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装置に関する記事

超音波センサはどんな機器?仕組み・特徴・導入事例を解説

「超音波センサ」は、超音波を利用して物体に触れることなく、さまざまな検査を行える機器です。
私たちの普段の生活なかや事業の製造現場など、超音波センサの技術は場所を問わず利用されています。
なかには、「超音波技術をぜひ自社の検査工程に」とお考えの担当者もいるのではないでしょうか。

当記事ではそんな担当者に向けて、超音波センサの基礎知識やその仕組みや特徴、導入事例についてご紹介します。

FAプロダクツでは、工場設備のメンテナンス・リプレースにご対応いたします。

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といったお悩みのお持ちの方は、ぜひ下記フォームやお電話より、お気軽にお問い合わせください。弊社が納品したもの以外の設備にもご対応いたします。

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1.超音波センサとは?原理や仕組みについて

超音波センサとは、送波器から対象物に向けて超音波を発信し、音波の反射や透過した音波を受波器が受信することで、対象物の有無や距離を検出する機器のことを指します。

株式会社グローバルインフォメーションによると、超音波センサの市場規模は2020~2024年の間に7億789万ドル成長すると予測されました。今後も技術的な成長が期待される機器といえます。2020年現在は製造現場だけでなく、IoT家電や釣りのときに使用するソナーなど、日常生活のなかにも超音波センサが頻繁に使われるようになりました。

まずは「超音波とは何か」の概要から超音波センサの原理・仕組み、主なセンサの種類などをご紹介します。

(1)そもそも超音波とは

超音波とは音波の一種で、具体的には「耳では聞こえない20kHz以上の音」のことです。人間の可聴域は20kHzまでで、それを超える周波数(1秒間に繰り返される波の数)は聞き取れません。

ただし工業においては20kHz以上という数値には囚われません。「超音波工業会」では「聞くことを目的としない音波」と定義されています。

超音波の特徴は、何より伝播の速さ・範囲が気体<液体<個体の順であること。つまり、空気よりも物質(水や金属など)の中のほうが速く、広く伝わります。

この超音波を利用した超音波センサは、製品検知や産業用ロボットの制御以外にも、さまざまな用途で使用されています。具体例を見ていきましょう。

  • 超音波洗浄器:超音波の振動で汚れを落とす機器
  • 超音波画像診断装置:超音波のエコーを利用して体内の病変の有無や大きさ、形状などを探る機器
  • 超音波カッター:刃先に加えた振動の摩擦熱によって材料を切断する機器
  • 加湿器:液体に超音波を照射すると霧が発生するという原理を利用した機器
  • 超音波癒着器:超音波による振動の摩擦熱を利用してプラスチックを癒着させる機器
  • 魚群探知機:漁業や個人釣りのときに水中の魚群を探知する機器
  • 非破壊試験用機器:非破壊試験の超音波探傷試験で用いられる機器 など

このように事業用・建物用・個人用などを問わず、私たちの身近なところで超音波の技術が用いられているのです。

(2)超音波センサの原理・仕組み

超音波センサの仕組みとして、まず超音波による信号を発信して、受信するまでの時間などを測定して対象物の有無や距離を測定するという流れになっています。

大まかなイメージ的にはやまびこです。自分の声(送波器)が山や谷(受話器)から反射を確認する際に、「本当に声(音波)が返ってきたか」「返ってくるまでにどれくらい時間がかかったのか」などをチェックします。

では、どのような原理で超音波センサは超音波を発信しているのでしょうか。

超音波の発信と受信には「圧電セラミックス」が持つ性質を利用しています。圧電セラミックスとは、酸化チタンや酸化バリウムなどの不純物の少ない粉体を、茶碗やお皿のように焼き固めて作られる多結晶体セラミックスのことです。

この圧電セラミックスは、圧電効果と逆圧電効果の両方を引き起こす性質があります。圧電効果とは「外部から圧力エネルギーを加えると電圧が発生する性質」、逆圧電効果とは「電圧を加えると素材が伸び縮みする性質」です。

超音波センサはこの性質を利用し、電圧で圧電セラミックスを伸縮させ、その振動で超音波を発生させます。

(3)超音波センサの分類

超音波センサの分類は、検出方法によって「透過型」と「反射型」に分けられます。

透過型とは、送波器と受波器の間にある物体の存在によって生じる、超音波の減衰や遮断見て物体の有無を判断する方式です。受波器から発信した音波を、受波器がどれくらいの強さで受信するかで物体の有無がわかります。

反射型とは、検出距離の範囲内にある物体から反射波を検出し、判断する方式です。送波器から発信した音波の反射具合から、物体の有無や距離を判断します。なかには、自分で設定した検出ゾーン内の物体からの反射波のみを検出する方式も存在します。

2.超音波センサの特徴について

超音波センサの特徴としては、色や物体の厚さに判定結果が左右されにくい点や、非接触で検査できる点が挙げられます。ただし、音波が影響を受けやすい材質や周囲の環境次第で、正確な検知ができない可能性があるので注意が必要です。

(1)物体の色や薄さに関係なく測定できる

超音波センサは音波を反射するすべての物質を検知できるため。ガラスのような透明な物体でも、黒や灰色の金属でも検出可能です。反射さえすれば極薄の板であっても検知できます。色や厚さに左右されない点が、超音波センサを利用するメリットです。

(2)広範囲を対象にした検出できる

光の反射や透過によって物体を検出する光電センサと比べると、超音波センサは広範囲の音波の反射を検知可能です。ただし応答速度や精度は光電センサのほうが優れている傾向が見られます。

(3)物体と非接触検査ができる

超音波センサを用いた検査では、機械と検査対象物がお互いに触れ合わず、非接触状態が保たれます。超音波自体にも強力な圧力はないため、対象物に超音波を当てたところで影響はありません。

