料供給や排気処理などの特定の機能を担当しています。同様に、車の電子制御ユニット(ECU)も別のモジュールとして機能し、エンジンの制御や車両の各種センサーと連携しています。

内装もモジュール化の一例で、シートやドアパネルはそれぞれが独立した機能を持つモジュールとして設計されています。このようなモジュール化により、車の設計や製造が効率的に進み、異なる機能を持つ部品が疎結合で、個別に製造・交換・アップグレードが可能です。

モジュール化は自動車産業において部品の共通性を高め、製品の柔軟性や拡張性を向上させています。例えば、同じエンジンモジュールが異なる車種で利用されることで、製造コストを削減し、保守・修理の効率も向上します。独立したモジュールは個別にテストや保守が可能であり、トータルの信頼性向上にも寄与しています。

(2)自動車を例にした具体例

ここでは自動車を例にあげてモジュール設計について解説します。

欧米の自動車業界ではモジュール化が進んでおり、フォルクスワーゲンはモジュール化導入により「高利益体制」を実現しています。そんな欧米に負けじと国産メーカーもモジュール化による業務改善に取り組んでいます。

①機能に合わせたモジュール化

モジュール設計2

自動車には様々な機能があります。
走行機能と一口に言っても求められる市場によってその中身は異なります。スポーツカーであれば力強く速くなければオーナーは納得しません。
レクサスやベンツにイメージされがちな高級感溢れるラグジュアリーカーなら、なめらかで快適な走りが求められ、悪路をものともしない走破性が醍醐味のオフロードカーは、最高速よりも太いトルクに柔軟な足回りが必須です。

市場に合わせた走行性能があり、スポーツカー仕様と表現されるように多種多様な仕様が存在します。

②仕様ごとに選択可能になるモジュール化

モジュール設計1

前項における機能ごとのモジュール化をさらに進め、仕様ごとにモジュール化していきます。すると、モジュールの選択がそのまま仕様の選択となり、製品バリエーションの増加にもつながります。

ステアリングの仕様A、仕様B、仕様C。エンジンの仕様A、仕様B、仕様Cとモジュール化されば、仕様の組み合わせ次第でオプションは自由自在です。

このようなアプローチは、製品の柔軟性と適応性を向上させ、変化する市場やニーズに迅速な対応を可能にします。製造のスムーズな進行だけでなく、特殊な要求事項にも迅速に対処できる仕組みを整えることが、製品設計の中で重要と言えるでしょう。

こうして仕様に合わせたモジュール化が進めば、モジュールを利用した柔軟な生産フローを構築していくことができます。

(3)モジュールの管理

仕様に合わせたモジュール化ができても、正しくモジュールをコントロールできなければ意味がありません。モジュール設計にはモジュールの管理が必要です。
しかし問題も内包しています。それは選択可能になったモジュール同士の制約です。

仕様Aのエンジンと仕様Bのシャーシで自動車を組めば、より速くて快適な走行性能に近づける。こうした理論で組み始めたはいいものの、実は仕様Aのエンジンと仕様Bのシャーシでは走行性能は優れているが、部品同士の干渉で耐久性能が著しく低下する……という致命的な制約が隠れている場合もあります。

局所的な視点だけのモジュール化では、効率的な改善とは呼べません。
モジュール化を深く理解し、全体最適化を前提に、制約を緻密に扱えるプロフェッショナルがいてこそ、はじめてモジュール化を活かした設計が行えます。

2.モジュール設計に関する関連動画

モジュール化、モジュール設計に関して解説を行っているYouTube動画を紹介します。

(1)もう失敗しない!ITIDが提唱するモジュール化手法【RoAD】

引用:https://www.youtube.com/watch?v=SU8uU84ClPU&t=224s

本動画では、製造業におけるモジュール化の重要性を解説しています。市場の変化や競争の激化に対応するため、多くの企業がモジュール化に取り組んだ際の事例が取り上げられ、部分最適に終始した失敗例などから、モジュール化の成功には全体の最適化が必要であると説明しています。

(2)モジュール化の潮流を泳ぎ切るモジュラーデザイン

引用:https://www.youtube.com/watch?v=FtHgl-11cYQ

日本モジュラーデザイン協会会長による講演のダイジェストです。「モジュラーデザイン」は産業全体に影響を与え、製品の標準化と無償化を通じて効率的で持続可能な製品開発が可能になっており、これにより競争激化する市場で柔軟性を持ち、多様な需要に応えやすくなっていると解説しています。

3.モジュール設計のメリット

モジュール設計3

モジュール設計の導入におけるメリットをQCD(Quality、Cost、Delivery)の観点から紹介します。本項のメリットは、擦り合わせ設計の弱点とも呼べる部分ですので、改善案の一つとしてご活用ください。

