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生産設備に関する記事

ふるい振とう機の選び方や活用ポイントとメリットを解説、メーカ3選

ふるい振とう機とは、ふるいを何段も重ねて材料が網目を通過してふるい分けする装置です。また人が手作業でふるい分けするより早く・正確にふるい分けできるため、食品や工業、医療など多岐に渡る業界で活用されています。

ただ、ふるい振とう機にはさまざまな種類があるため、いざ導入しようにもどれを選べば良いかわからない人もいるでしょう。この記事ではふるい振とう機の選び方から販売メーカの製品についてまとめました。また、導入のメリット・デメリットや生産性をあげるポイントも紹介します。

もし、ふるい振とう機のコンサルティングを受けて、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい
  • 生産性アップして売上を上げたい
  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
  • どのメーカーの自動化設備を使えば効率的かわからない

という場合は、お気軽にFAプロダクツまでお問い合わせください。
関東最大級のロボットSIerとして、最適化のご提案をさせていただきます。

1.ふるい振とう機の選び方

(1) ふるい振とう機とは

ふるい振とう機は、いろいろなサイズの粒子の塊を、サイズごとに大きいものから微細なものに分別する装置です。
粒子のサイズから、粒子の塊が使用できるかどうか、どのような特徴があるかなどの試験を行う機械です。

図1には、ふるい分けの基本的なイメージを紹介しています。

ふるい分けは昔からある方法で、図1では、焼き菓子を作るための粉を分別する作業をイメージしています。
粉の中には異物やゴミがあるので取り除く必要があり、粉がやや塊になっていればほぐして、一様な細かい粉に分別します。
そのために、細かい網のある容器に原本となる粉を入れ、細かな粉を容器に分別して、焼き菓子を作ります。

これは家庭で行うことですので、原材料の粉の入った容器は、手でしばらく揺さぶって粉の分別をします。
この、手で容器を揺らす作業を、機械の振動に変えれば、ふるい分けの機械となります。
ふるい振とう機も基本的には、この方式で試料となる塊を分別します。

図2では、ふるい振とう機の構造のイメージ図を描いています。

ふるい振とう機は、ふるい網を幾段かに重ねて、最上のふるい網に試験する試料を入れ、振動機を振動させて、試料がふるい網ごとにふるい分けらえます。

ふるい網は、JISで決められ、試料の通る正方形体の大きさを目開きといい、目開きの大きさが、試料の種類ごとに定められています。
例えば、化学製品のふるい分けでは、目開きは、22.4mmから45μmまで20種類ほどの標準ふるいがあります。

【例:セメント骨材のふるい分け】
ここでは、セメント工場で使用する骨材のふるい振とう機について、話を進めます。

  • 骨材の大きさは、JISで決められていて、規格に合わない骨材は使用できません。
  • 骨材をふるい振とう機に入れて振動させれば、骨材は上から順に、ふるい網の大きさに応じて、大きければとどまり、小さければ次のふるい網に到達し、最終的に、10種類ほどのふるい網で、骨材の粒子が振り分けられます。
  • 各ふるい網をに留まった試料の質量と、ふるい網を通り抜けた資料の質量から、粗粒率が計算され、規格ないかどうかが調べられます。
  • その様子を表した図が、図2の左側のグラフで、骨材Bのように規格から外れたものがあった場合は、骨材として不合格になります。

このようにふるい振とう機は、主に、化学研究用サンプル、骨材サンプル、土木用サンプル、建築用サンプル、食品の分別などの試験で使用されます。

【参考】
・JIS Z 8801-1:2019 「試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい」
・JIS Z 8801-2:2019 「試験用ふるい−第2部:金属製板ふるい」
・JIS K 0069:1992  [化学製品のふるい分け試験方法]
・JIS A 1102:2014  [骨材のふるい分け試験方法]

以下では、ふるい振とう機に関する動画を紹介します。

Retsch /レッチェ 電磁式ふるい振とう機 AS200ベーシック テスト動画

KC-78:揺動型ふるい振とう機

ふるい振とう機 SS―HK50 50Hz(1-6039-11)


ふるい振とう機は駆動方式の違いで2種類あり、その選び方は「主な用途」と「特徴」で絞ると選びやすくなります。

駆動方式 主な用途 特徴
モータ駆動式 ・土木や建築用材料の選別 ・容量の多い選別
・騒音が大きい
電磁式 ・化学薬品や研究材料の選別 ・容量の少ない選別
・騒音が小さい

