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装置に関する記事

溶接検査とは?検査種類や仕組み・メリット・導入事例を解説

溶接部の検査は検査内容が難しく、検査員の育成に時間がかかります。

育成するために検査員を増やすと、検査結果にばらつきが生まれて品質が安定しません。また検査に多くの時間が必要になり、生産が追いつかなくなります。
そこで溶接検査装置を導入すれば、人がおこなう検査より速く・正確に検査が可能です。また、溶接中や溶接内部の検査も可能で、品質が安定・向上します。

この記事では、溶接検査の種類や導入のメリットなどを解説します。溶接検査について理解し、どの検査装置を導入すればよいかの参考にぜひご活用ください。

もし、溶接検査のコンサルティングを受けて、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

1.溶接検査とは何か

溶接検査とは、溶接部分の品質が保たれているかを検査することです。
溶接部分の検査は、以下4つの場面でおこなわれます。

  • 溶接前
  • 溶接施工中
  • 溶接完了後
  • 溶接構造物稼働後

以下より詳しく解説します。

(1)溶接前

溶接検査は、溶接前の母材を検査します。検査内容は、開先の形状や寸法、開先面の状態、錆・変色・汚れの有無などです。

(2)溶接施工中

溶接施工中は「初層」と「スラグ除去後」の2回検査します。初層で形状や溶け込み状態を、スラグ除去後で形状・割れ・融合不良・溶け込み不良・スラグ巻き込みなど溶接箇所の欠陥を検査します。

(3)溶接完了後

溶接完了後は、外観・余盛の形状・アンダーカット・ピット・ブローホールなどを検査します。

(4)溶接構造物稼働後

溶接構造物が稼働後に行う検査です。溶接部の疲労や応力腐食割れなどを検出が主な目的です。

2.溶接検査の種類と仕組み

溶接部は、以下5つの試験と検査の種類があります。

  • 外観検査
  • 磁粉探傷試験(MT)
  • 浸透探傷試験(PT)
  • 放射線透過試験(RT)
  • 超音波探傷試験(UT)

これらの検査の特徴や注意点を以下の表にまとめました。

検査の種類 外観検査 磁粉探傷試験

(MT)

浸透探傷試験

(PT)

放射線透過試験

(RT)

超音波探傷試験

(UT)

検査タイミング ・溶接前

・溶接施工

(初層)

・溶接完了後

・溶接構造物稼働後

・溶接施工中

(スラグ除去後)

・溶接完了後

・溶接構造物稼働後

・溶接施工中

(スラグ除去後)

・溶接完了後

・溶接構造物稼働後

・溶接施工中

(スラグ除去後)

・溶接完了後

・溶接施工中

(スラグ除去後)

・溶接完了後

検査箇所 表面 表面 表面 内部 内部
注意点 溶接内部の検査不可 ・適応は強磁性体のみ

・欠損深さの判定不明

・欠損深さや大きさの判定不可 ・放射線への安全対策と管理が必要 ・球状の傷検出が苦手

以下より詳しく解説します。

(1)外観検査

製品や部品の表面を検査する方法です。主に傷・汚れ・異物・変形・破損などがないかを確認して合否判定します。

外観検査でもっともポピュラーなのが、人でおこなう目視検査です。人の目で傷や変形などを確認して、さらに限度見本と見比べることで合否を判定します。また、寸法を検査する場合、スケールやノギスなどを使用します。

近年は、カメラと画像処理技術を使用して検査する装置もあります。

溶接検査の場合、すべての検査タイミングで外観検査がおこなわれています。外観検査は見た目のみを検査するので、溶接内部の検査ができないことに注意が必要です。

(2)磁粉探傷試験(MT)

強磁性材料(鉄鋼など)の表面にできた傷を検出できる試験法です。

試験体を磁化させると傷のある場所のみ外側へ「漏洩磁束」が発生します。そこへ顔料や蛍光体を混ぜた磁粉を散布すると、漏洩磁束している部分に磁粉が付着して傷を目視検出できる試験法です。

おもにスラグ除去後の溶接施工中・溶接完了後・溶接構造物稼働後におこなわれています。

磁粉深傷試験は強磁性材料のみに適応できる試験法で、試験素材がある程度限定されることに注意が必要です。また傷部分に磁粉が付着するため、傷がどれくらい深いのかがわかりません。

(3)浸透探傷試験(PT)

ほぼすべての材質で検査が可能な試験法です。

試験体に目視しやすい色の浸透性が高い液体を塗布し、表面の傷に浸透させます。余分な液をふき取り、現像剤を使用して浸透液を吸い出します。傷のある場所の浸透液が吸い出されることで、目視検出できる試験法です。

おもにスラグ除去後の溶接施工中・溶接完了後・溶接構造物稼働後におこなわれています。

浸透深傷試験は現像剤に浸透液を吸い出すため、傷の正確な大きさや深さがわからないことに注意が必要です。

(4)放射線透過試験(RT)

