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装置に関する記事

自動検査で生産性向上!注意点・導入事例・代表メーカー3選

製品を製造する一連の工程でかなりの工数を割いているであろう検査工程。自動検査を行うことにより、大幅な工数削減が見込めます。

その一方で、

「自動検査でちゃんと精度が確保できるの?」
「コストに見合う効果がちゃんと得られるの?」

といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

本記事ではそのような疑問をお持ちの方に向け、自動検査のメリットや導入事例、おすすめメーカーなどをご紹介します。ぜひ参考としてください。

また、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

また、外観検査などの自動化をご検討の際は、ルール型の画像処理からAIによる画像処理までワンストップで対応する「画処ラボ」もご活用ください。

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1.自動検査(検査の自動化)の必要性

機械を使うことで自動で製品の検査ができる、自動検査。従来、人がしていた検査工程を自動検査にする必要性はあるのでしょうか。
早速見ていきましょう。

(1)労働力不足による生産性の低下

少子高齢化で労働者が減少の一途をたどっており、労働力不足が社会問題にまで発展しています。また検査工程は人の目や感覚が重要な職種のため、熟練者でないと担当できません。

装置による自動化は、こうした人材不足を補うためのカギとなります。

(2)製品品質への要求が高くなっているため

特に半導体産業、機械製品の分野において、小型化・精密化の流れが年々進んでいます。
それに伴い、製品の品質についてもより厳しい基準が求められ、従来の検査は相対的に不良率が高くなっています。

自動検査はこうした品質のバラつきを抑え、不良率のコントロールを容易にします。結果として製造コストを抑えることにもつながるのです。

2.自動検査のメリット

自動検査を導入するメリットは3つあります。

  • 高速で検査ができる
  • ヒューマンエラーが生じない
  • 検査工程の人件費の削減

それぞれ詳しく見ていきます。

(1)高速で検査ができる

自動検査のメリット一つ目は、高速で検査ができることです。

機械はプログラムされた作業を無駄なく一定の速度で作業し続けます。一方、人には体力があり、時間が経過すれば疲れがあらわれ作業をし続けることはできません。
また人には労働時間の縛りがありますが、機械にはありません。

こうした特性により、目視よりも高速・大量の検査が可能となります。

(2)検査精度の安定がはかれる

自動検査のメリット二つ目は、ヒューマンエラーが生じないことです。

目視による検査では、担当者の熟練度や体調、加齢による視力の低減などによって、どうしても判別結果にブレが生まれてしまいます。

検査装置の場合も定期的なメンテナンスは必要となるものの、きちんと整備されている限りは設定どおりの精度を安定して出すことができます。

(3)検査工程のコストを削減できる

人がしている検査作業を機械が代替することで、検査工程の人数を減らし、コストを抑えることができます。

近年は画像処理技術の向上により、熟練した作業員が必要だった外観検査も自動化が可能となってきています。

疲労や集中力の観点から、多数の人員を抱えざるを得ない場合も少なくありません。自動化はそうした問題を減らし、人的リソースをより重要なところに割いたり、コストを削減したりといったことが可能となります。

3.自動検査が「難しい」と言われる理由と解決策

導入することで、検査工程にかかわる人員を削減できる自動検査ですが、その一方で、特に外観検査への導入は難しいと言われています。
ここでは自動検査が「難しい」と言われる理由を2つご紹介します。

(1)多品種の検査はコストが跳ね上がるため

自動検査は事前にプログラムされた方法でしか作業ができません。

目視検査では検査員ひとりで複数の種類の検査を行うことができますが、装置による検査の場合、製品の種類ごとに判定のプログラムを設定する必要があります。

ワークの形や表面の材質が異なれば、照明などの当て方も変えていく必要があるでしょう。
そのため多数の製品の自動化に対応しようとすると、イニシャルコストが跳ね上がってしまう…という問題があります。

すべての製品の検査を自動化するのではなく、製造数の多いもののみ自動化するなど、費用対効果に見合った導入を検討することが大切です。

(2)OK品とNG品の判別基準の設定が難しいため

判別基準の調整も課題となりやすいポイントです。

機械に基準を学習させて検査を行うため、その設定を間違えるとさまざまな問題が起こります。代表的なものは検出漏れ過検出の2つです。

検出漏れは、本来NGであるはずの製品をOKとして判定してしまうことを言います。装置の判定基準に不備がある、判定基準が甘すぎた、照明などの不備により適切なデータが得られなかった……といった事象により発生します。