以下より詳しく解説します。

(2)主な用途

「モータ駆動式」は、土木や建築用材料などの選別が主な使用用途で、「電磁式」は化学薬品や研究材料の選別が主な使用用途です。

(3)特徴

「モータ駆動式」は一度に多くの容量を選別でき、振動幅が大きいために騒音も大きくなる特徴があります。「電磁式」は振動幅が小さく、微細な素材の選別が可能です。また振動幅が小さいことで騒音も小さいという特徴があります。

2.ふるい振とう機のメリット・デメリット

ここからはふるい振とう機を導入すると、どのようなメリット・デメリットがあるのかを以下の表にまとめましたのでご覧ください。

メリット デメリット
品質の向上 目詰まりしやすい
人より早いふるい分け 騒音が大きい

それぞれを詳しく解説します。

(1)メリット

①品質の向上

ふるい振とう機を使用すると、ふるい分けした製品の品質が向上します。ふるいにかける振動数などを電気制御しているため、誰が作業しても一定の品質を保つことが可能です。
ただし、ふるい振とう機によるフル訳の結果から、試験結果の評価を下すには、かなりの技量を要します。

②人より早いふるい分け

電気制御により早く安定した動作でふるい分けするため、人が作業するより正確で早く作業が完了します。

➀と同じですが、機械の操作自体は正確速いのですが、試験結果の評価には、ある程度の時間をかけた技量が必要で、評価までの時間を左右します。

(2)デメリット

①目詰まりしやすい

微細な粉体にふるい分けするため、ふるいに使用する網の目はきめ細かくなっています。そのため、網に素材が詰まりやすいのがふるい振とう機の特徴でもあります。

網の目詰まりを解消するために、各メーカがロータップ式などを販売しています。

また目詰まりを防止するには、素材を投入する量を少なくする・振動数を変更するなどの対策も有効です。仕様検討する素材が目詰まりしやすいかを事前にメーカに聞いておきましょう。

目詰まりの解消方法は、JISに規定されていますし、メーカーの操作要領書にも書かれているため、熟読した上で、作業に当たらないと、ふるい網をダメにします。

②騒音が大きい

機械の動作音が大きい装置は「モータ駆動式」です。これはモータによる振動や打撃音による音で、おおよそ80デシベル以上の音が出ています。

これは救急車のサイレンと同等で、かなり耳障りな騒音なので作業者に耳栓をしてもらう・装置を防音カバーで覆うなどの対策が必要です。

3.ふるい振とう機を用いて生産性を上げるポイント

ふるい振とう機は装置の特性上目詰まりしやすいため、詰まる度に装置を停止させて清掃する必要があります。それらを回避するには、適切な量を見極めて投入しなくてはなりません。適切な量はメーカに問い合わせてみてください。これらを実行することで無駄に装置を止める必要が無くなり、生産性の向上が見込めます。

4.ふるい振とう機の主要メーカと製品

ここでは、ふるい振とう機の製造・販売を主力としているメーカと製品をいくつか紹介します。

(1)株式会社 関西機器製作所

(引用:株式会社 関西機器製作所)

【特徴】
土木事業の試験機を独自で開発・販売しているメーカです。国際MRA対応JCSS認定事業者でもあり、日本の国家計量標準とのトレサビリティが確保された校正もしています。またオーダーメイドの試験機も設計から製作まで一貫して受けており、開発力もあるメーカです。

【所在地】
大阪市鶴見区今津南2丁目4番26号
TEL:06-6961-7637
https://kansaikiki-s.co.jp/

【製品】
関西機器製作所では「モータ駆動式」の以下2機種を紹介します。

  • 揺動型ふるい振とう機
  • ハイパーロータップ型ふるい振とう機

以下より詳しく解説します。

①揺動型ふるい振とう機

揺動型ふるい振とう機には以下3つの特徴があります。

  1. ふるい積数8種
  2. モータ駆動でもコンパクト設計
  3. AC100V仕様

ふるいの積層は蓋と受け皿込みで8種類まで選別ができ、モータ駆動型でも小型でコンパクトになっています。また家庭用コンセントでも使用できる100V仕様で、使う場所を選ばない特徴があります。

②ハイパーロータップ型ふるい振とう機

ハイパーロータップ型ふるい振とう機には以下3つの特徴があります。

  1. メンテナンスフリー
  2. デジタル表示で管理も容易
  3. オプションの安全カバー

駆動部にベアリングなどを使用しているため、給油メンテナンスは不要です。モータをインバータ制御して、数値をデジタルモニタで表示することで振動数や打撃数の数値管理も容易になっています。オプションの安全カバーを取り付ければ防塵・防音性能が向上し、誰でも安全に使用ができるモデルです。

