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生産設備に関する記事

自動化・省力化投資の成功事例から見えるトレンド設備の特徴

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これからの日本では、少子高齢化によって労働者数が減少していきます。各社では労働力の確保が課題となります。そのため、人の作業を設備に置き換える省力化が必要です。

それだけではなく、製造業に関わらず様々な業界においてニーズが多様化してきており、投資対象の設備にはフレキシビリティが求められています。

これからの省力化投資は、単純作業しかできない設備を導入するのでは不十分です。ロボットのように対応できる作業の幅が広いフレキシブルな設備を導入して、省力化とニーズの変化への対応を両立させる必要があります。

本コラムでは、省力化が必要となる背景の説明、省力化投資の事例やプロジェクトの進め方について説明します。

もし設備導入により、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

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1.なぜいま省力化投資が必要か

今後日本では、以下に示す3つの理由により、製造業・非製造業に関わらず、省力化投資が事業の継続に不可欠となってきます。

(1)少子高齢化による労働力の減少

日本の社会問題として、少子高齢化は深刻な問題です。2008年ごろから、日本の人口は減少に転じました。減少幅は年々増え続け、このままのペースで進めば、2050年には総人口が約1億人にまで減少すると予想されています。

当然、労働力を示す生産年齢人口(15~64歳)も減少傾向にあり、内閣府の「平成30年版高齢社会白書」によると、2015年には7,952万人いた生産年齢人口は2030年には6,773万人、2060年には4,418万人にまで減少すると見込まれています。

製造業各社では、これから益々、労働力の確保が課題となると予想されます。

(2)労賃上昇に対するコスト競争力の維持

労働力不足を背景に、労賃の上昇が予想されます。コスト競争力を維持するためには、労働力の需要に左右されないオペレーション体制の構築が必要です。

(3)多様化するユーザニーズへの対応

ユーザのニーズが多様化する社会において、とくに製造業では、ユーザに合わせたカスタム製品などのフレキシブルな対応を迫られています。これに合わせて、工場は多品種混流生産に対応したフレキシブルは生産ラインを構築する必要があります。

これまでの少品種大量生産では、特定の品種に対応した専用設備でラインを構成していました。しかし、これからは多品種混流生産に対応したフレキシブルな設備投資が必要です。

2.省力化投資の事例

続いて、省力化投資の事例についてご紹介しましょう。

1)製造業

製造業は設備投資による自動化が進んでいる業界です。需要を見込める製品の場合は、安い生産コスト・高い生産能力・安定した品質を狙いとして、全自動ラインを敷設することが一般的でした。

その中で、近年課題となっているのは、先に挙げた多品種混流生産への対応です。

需要が見通せない中、単一製品しか製造できない設備に投資してしまうと、設備の減価償却が終わる前に、製品の需要がなくなることもあります。したがって、設備投資にはフレキシビリティという観点が必要となります。

下記は、代表的な製造ラインの工程において、フレキシビリティを確保するための設備投資の事例です。

①組立

ロボットの先端に取り付けるハンドを切り替えることで、様々な工程に対応できます。
チャックを取り付けると筐体組付工程、ドライバーを取り付けるとネジ締め工程、ディスペンサを取り付けると接着剤塗布工程など。多彩な実績がありますので、ロボットメーカやロボットSIerに相談すると良いでしょう。

⇒ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)とは?導入事例・補助金も紹介

②検査

検査工程の省力化では、画像処理システムを用います。画像処理システムでは、異物・ワレ・欠け・異物付着・異品(異なる品番)の混入などの検査の他、寸法測定、判別などを実施できます。

③梱包

最終出荷前の梱包工程などでは、段ボールやトレイに、緩衝材・製品・スペアパーツ・書類などを梱包します。場合によっては出荷先の違いに対応し、異なる仕様で梱包することもあります。

設備を導入することで、このような複雑な梱包工程でも、製品のバーコードなどに紐づけられた梱包仕様通りに、間違えることなく梱包することができます。

(2)非製造業

非製造業でも様々な設備による省力化投資の事例があります。以下に、身の回りにある省力化投資の事例の中でも、他の業界に転用可能な汎用性の高い事例をあげました。参考にしてみてください。

①セルフレジ

最近ではスーパーで見ることも珍しくなくなりました。消費者がバーコードリーダに商品をかざすだけで商品の価格がインプットされます。さらにユニクロでは全商品にRFIDタグをつけることにより、複数の製品を一括で読み取ることができるようになっています。

②食品加工

スーパーでは、大きさの異なるピーマンや人参などが袋詰めで売られています。これらの袋ごとに量のバラツキを小さくするために、専用の設備が使われています。

この設備では、まず10前後の計量器に製品をひとつずつのせます。測量結果から、狙い値の範囲に入る組み合わせを自動で計算し、製品をコンベアで流します。コンベアで流れた製品は袋に詰められます。

この動作を人が行う場合、製品の測量・組み合わせの検討・袋詰めと多くの作業工数がかかります。測量や判定などの作業を設備に置き換えることで、生産性を向上させることができ、高い省力化の効果を期待できます。

