昨今では製造業などの工場内でもIoTの導入が進められています。それに伴い、様々な作業の自動化が進められている一方で、問題点もありました。その問題点が、生産ラインの「見える化」です。

例えば、現場の生産状況だったり、稼働率だったり、機械トラブルなどの確認は、これまで膨大な労力がかかっていました。
また、一度生産ラインをオートメーション化しても、改善率は伸び悩んでいるという現状も。その問題を解決して生産ラインの生産性を向上させた技術こそが「見える化」です。

この記事ではそんな生産ラインの見える化システムについてご紹介いたします。

また、生産ラインの見える化をして

• 省力化、省人化してコストダウンしたい
• 生産性アップして売上を上げたい
• 人的ミスを減らして品質価値を高めたい
• 非効率なラインにロボットを導入して効率的したい

場合は、関東最大級のロボットSIer、FAプロダクツまでお問い合わせください。

また、安全に工場を稼働させ続けるためには、定期点検・保守・修理、老朽化した設備のリプレースが必要不可欠です。
FAプロダクツはそういったお客様のニーズにお応えし、手書き図面のデジタル化から緊急依頼まで幅広くサポート。
弊社が納品したもの以外の設備にもご対応いたします。

詳しいサポート内容や費用のお見積もりは、下記フォームまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

１．生産ラインの見える化とは

生産ラインの「見える化」とは、生産ラインにおける問題の所在を「みんなに見える」ようにすることをいいます。
例えば、製造機械の稼働データを貯めて分析したり、工場内で故障過程がわかるようにブザーを鳴らしたりして異常事態の早期発見を可能にすることなどが挙げられます。

一昔前はその見える化もアナログなものが主流でしたが、最近ではIoTの進化により、どんどんデジタル化が進んでいます。

「見える化自体」は元々工場の生産ラインから生まれましたが、今では営業マンの行動や警備員の人員配置、フィールドエンジニアなどにも応用されています。

「見える化」を世に広めたのは「トヨタ式生産方式」です。生産工程を見える化することで、ミスを予防したり、作業員の作業効率を上げたり、仕事のパフォーマンスを向上させる目的で導入されました。

今では、様々な企業が「見える化」を導入したり、検討していたりします。今後さらにIoTの技術が進化して浸透していくことを考えると、生産ラインの見える化はさらに進んでいくでしょう。

２．生産ライン「見える化」のメリット

見える化のメリットはこれまでにはできなかったデータの活用と、レポートによる可視化で、生産効率が向上して、従業員はもちろん、工場全体のモチベーションが上がることです。

また、結果的にトラブルに対応する時間が減ることで、これまでかかっていた人件費や労力も削減できます。あらゆる生産ラインから導き出されるデータの活用により、作業の効率化がはかれ、そして生産性も上がります。

今まで、人が行っていた問題点の解決を簡略化することで、これまでとは違ったアプローチで業務を進められたり、また新しいリソースに力を注げる様になって飛躍的な生産性の向上が見える化のメリットといえるでしょう。

３．生産ライン「見える化」の事例

（１）カーボンニュートラルを実現したロボコム・アンド・エフエイコムの事例

各工程でのデータ取りによってエネルギーマネージメントを実現した事例が、2021年福島県南相馬市に開所したロボコム・アンド・エフエイコム南相馬工場です。

南相馬工場では、IoT化、産業用ロボットや自動化システムを駆使した生産ラインの完全無人化などにより「カーボンニュートラルを実現するエネルギーマネジメント」「販売から生産設備まで連動した生産システム」「生産を停止させない工場のネットワークセキュリティ」を有しています。

スマートファクトリー構築を一気通貫で実現するコンソーシアム「Team Cross FA」の幹事企業として、弊社・株式会社FAプロダクツも南相馬工場の生産ライン立ち上げに携わっています。

南相馬工場には工場・物流倉庫の自動化ソリューション展示のあるショールーム「スマラボ」も併設されているので、見学してみてはいかがでしょうか。

参考：南相馬のロボット技術を世界に届けるロボコム・アンド・エフエイコムが次世代デジタルファクトリー「ロボコム・アンド・エフエイコム南相馬工場」を福島県南相馬市に開所

世界で制御機器の分野をリードするオムロン株式会社は、データ活用によって生産ラインの「見える化」に取り組んでいます。

そこで登場したのが、生産ラインに使用する機器のひとつひとつを総合制御する「Sysmac（シスマック）オートメーションプラットフォーム」です。

 

これにより、生産性が向上し、集積したデータから導き出すことでこれまでにない、生産ラインの効率化が期待できます。

すでにオムロンの草津工場ではこのSysmacの導入が進められており、著しい成果を発揮しています。その理由のひとつがラインに流れるひとつひとつを部品を「タイムラインビジュアライゼーション」によるレポートでの見える化しています。

（２）生産ラインのトラブル発生原因を見える化した富士通の事例

①Sysmac導入前

オムロンの草津工場では、このSysmacが導入される前、生産ラインでたくさんの問題がありました。

例えば、機械トラブルが発生した時は超一流の熟練技術者と作業員がトラブルの機械のトラブルの原因を突き止めるために6時間もの時間がかかることも。その間生産ラインは止まった状態ですので、生産効率が落ちてしまうという問題がありました。