(2)ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社

(引用:ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社)

【特徴】
理化学用の実験用装置を開発・販売しているメーカで、ドイツに本社をかまえるレッチェ社の日本法人です。
100年以上の歴史と経験から生み出された製品は、世界でもトップクラスの知名度があります。

【所在地】
東京都新宿区新宿 5-8-8
TEL:03-5367-2651
https://www.retsch.jp/

【製品】
ヴァーダー・サイエンティフィックでは「電磁式」の以下2種類を紹介します。

  • AS200・300・450シリーズ
  • AS400コントロール

以下より詳しく解説します。

①AS200・300・450シリーズ

(引用:AS200シリーズ)

AS200・300・450シリーズには以下3つの特徴があります。

  1. 100~450mmのふるい径に対応
  2. 独自の3次元ふるい
  3. 再現精度が高い

最大450mmのふるい径に対応した450シリーズや、最小100mmのふるい径に対応した200シリーズなどラインナップが充実しています。またレッチェ独自開発の3次元運動は他社の電磁式と異なり、斜めに振るわれます。この3次元運動により、万遍なく効率的にふるい分けが可能です。またコントロールモデルは、振動数が固定値なのでふるい分けの再現精度が高い特徴があります。

②AS400コントロール

(引用:AS400コントロール)

AS400コントロールには以下3つの特徴があります。

  1. 運動方向は「水平回転方向」
  2. 穀物や木材チップに向いている
  3. ISO9001のガイドラインに対応

AS400コントロールは、運動方向が「水平回転方向」なのが最大の特徴です。水平回転方向のふるいは、粉粒化した穀物や木材チップなどのふるいに向いています。品質マネジメントシステムのガイドライン「ISO9001」にも対応しており、品質の高さが魅力のモデルです。

(3)オガワ精機株式会社

(引用:オガワ精機株式会社)

【特徴】
農業やバイオテクノロジー、工学研究など様々な分野で活躍している日本のメーカです。中国やロシア、インドなどアジアを中心に拠点があります。また海外メーカの試験機や測定器などの国内代理店も行っています。

【所在地】
東京都新宿区大久保2-2-9 22 山京ビル
TEL:03-3200-0234
https://www.ogawaseiki.com/products/

【製品】
オガワ精機社では「エアジェット式」のふるい振とう機を紹介します。

①エアジェットふるい振とう機 OSK 45DD-AJ200

(引用:エアジェットふるい振とう機 OSK 45DD-AJ200)

OSK 45DD-AS200には、以下3つの特徴があります。

  • 5μm~2mmまでの微粒子に対応
  • デジタル制御で正確な動作
  • 最大10個のプログラムを記憶

集塵機や掃除機に接続して発生した気流を利用して、粒子がふるいを通過する仕組みです。操作パネルで吸引の圧力を各測定単位で表示されます。最大10個のプログラムを記憶可能で、名称・時間・回転速度・表示単位を設定できるモデルです。

5.ふるい振とう機導入に関するご相談はFAプロダクツ

ふるい振とう機の導入は特徴の違いやメーカ・種類も豊富で、用途に見合う装置を見つけるには時間と手間が必要です。どのふるい振とう機を導入すれば良いか、導入したけど上手く活用できていないなどでお困りの人はFAプロダクツへお気軽にお問い合わせ下さい。

【特徴】
FAプロダクツは年間200台もの実績がある関東最大級のロボットシステムインテグレーターです。一貫生産体制をとっており、設計から製造までをワンストップで対応。費用・時間にムダなく最適化を行うことができます。

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【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692(代表)
https://jss1.jp/

【営業品目】

  • 産業用ロボット
  • 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
  • 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
  • 治具の設計・製作

【実績】
NM社(電子部品の製造販売)、HS製作所(情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売)、TT社(ショッピングセンターなどリテール事業)、SM社(自動制御機器の製造・販売)、OR社(自動車安全システムの製造販売)

 

関東最大級のロボットシステムインテグレーター 生産設備の設計から製造ならお任せください

050-1743-0310 営業時間:平日9:00-18:00

つくば工場:茨城県土浦市卸町2-13-3、相模原工場:神奈川県相模原市中央区上溝1880番2 SIC3-317