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ロボットに関する記事

食品業界の自動化に重要なロボフレ 装置開発事例に迫る

日本において、労働人口の減少や生産性、品質の向上のためロボットの導入が注目されています。
新型コロナウイルスの影響で、工場の稼働を妨げるのを防ぐために三密(密閉・密集・密接)を避ける非接触化目的でのロボット導入検討のケースも出てきました。
今回は、特に人手不足への対策が必要な食品業界、とりわけ対策が待たれる惣菜分野における自動化の最新事情をお届けします。

1. なぜロボット導入は進まないのか?

ロボット導入が進まない理由として、今回は導入金額・自動化内容・スペース的制約の3つの視点をご紹介します。

(1)導入にかかる金額が想定する投資金額と見合わない

産業用ロボットを使用した自動化設備を新規導入する場合に、約1,000万円以上が初期投資金額として考えられます(※内容により変動)。自動化する工程にかかっている作業者の人数や工数のみを投資金額の算出根拠とすると、投資金額に見合わないケースが多く見受けられます。その結果、自動化プロジェクト自体を取りやめると自動化が進まず、人材不足や生産性向上に関する問題の解決を先送りしてしまっています。

ロボット導入にかかる参考金額や補助金等の情報については、別途こちらのコラムを参考にしてください。

近年では、業界を代表する協会や組合などの組織を中心として、業界全体の自動化水準を上げる取り組みをしている所も多くあります。
ロボット導入にかかる費用のうち通常は削ることが難しい要素開発にかかる内容を抑えるために、業界の共通課題を見つけ複数社に導入検討する方法をとるのが今回紹介する方法です。

(2)自動化の内容が想定する範囲までカバーできない

人手作業を自動化しようとすれば、今まで熟練作業者がカンコツで対応していた内容をロボットへ覚えさせる必要があります。
人間であれば1名で目で見るのと手で触るのは同時に行えますが、ロボットの場合は時間を分けて実施したり別の機構が必要であったりと複雑な動作になってしまいます。
そのため、内容に応じて開発費用が高くなり、対応範囲を縮小させる等の措置をとることも少なくありません。
しかし、本来やりたかった内容を詳細まで落とし込み、ロボットが得意な形で検討すれば実現可能となる場合もあります。

(3)ロボットの設置スペースが確保できない

ロボットは繰り返し・重量のある作業に便利ですが、稼働中に人と接触し事故を引き起こす可能性があります。
そのため、適切なリスクアセスメントを実施するよう定められています。

安全柵でロボットを囲い作業者とのスペースを隔論催したり、セーフティセンサを用いて侵入時には稼働停止させたりといった工夫が必要です。
安全上、ロボット設備用のスペースは大きくとる必要があり、現状の工場内レイアウトでは設備の設置ができないという場合もあります。

できるだけ実装する機能を絞って小型化したセルシステムや、後述する協働ロボットのように作業者とスペースを分ける必要のないシステムなどが解決策として考えられます。
レイアウト変更を念頭に自動化プロジェクトを進める場合も多くありますが、その際には次項の「ロボットフレンドリー(ロボフレ)」な環境に配慮した形を目指すことが求められてくるでしょう。

2. ロボット導入において注目のロボットフレンドリー(ロボフレ)

施設管理、小売、食品製造等の人手不足が顕著な分野へロボットを導入していく上で、先ほども触れたように導入コストの低減が必要になります。導入コスト低減に繋げるためには、人手作業をそのままロボットに置き換えるのではなく、ロボット導入しやすい「ロボットフレンドリーな環境(ロボフレ)」の整備が重要になります。

食品分野で例を挙げると、人が作業する上で重要な品質的要求を、最低限の形にとどめる(後工程の検品時に整える)であったり、ロボットが把持しやすい容器に変更したりといった工夫が挙げられます。

ロボフレの実現は、課題である生産性向上や非接触化を実現し、ロボットユーザーである企業や人間の生活を助けます。
ロボフレについて、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が連携して施設管理、小売、食品製造の各業種を題材にした紹介動画を作成しています。

3. ロボフレを推進するタスクフォースとは

2019年11月12日、経済産業省とNEDOは、人手不足等が深刻化している施設管理、小売・飲食、食品の3分野におけるロボットの社会実装に向けて、ロボットのリーディングユーザーが主導し抽出する共通課題の解決のため、ユーザーとシステムインテグレーター等が協力して取り組む「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」を立ち上げました。
(引用:経済産業省「ロボットの社会実装を促進するためのタスクフォースを立ち上げました」