③入場チェック

COVID-19の影響により、イベントや建物への入場者の体温チェックを自動で行う場所をよく見かけるようになりました。これはサーモグラフィと画像処理システムを用いた事例です。他の業界にも転用性が高い技術だと思います。

3.省力化プロジェクトの進め方

省力化プロジェクトは大まかに次のステップで進めます。

    • プロジェクトの立ち上げ
    • 提案依頼書(RFI)作成
    • SIerの選定/契約
    • 立上/運用/保守

(1)プロジェクトの立ち上げ

まずは社内で省力化投資に関する企画書をまとめ、プロジェクトを立ち上げます。
企画書には次の要素を盛り込みます。

①事業背景と目的

市場動向や競合他社の状況を整理し、自社が直面する課題と向かうべき方向を整理します。これに対し「省力化投資で何を達成したいのか」という目的を明らかにします。

②効果の目標値

上記の背景と目的を受けて、どのような効果をどのくらい出したいのか、目標値を設定します。省力化投資の場合は、人手がかかっている作業を設備で置き換えることによるランニングコストの削減が効果として見込めます。

  • 作業者の労賃を〇円/月削減する
  • 需要の落ち込みにより工場の稼働率が△%となっても、利益を確保する生産体制を構築する

など、具体値を設定します。

③予算の確保

設備にはイニシャルコストがかかります。このイニシャルコストを、削減できる作業者の労賃と設備のランニングコストの差額で回収することになります。何年で回収できるのか、示す値を投資回収期間と言い、次式で表されます。

投資回収期間【年】=設備イニシャルコスト【円】/(削減できる労賃‐設備ランニングコスト)【円/年】

投資回収期間は投資した設備を利用できる期間よりも短くなければなりません。
設備投資したにも関わらず、事業環境の変化で、すぐに設備を廃却することになれば、事業は赤字となってしまいます。リスクを見極めて、適切な投資回収期間を設定し、設備イニシャルコスト=プロジェクトの予算を決めましょう。

④省力化投資案

次に省力化投資の対象作業を選定します。現状の業務プロセス・製造ライン全体を分析し、対象作業を検討します。この時点では複数案立案しても構いません。
各案に対して「省力化投資のポテンシャル」、「技術的な実現可能性」・「イニシャルコスト」の観点で比較表を作り、着手する優先順位を決めておきます。

なお、「省力投資のポテンシャル」は、現時点において多くの人手がかかっている作業ほど多くの効果を得られるポテンシャルの高い作業と言えます。現状の作業工数の分析値を比較表に記載します。

「技術的な実現可能性」という観点では、その作業を設備に置き換える技術があるかを見極めます。自社で実績あり/他社で実績あり/世界初、などのレベルに分けて比較表に記載します。
ロボットや画像処理技術の進展により、従来では人でしかできなかった作業も設備に置き換えることができる範囲が広がってきています。実現可能性については専門家の協力を得て判断するとよいでしょう。この点については、プロジェクトの立ち上げの次のステップ、「(2)提案依頼書(RFI)の作成」で説明します。

「イニシャルコスト」に関しては設備メーカへの聞き込みや、実績があれば過去実績をもとに概算値を記載します。

⑤プロジェクト推進体制

省力化プロジェクトのオーナーを筆頭に、マネジャー・推進リーダー・メンバーを記載します。必要に応じて、定期WGや審議会の体制も記載します。

⑥計画

企画書の最後には、省力化プロジェクトの計画を記載します。企画立案、提案依頼書(RFI)の作成、SIer選定/契約、立上/運用/保守に関して、実行計画と、各節目におけるレビュー日程を記載します。

(2)提案依頼書(RFI)作成

社内で省力化投資のプロジェクトを立ち上げたら、次は提案依頼書(RFI)を作成します。RFIとはSIerに省力化投資の設備・システムな提案を依頼するための要件を整理した書類のことです。企画書でまとめた内容をベースに、第三者であるSIerが読んでも理解ができるレベルまで詳細な情報を記載します。

特に、社内では常識となっている前提条件や、作業時に取り扱う製品や部品の特性、注意事項などは第三者には分からないため、検討に必要な情報は追加しましょう。機密情報の開示が必要な場合は、機密保持契約を交わしてからRFIを提出することもあります。

またRFIには、SIerにどんな内容を回答してほしいかを記載します。SIerから受けた提案に対し、投資可否を判断するために必要な情報を要求しましょう。具体的には、提案の構想・概算見積もり・アフターフォロー体制・導入計画などに加え、安全対策やメンテナンス方法などを要求します。

特に概算見積もりはどこまでを含むのかの認識がずれると、トラブル発生の要因となります。設計費用・加工/組立費用・搬入/設置費用・教育費用・アフターフォロー費用など、導入から運用までに必要となる費用を項目別に提出してもらうようにしましょう。

