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スピンドルモータ 1
生産設備に関する記事

スピンドルモータとは?構造、サーボモータとの違い|主要メーカ8選

スピンドルモータは、モータの回転とスピンドルの精密さ・安定性を合わせた製品です。
ドリルによる穴あけ、リーマによる穴の精密化、砥石による研削などの機械加工を行うには、工具を回転させるモータが必要です。しかし、モータの軸に直接ドリルを接続して穴あけを行っても、回転に伴って回る軸に安定さや精巧さが無ければ、精度のある孔を開けることはできません。
そこで、回転に伴って回る軸に安定さや精巧さを提供するものがスピンドルです。

このコラムでは、モータの原理とスピンドルの特徴から、スピンドルモータを解説します。また、最後にはスピンドルモータやそれらの技術を活用したメーカーを紹介します。

もし、スピンドルモータのコンサルティングを受けて、
・省力化、省人化してコストダウンしたい
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・人的ミスを減らして品質価値を高めたい
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という場合は、お気軽に株式会社FAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

1.スピンドルモータとは?原理としくみ


ここでは、モータ、スピンドルについて確認した上で、スピンドルモータの原理やしくみを解説します。

(1)スピンドルとは

スピンドルは、工作機械に付属させ、回転軸として動作させる機構です。
スピンドル単体では単なる軸であり、回転体に精度を向上させる機構としてスピンドルを取付け、スピンドルユニットとして使用されます。

スピンドルは、精度が良く安定した回転運動をおこなうことが特徴です。そのため、スピンドルを加工用いることで寸法精度が高く、粗さのない仕上がりが可能です。

スピンドルの使用目的は以下の通りです。

・旋盤使用時の工作機械の回転軸
・研削盤使用時の工作機械(円筒工作物・砥石)の回転軸
・半導体製造でのエッチング工程時のウェハの回転軸
・精密性が求められる手術用高速回転ドリルの回転軸
・自動車エンジンの耐久性を要する回転軸
・自動車風洞試験機の高負荷かつ耐久性を要する回転軸
・加工ロボットの先端設置による精密加工

また、スピンドルを使った機械には以下のようなものがあります。

・モータで直接駆動・精密回転伝達
・モータ動力をプーリーやベルト、歯車などへの回転伝達
・圧縮空気駆動機械(エアタービン)の高速回転伝達
・圧縮空気駆動機械(エアモータ)の低速で高トルクの回転伝達

(2)モータの仕組み

次に、モータの仕組みについて確認します。
図1は、モータがどのような原理で回転するかについてのイメージ図です。

図のように、2つのN極とS極の磁石の間に、電流の通った電路線があるとき、磁石のN局とS極の間には、磁界ができていて、N極からS極の方向に磁束が通っています。
そして、フレミングの法則から、磁界と磁界中を通る電流に対して垂直な方向に磁力が発生します。

磁力の方向は、電流が上から下に流れるときは、電路線の上側に力が掛かります。反対に、電流が下から上に流れるときは、電路線の下側に力が掛かります。

四角い電路線の上と下に力が加わると、電路線は時計回りに回転します。
実際には、回転が止まる方向に力が加わることがありますが、モータには整流子や他の電子デバイスなどを取付けて、回転が止まることがないように工夫が凝らされています。

(3)スピンドルモータとは

スピンドルモータは、工作機械に利用されるスピンドルと、回転動力としてのモータが一緒になった機械です。モータの軸としてスピンドルが使われています。

モータを使って回転力を機械に伝えるためには、歯車やプーリーなどの伝達機構を使って機械を動かしますが、その伝達機構がスピンドルとなったものが、スピンドルモータです。

図3は、スピンドルモータの構成例です。

図3の上側の図は、フランジを取付けたスピンドルです。スピンドルの軸より大きい軸を持った工作機械を取り付けることができます。

図3の下側の図は、リーマを取付けたスピンドルです。リーマ加工には、精度の高さ、揺れのない正確な回転が求められるため、スピンドルを取り付けることで図面通りの加工が期待できます。