今回のコラムで取り上げる食品業界のロボットフレンドリー実現に関する取り組みは、こちらの動画で紹介されています。

次項では、「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」の食品分野が実施・支援している内容について詳しく解説します。

4. ロボフレな環境を実現するための研究開発事業における取り組み

「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」の食品TCにおいては、特に惣菜・お弁当などの中食の盛付工程は自動化の難易度が高く、現在、工程の大半が人手作業である点に着目しました。結果として、人手不足への対応、労働生産性向上、工場における三密(密閉・密集・密接)回避のためには、盛付工程を自動化し、無人化・省人化を目指すことが必要との結果に至りました。

食品TCにおける2020年3月活動成果報告書「盛付 ロボット実装モデル構築」
盛付 ロボット実装モデル構築
(引用:経済産業省「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース活動成果報告書

上記のロボット実装モデルを「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」にて研究開発し、現場実導入を目指す取り組みがなされています。
「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」とは、施設管理、小売・飲食、食品の3分野を対象に、ロボットフレンドリーな環境を実現するための研究開発を実施する事業者を募集するものです。

「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業 ロボットフレンドリーな環境構築支援事業」の食品分野では、600社強の惣菜関連企業の会員を持つ一般社団法人日本惣菜協会が採択されています。
当事業のプロジェクト参画企業とともに、惣菜盛付ロボットモジュール開発と現場実装によるロボフレ環境構築を目指す取り組みを進めました。

「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業 ロボットフレンドリーな環境構築支援事業」の内容

・惣菜盛付協働ロボットFoodlyを株式会社ヒライ、藤本食品株式会社、イチビキ株式会社に導入→ロボフレな環境の検討
(株式会社アールティによる)

・生産性を重視した盛付ロボットシステムの開発→マックスバリュ東海株式会社の工場に導入
(株式会社FAプロダクツとコネクテッドロボティクス株式会社を中心に、株式会社Preferred Networks、株式会社エクサウィザーズの協力による)

・盛付アームロボット構想設計→ロボットシステムの導入コスト低減
(株式会社オフィスエフエイ・コムによる)

・廉価なトップシール機の構想設計→将来的に廉価な盛付アームロボットやトップシール機の開発を想定
(株式会社FAプロダクツ及び株式会社ファミリーマートによる)

(参考:一般社団法人日本惣菜協会「【プレスリリース】令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業 ロボットフレンドリーな環境構築支援事業に採択」

それでは、事業において現場実導入が実現した「生産性を重視した盛付ロボットシステム」および「惣菜盛付協働ロボット」について次項で詳しく解説してまいりましょう。

 

(1)産業用ロボットを使用した惣菜盛付ロボットシステム

通常、作業者が実施していた作業をそのままロボットに置き換えるとスピードは落ちてしまいます。
人間の目や手の感覚は優れており、複数の作業を同時に行うことができるためです。

食品工場では大量生産を実現する必要があり、ロボットにもスピードが求められます。
単純な削減人数、工数(時間)の削減だけを目的としては、期待した投資対効果が得られません。
そのため、各企業でのロボット導入はなかなか進んでいないのが現状です。

【イメージ図】自動化の現状:ロボット導入が進んだ業界と進んでいない業界

引用:コンソーシアム「Team Cross FA」ホームページ

しかしながら、日本の働き手不足等の問題対応や国際社会から見た競争力維持のためには、どの業界も自動化は避けて通れません。
工場自動化の推進を図るため、人間の作業をそのままロボットへ置き換えるのではなく、ロボットの動作を前提としたロボフレな環境へ工場を整備することで費用的・時間的・場所的な導入ハードルを下げる試みがなされています。

自動化を目的とした場合に、装置導入は装置の価格・納期・仕様(サイズや対応範囲)など複数の検討項目が挙げられます。
その時、作業スピード・維持費用・仕上がりの良さ等、人間のように対応させようとするのではないでしょうか。
しかしながら、オーダーメイドの開発要素が増加するにしたがって価格の上昇は避けられません。
そのため、業界において広く改善が望まれる代表的な工程・作業を洗い出し、共通課題を見つけることが重要です。

同事業では、惣菜製造において盛付工程に人手が多くかかることに着目し自動化を推進しました。
盛付ロボットシステム
生産性を高めるために、産業用ロボットを使用したロボットシステムを研究開発しています。