(3)SIerの選定/契約

RFIを作成したら、次は複数のSIerに提出して具体的な提案を待ちます。提案が回答されると、SIer各社の提案に対し比較表を作成します。比較表の評価軸には、コスト・納期・効果達成の見込みの他、各社の実績や立地条件、アフターフォロー体制などを記載し、各社の提案を評価します。
提案に対して不明点の確認や修正の依頼などを行い、最終的に契約に進みます。

(4)立上/運用/保守

発注後はSIerと二人三脚でプロジェクトを進めます。社内のプロジェクトリーダーを中心に、場所や組織面で設備の受け入れ態勢を整え、完成した設備を設置します。 設備設置後は、SIerから操作方法やメンテナンス方法の教育を受けます。不具合発生時のフォロー体制についても確認しておきましょう。

実際に設備を稼働し始めると、目標値通りの効果が出ていることを確認します。目標値に達していなかった場合は、どこに問題があったのかを検証し、改善または次のプロジェクトへの知見としてノウハウを蓄積します。

4.省力化におすすめのメーカー・ロボットシステムインテグレータ5選

株式会社FAプロダクツ

【所在地】
茨城県稲敷郡阿見町阿見字阿見原4666-1777
TEL:029-840-2777(代表)
FAX:029-840-2770(代表)・2771(設計)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【特徴】
ロボットメーカーではなくロボットシステムインテグレータという立場から、顧客の置かれたビジネス環境を把握し、顧客の利益を最大化するために最適な生産システムを企画・設計・加工・ライン立ち上げをトータルでサポートします。
ロボットメーカに対して中立的な立場と豊富な経験を元に、、顧客が求める最適なロボットを選定し、生産システムを構築します。

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

⇒治具やFA装置に関する製作実績は、こちらよりご確認いただけます。

ユニバーサルロボット(デンマーク)

【所在地】
東京都港区芝二丁目2-28-8 芝二丁目ビル14階
TEL:03-3452-1202
https://www.universal-robots.com/

【営業品目】
協働ロボット

【特徴】
協働ロボットにおいて世界シェア1位(約60%)のデンマークのメーカです。協働ロボットにおけるパイオニア的存在です。

株式会社デンソーウェーブ

【所在地】
愛知県知多郡阿久比町大字草木字芳池1
TEL:0566-75-7961(営業)
FAX:0566-75-7970(営業)
https://www.denso-wave.com/ja/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • FAシステムソリューション
  • ID読み書き関連(QR・RFID等)
  • 人共働ロボット(COBOTTA)

【特徴】
世界第2位の自動車部品サプライヤーであるデンソーグループのFA製品メーカーです。製品は国内外に生産拠点を持つデンソーで技術を磨かれます。
2019年に卓上型 人共働ロボットのCOBOTTAをリリース。体格が4kgと軽量、ティーチングも簡単なため、いつでも使いたいときに連れて行って作業を自動化することができます。

ファナック株式会社

【所在地】
山梨県忍野村
TEL:(0555) 84-5555
https://www.fanuc.co.jp/index.html

【営業品目】

  • CNC装置
  • 産業用ロボット
  • FAシステムソリューション
  • レーザ

【特徴】
工作機械用CNC装置、産業用ロボットがそれぞれ世界シェア1位。黄色いロボットが特徴的でしたが、2015年に安全柵を必要としない人協働ロボットとして、緑色のロボット(CRシリーズ)をリリース。さらに2020年にCRシリーズよりも軽量でティーチングも簡単になったCRXシリーズをリリースしています。
これにより、ロボットの扱いに不慣れな企業でも導入のハードルが低くなりました。

安川電機

【所在地】
北九州市八幡西区黒崎城石2番1号
TEL:093-645-8801
https://www.yaskawa.co.jp/

【営業品目】

  • サーボモータ
  • インバータ
  • 産業用ロボット
  • 医療機器
  • 環境/エネルギー機器

【特徴】
九州に拠点を持つFA機器メーカ。サーボモータやインバータでは世界シェア1位です。協働ロボットの他にも垂直多関節ロボットや双腕ロボットなど多彩なラインナップを用意しています。

5.省力化投資に関するご相談はFAプロダクツ

このコラムでは省力化投資についてご紹介してきました。ここまで述べてきたように、少子高齢化によって労働力の確保も課題となっており、人の作業を設備に置き換える省力化が必要になってきています。
それだけではなく、製造業に関わらず様々な業界においてニーズが多様化してきており、オペレーションのフレキシビリティが求められています。

これからの省力化投資は、単純作業しかできない設備を導入するのでは不十分です。対応できる作業の幅が広いフレキシブルな設備を導入して、省力化とニーズの変化への対応を両立させる必要があります。

最近では、気軽に導入できるフレキシブルなロボットを各メーカがリリースしてきています。ロボットメーカと相談しながら導入を検討することも可能ですが、ロボットSIerに相談するのも有効な選択肢です。ロボットSIerは複数のメーカからロボットを選定し、豊富な知見から適切なコンサルティングを行います。

省力化投資をご検討の際は、FAプロダクツへ是非ご相談ください。

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つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317