画像処理に必要なフィルタ処理とは?画像処理メーカー4社紹介
多くの製造業で人材確保が困難になり、省人化が進められています。
単純作業の多くは、ロボットアームや搬送ロボットの活用によって、自動化が進められています。
しかし検査工程など、今まで人間の目で判断していた部分は、そう簡単に自動化できません。
そこで重要になるのが、機械でも自動で判断できるように画像を処理する技術ですが、手法が多くあり、自社が必要とする技術がどのようなものなのか、判断するのは難しいのが実情です。
この記事では、画像処理の特徴や必要となる理由、代表的な種類に加え、代表的な画像処理メーカーを紹介していきます。
ぜひ導入の参考にしてください。
もし、検査・検品工程などに画像処理システムを導入して、
- 省力化、省人化してコストダウンしたい
- 検査レベルを高めて品質価値を高めたい
というご希望がございましたら、お気軽に画処ラボまでお問い合わせください。
ルール型画像処理からAIによる画像処理まで、ご希望に対して幅広い対応が可能です。
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「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。
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目次
1.画像処理とは?
そもそも画像処理とはどのようなものでしょうか?
例えば製造業における生産工程で完成品を検査する際に、まずカメラによって完成品を撮影します。
それが正常かどうかを自動で判定しますが、撮影した画像そのままでは判別しにくい場合があるため、処理を加えることでコンピューターが判断しやすくする必要があります。
画像処理を実現する構成としては、大きく分けて下記の3つから構成されます。
- 検査をしたい完成品を照らすライト
- 画像を撮影するカメラ
- 撮影した画像を処理するコントローラー
また、画像処理は次のような手順で進められます。
- 完成品を照らし、カメラのシャッターを切り画像を撮影する。
- カメラからコントローラーへ撮影した画像を送る。
- 画像データを前処理し、画像の特徴を判定しやすくする。
- 特徴をわかりやすくした画像を条件に当てはめて判定する。
- 判定結果を外部に出力し、あらかじめ設定した処置を行う。
ここで、狙い通りの判定を実現するためには手順3で行われる前処理において、フィルタ処理をすることが重要です。
2.画像のフィルタ処理が必要な理由
完成品検査や農産物の出荷検査において、自動的に画像で判別を行うためには、画像のフィルタ処理が必要不可欠です。
一般的に撮影した画像は光の強さによって表現されており、画素ごとに光の強さがどの程度なのか?ということから、画像の特徴を捉え、判別をします。
ただし、撮影した画像そのままでは、画像自体の特徴を画像処理コントローラーが適切に読み取れず、判別を失敗してしまう可能性があります。
そこで、画像にフィルタ処理を施すことで、その特徴をより鮮明にし、判別を容易にします。
特に出荷前の検査は不良品の流出を防止する最後の砦です。検査したい項目に合った処理を施すことで、精度を高め製品の品質を高められます。画像検査を導入するにあたっては、このようなフィルタ処理が必用不可欠です。
参照:https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/visionbasics/basic/soft/filter.jsp
3.画像処理フィルタの種類
画像のフィルタ処理と一言でいっても、さまざまなフィルタがあります。
代表的なノイズ除去フィルタと、輪郭抽出フィルタの2つを紹介していきます。
目的や検査する対象に合わせて、それぞれの特徴から適切なフィルタを選択しましょう。
・ノイズ除去フィルタ(例:ガウシアン)
まず初めに紹介するのはノイズ除去フィルタです。
代表的なものにメディアンやガウシアン、膨張処理や収縮処理などがあります。
これらはある画素の周辺を含んだ3×3の範囲に対して、さまざまな手法を用いて画像処理を施します。
ノイズ除去フィルタの中でも大きく2つに分類でき、例えばメディアンやガウシアンは、画像を全体的にぼかしてノイズ成分を減らしますが、膨張(一番明るい値に置き換え)や収縮(一番暗い値に置き換え)などはそれぞれ特徴を強調するような手法です。
・輪郭抽出フィルタ(例:ラプラシアン)
次に紹介するのが輪郭抽出フィルタです。
こちらには一次微分フィルタやプレヴィット、またラプラシアンフィルタなどが含まれており、その名の通り、画像から輪郭部分を強調して抽出するようなフィルタとなっています。
一次微分フィルタは、微分を行うことで周辺が外の変化の傾きを求めることができ、輪郭が抽出可能です。
また、プレヴィット一次微分フィルタに対して平滑化処理を施し、よりノイズの影響を受けにくくしています。
ラプラシアンフィルタは二次微分を利用することでより鮮明に輪郭を抽出することができます。