放射線を放射して写真フィルムに撮像する試験法です。

放射線は物質を透過する性質があり、その性質を利用して溶接内部の検査ができます。
ブローホールなどの内部欠損がある場合、健全部より放射線の透過量が多くなります。放射線の透過量が多いほどフィルムに黒く写され、その濃淡差の写真から内部の状態確認ができる試験法です。

おもにスラグ除去後の溶接施工中・溶接完了後におこなわれています。

放射線透過試験は人体に有害な放射線を使用するので、安全対策と管理が必要であることに注意が必要です。

(5)超音波探傷試験(UT)

超音波を放射し、溶接内部の傷などから反射した超音波の大きさや強さを計測する試験法です。

反射された超音波は、表示器に波線グラフの起伏で映し出されます。グラフは送信パルスから徐々に下がっていき、底面でまた起伏します。その途中で起伏があると、内部欠損しています。その起伏の位置や大きさで内部欠損の位置と大きさを把握できる試験法です。

おもにスラグ除去後の溶接施工中・溶接完了後におこなわれています。

超音波深傷試験は、超音波の進行方向に垂直な平面傷の検出が得意ですが、球面傷だと、反射した超音波が乱反射をおこして正しく検出できないことに注意が必要です。

3.溶接検査導入のメリット

溶接検査の装置を導入すると、以下の3つのメリットがあります。

  • 品質の安定と向上
  • 検査精度の向上
  • 検査コストの削減

以下より詳しく解説します。

(1)品質の安定と向上

1つ目のメリットは、品質の安定や向上ができます。
人が五感を使って検査すると、個人の判断や体調に検査結果が左右されます。また溶接内部は人が検査するのは難しいため、品質が安定しません。検査を自動化すると、装置が一定の判断基準のもとに合否を判断するので検査結果が安定します。

(2)検査精度の向上

2つ目のメリットは、熟練者以上の精度で検査ができます。
カメラや超音波などを使用することで、人が視えない傷などを検出することも可能です。

(3)検査コストの削減

3つ目のメリットは、検査コストが削減できます。
溶接検査では、傷や汚れなど多くの検査項目があります。それらをひとつひとつ人が検査すると、多くの時間が必要で検査コストが高くなってしまいます。

検査を自動化すると、複数の検査を同時することも可能で、検査時間を削減できます。

4.溶接検査装置の導入事例

ここからは溶接検査装置の例をいくつかご紹介します。検査装置の参考としてご覧ください。

(1)スポット溶接の検査

ロボットを使用して、超音波深傷試験でスポット溶接の検査をおこなう例です。
多関節ロボットを使用することで、斜めにスポット溶接されている場所でも正確に検査できます。

(2)全自動の外観傷検査

自動で外観傷を検査する装置の例です。
磁粉深傷試験をすべて自動化することで、検査に人が介入する必要がありません。ブラックライトとカメラを組み合わせて撮影し、撮影した画像から検査結果を判断しています。試験体の搬送にロボットを使用すると、無人化することも可能です。

(3)溶接部品の外観検査

ロボットとカメラで溶接部品の有無などを検査する装置の例です。
ロボット1台で、搬送・検査・良否振り分けをおこなえます。多関節ロボットを使用することで、複雑な形状の検査をすることが可能です。

5.溶接検査装置導入におすすめのメーカー4選

株式会社FAプロダクツ

【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。

また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。

【ポンチ絵とお見積りのサンプル】

テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。

また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。

業界最大級の画像処理検証施設を開設!

「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

電子磁気工業株式会社

【特徴】
磁気を利用した非破壊検査装置や着磁・脱磁などの装置を製作しているメーカーです。自動車メーカーなどに多くの納入実績があり、磁気の特性を活かした装置作りが得意な会社です。
自動磁粉深傷装置は、搬送からカメラによる判定まですべてを自動化できるのが特徴です。

【所在地】
東京都北区浮間5-6-20
TEL.03-5970-8681
FAX.03-5914-3881

【営業品目】

  • 非破壊検査装置
  • 着磁装置
  • 計測評価装置

東芝検査ソリューションズ株式会社

【特徴】
電化製品や公共交通などの身近なところでも活躍しているメーカーのグループ会社で、検査に特化した会社です。超音波検査装置は、原子力の分野で培ったノウハウが活かされてます。

【所在地】
神奈川県横浜市磯子区新杉田町 8番地
TEL.045-770-2007

【営業品目】

  • 原子力施設などにおける品質管理および検査業務
  • 非破壊検査装置の製造・販売

株式会社キーエンス

【特徴】
様々な産業用FA機器のメーカーです。カメラや変位センサを使用した外観検査が得意の会社です。国内外でも手厚いサポートが受けられ、専門スタッフによる高い提案力が魅力の会社です。

【所在地】
大阪市東淀川区東中島1-3-14
TEL:06-6379-1111

【営業品目】

  • センサなどFA機器の製造販売

6.溶接検査装置の導入に関するご相談はFAプロダクツ

溶接部の不具合は見た目だけで判断しにくく、検査員の育成にも時間がかかります。溶接接検査装置を導入すると検査の品質が安定し、検査コストを抑えれます。

溶接検査の導入を検討している、または溶接検査でお困りの人はFAプロダクツまでお問い合わせください。

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