(1)品質の向上

①標準化と再現性

従来の擦り合わせ(インテグラル)設計と違い、モジュール設計では要求される品質レベルをクリアしたモジュールが作られ標準化されます。標準化後、同じモジュールが再利用されることで品質の維持が実現されます。また、標準化によって各モジュールの役割が明確に定義され、一貫性が保たれるため、エラーや不具合の発生が減少します。
モジュールによって新規製品開発の度に発生する品質リスクを低減させるのです。

②テストの容易さ

また、モジュールの独立性は、テストや開発がしやすいという利点もあります。
モジュール単体ごとのテストによって、問題が早期に発見され、製品全体の品質向上につながります。

標準化されたモジュール化の運用では、設計時期によって異なる担当者の技術レベルや、開発環境変化に左右されないという点も強みです。追加機能などを試したい際にも、モジュール化されていれば個別のテスト運用も容易です。こうしたモジュール化の特性は、品質向上に大きく貢献します。

(2)コストの削減

①再利用性

モジュールは独立して機能するため、同じモジュールを他のプロジェクトや製品にも容易に再利用できます。これにより、新規製品ごとに専用の部品開発を行うコストや時間が節約され、効率的で合理的な開発が可能です。

②生産効率の向上

モジュール化における再利用性により、製造段階で同じモジュールを複数の製品に利用できます。これにより生産体制を都度構築する必要がなくなり、生産効率が向上します。

生産体制の構築には、人と物、管理方法など様々な面においてコストと時間がかかります。モジュール設計におけるコスト削減は、恒久的に効果が持続されるため非常に効果的です。

(3)納期の短縮

①同時並行開発

モジュールは独立して開発が進められるため、異なるモジュールを同時に開発することができます。製品全体の開発期間短縮となり、納期短縮へ繋がります。

②修正や変更の容易性

問題が発生した際に、モジュール化されていれば特定のモジュールだけを修正・変更することで対応できます。問題の波及する範囲が限定される点は、納期短縮のみならず品質面やコスト面にも効果が見込めます。

モジュール設計を導入することで、品質の向上、コストの削減、納期の短縮と大きな効果を生み出します。これらの効果は市場による要求に対して、迅速で柔軟な対応力へと繋がるでしょう。

4.モジュール設計導入の課題

モジュール設計4

品質・コスト・納期を向上させるモジュール設計を導入する際、避けて通れない課題も存在します。ここではモジュール設計導入時の3つの課題を紹介します。

(1)導入コスト

モジュール化させる初期段階で、既存業務や部品などを最適な形でモジュール化するのは容易ではありません。部品点数や工数が多ければ、図面に記載されている数だけ見直しが必要になります。

また、組みあがったユニットがオプションとして運用されている場合は、機種ごとに都度調整され専用の情報を持っている可能性もあります。枝分かれした先まで調査し取りかかるのでは、モジュール化にかかる作業量は膨れ上がり導入コストは膨大になっていきます。

(2)部品管理方法の統一

モジュール設計の導入には、部品情報の合理的な管理が必要になります。

改善が進んでいない現場では、全く同じ業者から仕入れた同じ部品なのに、BOM(部品表)では複数の管理番号が振られて複数の機種で扱われている、という事態が実際に起きています。この際に、部材情報は同じはずなのにBOM(部品表)を見比べた結果、情報が一致せずさらなる品質問題に発展した事例を現場で目の当たりにしました。

こうした非合理的な管理方法を見直し、目標とするモジュール化に合った最適な形で部品を管理する必要があります。

(3)チームの理解と協力

新しい設計思想やプロセスの導入には、関係者全体の理解と協力が必要です。モジュール設計は、全体最適化を目指すものであるため、単一の部門や担当者だけではなく、組織全体での協力が欠かせません。

擦り合わせ設計に馴染みのある企業では特に、従来と異なる設計へのシフトには大きな意識変革が必要となります。意識変革の際には、時間やコスト以上に現場に関わる人の精神的負担は計り知れません。社員の健康を損なう可能性も大いにあります。

そして、理解と協力を得た後に、開発環境をともに構築していくには並大抵の労力では実現不可能です。

5.モジュール設計に関するご相談は株式会社FAプロダクツ

モジュール設計を導入したいとお考えでも、実際には何から手を付けたらよいのかわからない、専門家の話も聞いてみたいというケースも少なくありません。FAプロダクツでは、豊富な実績をもとにモジュール設計導入のお手伝いができますので、ぜひご検討ください。

株式会社FAプロダクツ

株式会社FAプロダクツ
【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付いたします。

【ポンチ絵とお見積りのサンプル】

テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。
また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。

業界最大級の画像処理検証施設を開設!

「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

所在地・連絡先等 営業品目 実績
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/
・産業用ロボット
・生産設備合理化・省力化の設計及び製作
・基板電気チェッカーや貼合・折曲など
・治具の設計・製作
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)