以上のことから、センサ本体と検出検体が双方にキズや汚れがつかない点がメリットになります。

(4)吸音性の高い物体に関しては検出が困難になる

超音波の反射によって物体との距離などを検出するため、検査対象が吸音性の高い材質の場合は、正確な検出が困難になります。

(5)自然が要因の環境変化に弱い

超音波は物体や受波器に届くまでは空気を伝播していきます。そのため強い風や温度差による屈折などの、空気的な変化の影響を受けやすいです。

検出環境をゴムやスポンジで覆ったり温度調節できる屋内で実施したりなど、超音波の状態を維持できるように気をつけましょう。

3.超音波センサの用途や導入事例

超音波センサは、主に次の用途にて使用されています。

  • 車のバックソナーによる駐車アシスト
  • 病院患者の無断離床や徘徊のキャッチ
  • 生産工程上での物品の有無チェック など

さらに以下では、工場などの製造現場における超音波センサの導入事例を見ていきましょう。

(1)導入事例1.超音波センサによる非破壊検査

超音波センサは、非破壊検査の一つである「超音波探傷試験」に用いられます。株式会社島津製作所や日立造船株式会社などは、AI(人工知能)のディープラーニングを取り入れた高性能なモデルを開発・リリースしました。

(2)導入事例2.工場のコンベア製品の検出

コンベア上を流れてくる製品の欠品・欠陥や傾き、そのほかの製品異常などを検知する目的で、超音波センサを導入する事例は多いです。製品とセンサが触れ合わないため、品質が保たれながら、連続的に生産ラインを稼働できます。

(3)導入事例3.工場の液体タンクのレベル検出

「タンク内の液体がどれくらいか」を検出するなどのケースで用いられる液体レベル計にも、超音波センサがよく用いられています。

アルカリ性や酸性を持つ薬品から高粘性の食品など、触れると危険だったり特殊な形状だったりする液体にも使える点は、超音波センサならではのメリットといえます。

4.超音波センサ導入におすすめのメーカー5選

ここからは超音波センサ導入におすすめのメーカーを5つご紹介します。

(1)株式会社FAプロダクツ

【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。

また、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積りとポンチ絵」をご送付。

【ポンチ絵とお見積りのサンプル】

テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。

また、同社の「画処ラボ」では、画像処理を用いた外観検査装置の導入に特化し、ご相談を受け付けています。従来は目視での官能検査に頼らざるを得なかった工程の自動化をご検討の際などにご活用ください。

業界最大級の画像処理検証施設を開設!

「画処ラボ」ではルールベースやAIの画像処理を専門エンジニアが検証。ご相談から装置制作まで一貫対応します。

【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

(2)株式会社キーエンス

【特徴】
日本でもすでにトップクラスの知名度を持ち、さまざまな製造現場へのソリューションを提供する大企業です。「最小の資本と人で、最大の付加価値をあげる。」を理念とし、国内でも産業用機器への圧倒的な実績を持ちます。
キーエンスのセンサは国内でも非常に有名であり、超音波センサも取り扱っています。デジタル超音波センサ「FWシリーズ」や、超音波式変位センサ「UD-300シリーズ」などです。

【所在地】
大阪市東淀川区東中島1-3-14
TEL:06-6379-1111
FAX:06-6379-2222
https://www.keyence.co.jp/

(3)オムロン株式会社

【特徴】
オムロン株式会社は、制御や電子、ヘルスケア事業を手掛けている会社です。制御機器分野では、国内シェアの40%を誇っており、制御に関係するセンサ製品もさまざまなタイプを取り扱っています。
超音波センサの分野においても、デジタルアンプ分離式超音波センサ「E4C-UDA」や、小型超音波センサ「E4E2」などを開発・販売してきました。

【所在地】
京都市下京区塩小路通堀川東入 オムロン京都センタービル
TEL(製品お問い合わせ):0120-919-066
FAX(製品お問い合わせ):055-982-5051(相談シートあり
https://www.omron.co.jp/

(4)株式会社村田製作所

【特徴】
村田機械製作所は、生産設備の自動機械・省力化機械の専門集団として製造現場の搬送設備や検査装置の製造を行い、リサイクル工場の自動設備の製造も行っている国内屈指のメーカです。
超音波センサにおいては、村田製作所が独自に培ってきた圧電セラミックスの技術をもとに、小型・高性能な超音波センサを取り揃えています。

【所在地】
京都府長岡京市東神足 (ひがしこうたり) 1丁目10番1号
TEL:075-951-9111
https://www.murata.com/ja-jp

(5)本多電子株式会社

【特徴】
本多電子社は1956年に創業された、超音波機器を扱うメーカーです。世界初のトランジスタポータブル魚群探知機の事業を始め、その後も常に超音波による新しい価値を実現してきました。
超音波計測器にはレベル計や界面レベル計、測深機、流量計など多種多少な製品を取り揃えています。

【所在地(本社)】
愛知県豊橋市大岩町小山塚20番地
TEL:0532-41-2515
FAX:0532-41-2923
https://www.honda-el.co.jp/

5.超音波センサ導入に関するご相談はFAプロダクツ

超音波センサは日常生活や製造現場など、あらゆる場所で活用されている技術です。物体の状態を直接触れずに計測できることから、コンベア上の製品チェックや非破壊検査、レベル計などに用いられています。

もし自社の現場で超音波センサの技術を導入したいとお考えであれば、ぜひFAプロダクツにお問い合わせください。導入から保守まで、一貫してサポートいたします。

関東最大級のロボットシステムインテグレーター 装置の設計から製造ならお任せください

050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317