過検出は、OKと判断されるべき製品をNGとすることを言います。装置の判定基準が厳しすぎたり、製品の影やほこり、光沢表面への映り込みなどを傷などと誤って判断してしまうといった事象により発生します。

こうした検出漏れ、過検出の問題は導入初期に必ず発生します。そのため導入後から1~3ヶ月は目視での検査も実施し、目視と装置の誤差が少なくなるよう調整を行っていく必要があります。

また近年では、ディープラーニングと呼ばれる技術により、判定の学習をAI自らが行う装置の導入が進んでいます。

NG品とOK品のデータを読み込ませるだけで、AIがNGとOKの判断基準を自ら学習。基準の設定を人間が調整する必要がないため、これまでよりもコストを抑えながら検査の自動化ができるようになってきています。

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4.自動検査を検討するにあたっての注意点

ここでは自動検査を検討するにあたっての注意点を2つご紹介します。

  • 機械の定期的なメンテナンスを怠らないこと
  • 検査工程を全て自動化しようとしない

(1)メンテナンス人員や体制の確保

注意点一つ目は、機械の定期的なメンテナンスを怠らないことです。

前章で「過検出、検出漏れを防ぐために試験期間が必要」と解説しましたが、調整期間が終わった後も定期的なメンテナンスが重要です。
検査システムに限らず、照明やカメラなどの劣化や故障といった要素が検査に影響を与える可能性があるからです。

導入直後はロボットSIerなどがメンテナンスを担うケースが多いですが、ゆくゆくは社内で管理体制を整えられるように、人員確保・教育を行っていくようにしましょう。

(2)検査工程のすべてを自動化しようとしない

先ほどのデメリットでも述べた通り、多品種の検査を自動化しようとすると、定期メンテナンスも含め、非常にコストがかかります。
また、たとえば検査工程すべてを自動化しようとすると、ワークの搬送などのためにさらに大がかりな設備を導入する必要もあるでしょう。

そのため、製品・工程のすべてを自動化するのではなく、人に任せた方が良い部分は人に任せる、といった対応が大切になります。

たとえば、後に詳しく紹介する事例では、コンベアへの部材の投入・回収作業は従来通りに人間が担当し、検査の工程をロボットによって自動化しています。

参照:経済産業省『ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018』

自動化というと、単純作業を機械に置き換えるイメージですが、むしろ熟練の必要な複雑な作業こそを自動化し、導入コストに見合わない工程は人材で補う、といった観点が近年の自動化には重要となります。

5.自動検査の導入事例3選

ここでは実際に自動検査を導入じた事例を3つ見ていきます。

  • ロボットと画像処理による自動検査を実現
  • 協働ロボットと人工知能を組み合わせ外観検査の省コスト化を実現
  • ランダムピッキングと検査の自動化を実現

(1)ロボットと画像処理による自動検査を実現

参照:経済産業省『ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018

導入事例一つ目は、株式会社北斗がロボット導入により自動検査を実現した事例です。導入ロボットのメーカーはヤマハ発動機、オリイメックです。

自動検査導入前後での効果は以下の通りです。

改善前 改善後
労働生産性 1倍 16倍
人数 2人 1人
労働時間 32時間 4時間
生産量 4,800個 4,800個
その他の効果 流出不良を抑制

株式会社北斗は、薄板板金のプレス部品を手掛ける企業です。

クライアントさんから多品種少量生産を求められることが多くなり利益確保が難しくなりました。そこで製品の検査工程および搬送工程において、自動検査の導入に踏み切ったのです。