【参考動画】スピンドルモータについては、以下の動画も参考になります。

引用:BARRIQUAN(バリカン)BRQ-EL01【ロボットでバリ取りを自動化するスピンドルモータ】

引用:高周波スピンドル・モータエレメント 1 【アルフレッド・イエガー社】(ダイナミックツール株式会社)

引用:新製品でA5052(アルミ合金)切削&穴あけ加工【ナカニシ史上最大トルクモータスピンドル:BMS-5010】

2.スピンドルモータの使用例とサーボモータとの違い

ここではスピンドルモータがどのような機械に使用されているか、そしてサーボモータとの違いを説明します。

(1)スピンドルモータの使用例

スピンドルモータは、低速から高速回転、高トルク機器と、幅広い機械分野で使用が可能です。スピンドルモータの特徴である精度や安定性が求められる機器に使用されます。

以下はその例です。

●ドリル加工機
●エンドミル加工機
●研磨加工機
●バリ取り加工機
●リーマ加工機
●カッティング加工機(スピンドルに丸鋸のような切削工具を装着)
●ロボットのアームに装着し、バリ取りや研磨作業
●DVD回転体
●ハードディスク

図4は、スピンドルモータを利用したDVDの回転部のイメージ図です。
DVDが回転する部分にスピンドルを使用しています。

DVDに使用されるスピンドルモータは次の特徴を活かしています。

・高速回転が可能(3500 RPM程度)
・精度が高い
・振動がほとんど無い
・音がなく静かに動作可能

(2)スピンドルモータとサーボモータの違い

例えば、ロボットアームにドリルを装着して、ワークに穴を開ける作業ををロボットにさせる場合、ドリルを装着するモータは、スピンドルモータとサーボモータが考えられます。

どちらを装着するかは、スピンドルモータとサーボモータの特性などを踏まえて決定する必要があります。

スピンドルモータとサーボモータの比較は、以下の通りです。

表1 スピンドルモータとサーボモータ比較

比較項目 スピンドルモータ サーボモータ
特性 高速回転や高トルクを実現 高い制御精度と応答性
制御性 ・1方向の制御
・速度制御
・位置制御
フィードバック制御により、所定の位置・速度の制御
応用分野 工作機械に装着し、高速加工・高速移動作業・切削作業に適している ロボットのアームの制御。
構造 ブラシレスの三相交流モータ ブラシ付き、ブラシレスの直流モータ

【参考記事】

3.スピンドルモータの主要メーカー8選!

以下では、スピンドルモータの製造メーカーの紹介と製品の特長を、8社に厳選して紹介します。ほとんどのスピンドルモータを製造する会社は、加工機・加工設備の1つの装置として各種モータなどを製造しています。

株式会社ナカニシ

【製品の特長】
モータスピンドルは、旋盤、マシニングセンタ、ロボット、加工専用機などで使用され、砥石研削、ドリル穴あけ、エンドミル切削、ブラシバリ取りなどの加工機で幅広く使われます。電動式の1つ、E4000シリーズのスピンドルモータは、組合せ型のセパレータタイプと一体型のワンピースがあり、最大軸径10φの工具装着できるのが特徴です。また、高速形と高トルク型、外部制御コントローラなども特長です。
https://nakanishi-spindle.com/hpms/e4000/#Anchor01
株式会社タック技研工業

【製品の特長】
普通型、高速型、DCブラシレス型、軽切削用、フランジモータ型などのスピンドルモータをラインアップしています。高速スピンドルモータは、ドリル・タップの専門性を活かし、生産性向上が特徴です。
DCブラシレススピンドルモータは、外形が小さい設計で、色々な機械にコンパクトに接続できるのが特長です。
https://www.tacgiken.co.jp/product/spindle.html
ミネベアミツミ株式会社