画像処理フィルタを選択する際には一つの手法にこだわらず、またそれぞれの手法がどのような原理を持っているのか把握することで、各手法を組み合わせより精度の高い画像処理が実現可能です。
4.cudaを用いて自力で画像処理
画像処理を導入しようと思った場合、まずは自力でできないか検討する場合もあります。
その場合、まずはNVIDIAが開発・提供しているプラットフォームであるCUDAを用いる場合が多いでしょう。
インターネットを検索してみると、C++やPythonといったプログラミング言語で、CUDAを活用する教育サイトが複数存在しますので、時間とモチベーションがあれば取り組むことも可能です。
一方でNVIDIA製のGPUでしか活用出来ないといった制約や、そもそも限られた労働時間の中で慣れていない人が学習をして実践レベルまで持って行くのは、時間がかかりすぎるといった点は大きな課題です。
仕事で必要なのであれば、専門の画像処理メーカーに協力を依頼するのが賢明でしょう。
5.おすすめの画像処理メーカー+SIer
ここからは、おすすめの画像処理メーカーやSlerを紹介していきます。
一言で画像処理メーカーといってもそれぞれ特徴はさまざまなので、どのような特徴を持っているのか確認しましょう。
①画処ラボ(ガショラボ)
【所在地】
〒105-0004 東京都港区新橋5丁目35−10 新橋アネックス 2階
TEL:050-3733-3774
WEB問合せ:https://gasho-labo.jp/#contact
https://gasho-labo.jp/
【特徴】
検査の自動化に伴って画像処理装置の導入する際には、複数のセンサーメーカーと複数の画像処理機器メーカーを選択し、それぞれ検査対象によって個別対応する必要があります。
画処ラボは、メーカー横断での機器選定から判断プログラムの選定及び装置の設置構想までを⼀括で提案し、設置からサポートまで⼀元管理。
さまざまなメーカーから、照明は50種類、カメラ・レンズは30種類をとりそろえており、機器や画像処理プログラムの選定だけでなく、装置の構想・設置、サポートまで、ワンストップで相談が可能です。
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②パナソニック インダストリアルソリューションズ
https://www.panasonic.com/jp/corporate/is.html
【所在地】
〒571-8506
大阪府門真市門真1006
【営業品目】
電子部品・メカトロ・制御デバイス・電子材料・液晶パネル
【特徴】
さまざまな電子デバイスを中心に、産業用向けにカスタマイズした製品を販売しています。製品の販売だけでなく、さまざまな製品を組み合わせたりそれらを用いた技術支援サービスを展開したりしています。
https://www.panasonic.com/jp/corporate/is.html
③キャノンマーケティングジャパン
https://cweb.canon.jp/corporate/outline/profile.html
【所在地】
東京都港区港南2-16-6
【営業品目】
安心安全・映像・オフィス・商業印刷・ものづくり・金融・医療・教育・流通サービス・パーソナルライフとさまざまな分野で幅広いシーンで現場を支えるソリューションを提供。
【特徴】
・ITの技術力と多彩な製品、きめ細やかなサービスを組み合わせる
・先進的なソリューションにより社会の課題を解決
・テクノロジーを融合して安心を実現
・より創造的なオフィス空間を実現し、ビジネスの可能性を広げる
④キーエンス
【所在地】
〒533-8555
大阪府大阪市東淀川区東中島1-3-14
【営業品目】
・センサ、判別変位センサ
・安全機器
・画像処理システム、画像センサ
・マイクロスコープ、顕微鏡、形状測定
・三次元測定、投影機
・流量センサ、圧力センサ、レベルセンサ
【特徴】
・産業用機器業界で圧倒的な実績
・顧客の本当の課題を解決する営業力
・グローバルダイレクトセールスを実現するビジネスモデル
6.画像処理システム導入のご相談は画処ラボへ
画像処理は、労働力人口が減少していく日本において、製造業を続けていく上では必要不可欠な技術になっていきます。
その中で、前処理フィルタなどの画像処理技術の精度は、製品の品質に大きな影響を与える重要な技術です。
導入には多くのメーカーと技術情報の共有や、導入時のすり合わせが必要ですが、株式会社FAプロダクツのようなSlerに委託すれば一貫して導入が可能です。
上手く活用して、重要な自社の労働力を必要な場所に分配し直すことにも取り組んでいきましょう。
画像処理システムの導入をご検討の際は、まずは画処ラボまでお気軽にお問合せください。
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050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00