検査工程では品質のバラつきや不良流出が相次いでいましたが、自動検査の導入で改善しています。労働生産性も16倍になり、劇的に生産効率を向上させています。

(2)協働ロボットと人工知能を組み合わせ外観検査の省コスト化を実現

参照:経済産業省『ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018』

導入事例二つ目は、稲坂油圧機器株式会社がロボットと人工知能技術を組み合わせ外観検査作業を省コスト化した事例です。導入ロボットのメーカーは川崎重工業(株)です。

自動検査導入前後での効果は以下の通りです。

改善前 改善後
労働生産性 1倍 10倍
人数 1人 0.1人
労働時間 8時間 8時間
生産量 664個 664個
その他の効果 製品の更改に対応容易

稲坂油圧機器株式会社は、油圧機器装置に使われるコア製品を製造しています。

その主力製品である油圧パイロット弁の外観検査ではプラグの装着具合や鋳物の外観の欠陥などが定量的な規定が難しく熟練者が検査を担っていました。

しかし協働ロボットとAI技術を組み合わせることで熟練者の判断の代替に成功しました。外観検査の省コスト化により大きく生産性が向上し、労働生産性は10倍になっています。

(3)ランダムピッキングと検査の自動化を実現

参照:経済産業省『ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018

導入事例三つ目は、トラストメディカル株式会社がロボット導入によりランダムピッキングと検査の自動をさせた事例です。導入ロボットのメーカーはデクシスです。

自動検査導入前後での効果は以下の通りです。

改善前 改善後
労働生産性 1倍 7.5倍
人数 1人 1人
労働時間 7.5時間 1時間
生産量 900個 900個
その他の効果 品質が安定した

トラストメディカル株式会社は、免疫検査の抗体製造を手がける企業です。

製造工程では、抗体の働きを失わさせないために複雑な作業および目視検査をする必要がありました。そこでロボットの導入を決めています。

ロボットは人員の作業時間の大幅な減少および検査品質の向上に貢献しました。労働生産性は7.5倍になり、製品品質の安定化を実現しています。

6.自動検査に関するメーカーおよびSIer3選をご紹介

ここでは自動検査に関するメーカーおよびSIer3選をご紹介しました。

  • 株式会社FAプロダクツ
  • 株式会社アクティブ
  • アイテック株式会社

順に見ていきます。

株式会社FAプロダクツ

FAプロダクツ

【特徴】
FAプロダクツ社は、年間200台以上の装置・ロボット等の導入実績を持つ、関東最大級のロボットSIerです。

一貫生産体制をとっているため、検査装置のメーカー選定から検査装置導入、メンテナンスまでワンストップで対応。

さまざまな業種での製造ライン構築とともに、多数の実績とノウハウを持ち合わせており、製造品や製造条件から最適な検査装置導入をご提案します。

また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。

業界最大級の画像処理検証施設を開設!

「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

株式会社アクティブ

【特徴】
株式会社アクティブは、外観検査装置やそれに関するソフトの開発を手がける企業です。

外観検査の自動化にも注力しており、各社の製品に合わせた精度の良い画像検査装置などを検討してくれます。

マシニングセンタで加工した製品を自動検査したり、検査項目が100以上あるエアコンの欠品検査を70%自動化したり、アルミ部品の溝に異物が混入しているか自動で検査したりと数多くの実績があります。

【所在地】
兵庫県明石市大明石町1-7-35 新明ビル 8F
TEL:(078)919-5070
FAX:(078)917-8048
https://www.active-ltd.co.jp

【営業品目】

  • 外観検査装置
  • 寸法検査装置
  • 基幹ビジネスソフトの開発
  • 販売管理ソフトの開発
  • 製造管理ソフトの開発

アイテック株式会社

【特徴】
アイテック株式会社は、ロボット自動化の提案をしているロボットSIerです。自動化や省力・省人化、無人化を中心に手がけています。

アイテック株式会社の特徴は、タクトシミュレーションです。自動検査導入後をシミュレーションすることで生産性が最適化するためかを確認できます。

【所在地】
〒373-0847 群馬県太田市西新町135-7
TEL:0276-31-1411
FAX: 0276-31-7159
https://www.robot-sier.com/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • ロボットハンド設計
  • 治具の設計・製作

7.自動検査システム導入のご相談はFAプロダクツ

この記事では自動検査の必要性から導入事例、おすすめメーカーまでご紹介しました。

検査工程の自動化は、生産性の向上が叫ばれる時代には欠かせない項目だと言えます。

自動検査の導入はコストや工数がかかります。しかし製品品質の向上や省人化など、費やしたコストや工数以上の恩恵を受けることが可能です。

自動検査の導入を考えている方は、お気軽にFAプロダクツまでご相談ください

関東最大級のロボットシステムインテグレーター 装置の設計から製造ならお任せください

050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317