【製品の特長】
HDDスピンドルモータは、自社製の高精度ベアリングを組み込み、精度・信頼性を向上させています。特に一般型ボールベアリングと自社製のHDDスピンドルモーター用に流体軸受が特長です。さらにベアリング以外にも、シャフト・ハブ・ベース・マグネットは内製化され、品質・納期・コストで信頼を得ています。
https://www.minebeamitsumi.com/product/rotary/1181998_6167.html
浦和工業株式会社

【製品の特長】
ブラシレス スピンドルモータユニットは、エアー供給型と自己冷却型のスピンドルモータがあり、小型自動機やデスクトップ型自動機へ装着として設計しています。
ユニットへのツールの交換は、専用工具なしにワンタッチ交換として、軸受けは全てセラミックベアリングです。また、ラビリンス構造やエアパージで粉塵の防止を図り、圧縮空気によりモータの発熱を防止します。スピンドルモーター用コントローラ(BP830)は、回転速度のデジタル表示、負荷状態ぼ10段階表示、外部制御でモータの始動と停止及び回転速度制御が可能です。https://www.urawa.co.jp/products/industry/spindle-motor/
シチズン千葉精密株式会社

【製品の特長】
ACサーボモータと高精度ネジを一体化したリニアアクチュエータ、コアレスコイルを使った低振動・低騒音のブラシレスモータ、ネオジウム系マグネットを使った小型ACサーボモータ、独自の高強度コアレス巻線のコアレスDCモータ、小型・軽量・高分解能のエンコーダ、各種モータ専用モータドライバなどが主力製品です。特に、保有するノウハウと最新技術によって最適なカスタマイズ製品を、試作・量産として対応できることが特徴です。
https://ccj.citizen.co.jp/product
三菱電機株式会社FA

【製品の特長】
高性能新型主軸モータ SJ-Dシリーズは、磁気回路最適化でモータ発生損失の低減、高速仕様ベアリングによる高速化・低振動化・耐久性向上を実現したモータです。
高出力・高トルク主軸モータ SJ-DGシリーズは、%ED定格追加で出力・トルク加減速特性を向上させたモータです。
高出力・高トルクIPM主軸 SJ-DMシリーズは、磁石活用で高出力・高トルク化によってサイクルタイム短縮を実現したモータです。
ビルトイン主軸モータ SJ-BGシリーズは、電気設計最適化で連続定格トルクを向上させ、スピンドルユニットを小型化させたモータです。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/fa/products/cnt/cnc/pmerit/spindle/index.html
東友テクニカ株式会社

【製品の特長】
ブラシ付きDCモータ(15~80W,12~200V)は、電磁ブレーキ、DCタコジェネ、パルスエンコーダの付属が可能です。
・ブラシレスDCモータ(50~1000W,1000~3000rpm)
・高速スピンドルモータ(100~1kW,5000~15000rpm)
・インダクションモータ(50W~750W,2・4極,0~200Hz)にはステンレス仕様もあります。
・遊星減速機(1/5~1/100,1/5~1/300など5タイプ)
代表例として上記モータを揃え、コイル巻線や機械加工を有償サービスで行います。
設計からモータ生産に関わる全工程をほぼ製造・自社管理しているため、ニーズに合わせた製品を少ロット・短納期で対応できることが特徴です。
http://www.toyu.info/product.html#dcmotor
セイコーインスツル株式会社

【製品の特長】
SSPGシリーズ/Hシリーズの高周波スピンドルは、ビルトインモータ搭載・高出力・回転軸大径化によって、高速で高剛性なスピンドルです。
高周波スピンドルは、振動・騒音を削減、一定トルクでの広い範囲での回転が可能、圧縮空気・潤滑油の消費量の大幅削減が、特徴です。
https://www.sii.co.jp/mt/spindle/
https://www.sii.co.jp/mt/column/column1.html

4.スピンドルモータ関するご相談は株式会社FAプロダクツ

FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。
スピンドルモータについても、ぜひご相談ください。

株式会社FAプロダクツ

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