一般社団法人日本惣菜協会がロボット・AI導入を促進するロボットフレンドリーな環境構築を目指して研究開発を主導しました。スマートファクトリー構築を一貫支援できるコンソーシアム「Team Cross FA」の幹事企業3社(株式会社FAプロダクツ、株式会社オフィスエフエイ・コム、株式会社FAプロダクツ)と、食品ロボットシステムで実績の高いコネクテッドロボティクス株式会社が中心となりシステム構築がなされました。

FAプロダクツでは、下記内容について同事業に携わらせていただきました。

設計:詳細設計(メカニカル機構、フレームなど)、ソフト製作(PLC)、ソフト設計(機構、ロボットとの連携)
製造:組立、デバッグ・動作確認

今回、7か月という短期間で要件定義から実装まで実現できた背景には、過去に携わらせていただいた自動化の実績があったためです。
ファナック株式会社、三菱電機株式会社、川崎重工業株式会社など、産業用ロボットを使用した設計は弊社でも多く実績があり、知見を活かした装置開発ができました。

経験豊富なエンジニアが在籍しているため、あらゆるロボットメーカーに対応できる利点がございます。
ロボットに動作を覚えさせるティーチング作業について、お客様向けに実施する産業用ロボット安全特別教育(教示等・検査等)を定期開催しています。
自社でティーチングマンを育成する、保守業務を行う場合にはぜひご活用ください。

※ Team Cross FAとは
幹事企業7社、公式パートナー企業5社からなる、スマートファクトリー構築を一貫支援可能な企業コンソーシアムです(2022年3月時点)。
グランドデザインの策定といった初期構想段階から、シミュレーションによるデジタルファクトリー構築、装置開発によるリアルファクトリーの構築・運用・保守、近年課題視されるエネルギーの最適化まで、スマートファクトリー構築に必要なあらゆるサービスを取り揃えています。

Team Cross FAの特長3点
1. 各分野のベンダーが集結し、業界屈指の経験と実績のもとサービス提供
スマートファクトリー構築には、様々な業種・工程の知見が必要です。
様々な最新の機器・ツールを組み合わせ、最新のソリューションを作り上げる必要も出てきます。
2つの提案・実行を両立させるのは1社のみでは非常に難しく、複数ベンダーの協力が必要不可欠です。
コンソーシアムには様々な得意分野を持つベンダーが参画しているため、最適な提案が受けられます。

2. メーカーの色がないマルチベンダー集団
システムインテグレーターとして特定メーカーに依存せず、工場にとって最適な組み合わせでシステムを構築します。

3. スマートファクトリー構築を一貫支援
一般的に、スマートファクトリー化計画が立ち上がると、様々なベンダーとの交渉・相談が必要になります。
ITベンダー、コンサル、専用機メーカー・機器メーカー、設備ベンダー等の複数企業と交渉・相談を行い一つにまとめ上げるのは非常に至難です。
窓口を一本化し全ての部分をサポートする体制がとれるため、負担も少なく計画の実現ができます。

同事業における幹事企業3社の対応範囲
株式会社FAプロダクツ:プロジェクト統括及びデジタルシミュレーション
株式会社FAプロダクツ:機構設計・加工・組立・調整
株式会社オフィスエフエイ・コム:制御設計を中心とした技術統括

併せてオススメ!ロボットフレンドリーに関連するニュースは、下記よりご確認いただけます。


 

(2)人型協働ロボットFoodly


人型協働ロボットFoodlyは双腕人型ロボットであり、株式会社アールティが開発・生産しています。
ディープラーニングを活用したAI Vision Systemにより、ばら積みされた食材を個別認識してピッキング、盛付まで1台で完結します。
産業用ロボットの場合は安全確保のために人とロボットの作業スペースを分ける必要があり、設置スペースを多くとられます。
しかし80W以下の協働ロボットであれば、作業者と同じラインで安全柵なしの協働作業が可能です。

5. その他の食品工場自動化事例と使用ロボット解説

ここまで食品分野、とりわけ惣菜製造工程の自動化について最新事例を紹介させていただきました。
その他にも、食品工場の自動化に使用されるロボットの種類や自動化の事例をホワイトペーパーにて紹介しています。
今回のコラムで自動化にご興味をお持ち頂けた方、食品工場の改善担当者としてロボット導入を検討されている方はぜひダウンロードください。
食品工場の自動化事例集

 

また、FAプロダクツでは食品分野は勿論のこと、あらゆる分野の工場自動化を支援しております。
人手作業を補助する治具の製作から、工場の設備改造やライン新設、スマートファクトリー構築まで幅広く対応しています。
ぜひ一度下記フォームのクリックまたはお電話からご相談のうえ、お見積依頼を頂戴できますと幸いです。

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050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317