また、膨大な量のデータは収集されてきますが、そのデータを実際の現場でどう活用すれば良いのかわからないといった課題も。

そんな生産ラインの現場の課題を解決するために、導入されたのがSysmacです。

②Sysmac導入後

生産ラインにSysmacが導入され「見える化」ができたことにより、これまで超一流の熟練工が6時間以上かかっていた、トラブルの原因追求が誰でも1時間で解決できるようになりました。

これはSysmacのレポートを見れば誰でも、トラブルの理由がわかる様に可視化できたからです。その結果、生産ラインの改善点も明確になり、導入してすぐに1時間あたりの生産性が1時間も上がりました。今では全体で30%も効率アップしています。

この見える化により、機械で出来ることが増えて、効率が上がり、効果が見えることで結果的に人のモチベーションアップに繋がりました。

４．生産ラインの見える化の活用方法

Symac以外にも「見える化」は色々な工場で導入されています。こちらでは、その活用方法をいくつかご紹介いたします。

（１）作業工程で費やされる人的リソースの把握

IoTの活用により、人的リソースの見える化が可能になる場合あります。人的リソースの可視化とは、作業効率の把握です。例えば作業員が2人いたとして、どちらが今行っている作業の効率が高いのか、適正などを判断します。

これにより、作業の向き不向きを判別出来るので、適切な人材を適切な業務に割り当てることができ、結果的に生産性の向上につながります。

（２）電力値を分析して稼働率を可視化

生産ラインに設置されている生産設備の稼働率の把握も、見える化の導入により可能になる場合があります。従来はこれらの稼働率をすべて把握することは各設備の仕様が異なったり、コンディションを集計するソリューションが必要でした。

つまり、見える化以前の従来の方法では、生産設備の稼働率の把握は容易ではなかったのです。

しかし、それぞれの生産設備にスマートメーターを導入することで、データの見える化を行い、生産設備から電力値を測定・分析して稼働率を可視化し、生産ラインの保守・運用に役立てたという活用方法があります。

（３）工場におけるエネルギー使用量の可視化

工場の生産ラインでは電気・ガスといった様々なエネルギーが必要です。そのエネルギー量を把握することは、省エネ対策にとても重要な取り組み。全体的な生産コストを抑えるためにも省エネ対策は必須の対策と言えます。

省エネを実現するためには、工場全体の総エネルギーの把握が必要不可欠です。また細かい部分だと、部門やラインごとに使用量の把握が欠かせません。

この問題に対してIoTを導入し、エネルギー使用量を見える化することによって工場全体の総エネルギーの細かい内訳や、部門、ラインごとのエネルギー使用量を把握することができるようになりました。

その結果、エネルギーコストの削減目標や計画を明確化することができたという活用方法です。

５．【注意】「見える化」が「見せる化」になっていないか確認

データの活用により「見える化」が進んでいるのとは逆に、懸念されているのが「見せる化」です。

見える化はそもそも、作り過ぎなどいった無駄な工程を削減したり、エラーに費やす時間を削減したりなどと、費用対効果を上げるためのもの。しかしレポートや資料でせっかくデータを収集し、見える化してもそれを活用しなければ、ただのデータの「見せる化」にすぎません。

「見える化」されたデータをいかに有効活用して現場の効率化だったり、生産性の向上をあげたり、それに伴った人による行動が欠かせません。
ですので「見える化」が「見せる化」にならないように注意しましょう。

６．工場の生産ライン最適化・設備リプレースはFAプロダクツへ

株式会社FAプロダクツは、あらゆる業界の複数工程に自動機を開発納品させていただいた経験を活かして生産ラインの最適化をご提案しております。
スマートファクトリー構築を一気通貫で実現できますので、もしお困りの際にはぜひお問い合わせください。

⇒株式会社FAプロダクツの装置製作実績は、こちらよりご確認いただけます。

安全に工場を稼働させ続けるためには、定期点検・保守・修理、老朽化した設備のリプレースも必要不可欠です。
「点検を長期間していないが、設備に不調はないから」と長く使っている設備はございませんか？
設備が壊れた時、工場ラインをすぐに復旧させることはできません。

「Windows98,7,XPを使っていてもソフトは動くから」と最新でないOSを使用しているPCはございませんか？
PCが壊れた時、稼働時に収集していたデータを戻すことはできません。

FAプロダクツはそういったお客様のニーズにお応えし、手書き図面のデジタル化から緊急依頼まで幅広くサポート。
弊社が納品したもの以外にもご対応いたします。

最大の特徴は、お打ち合わせから原則1週間以内に「お見積り」「ポンチ絵」をご送付。

【ポンチ絵とお見積りのサンプル】

テキストやお電話だけでは伝わりづらいゴールイメージを共有し、スピード感を持った対応を心がけています。

【所在地】
茨城県土浦市卸町2丁目13-3
TEL.050-1743-0310(代表)
FAX.050-3156-2692（代表）
https://jss1.jp/

【営業品目】

• 産業用ロボット
• 生産設備合理化・省力化の設計及び製作
• 基板電気チェッカーや貼合・折曲など
• 治具の設計・製作

【実績】
ＮＭ社（電子部品の製造販売）、ＨＳ製作所（情報通信・社会産業・電子装置・建設機械・高機能材料・生活の各システム製造販売）、ＴＴ社（ショッピングセンターなどリテール事業）、ＳＭ社（自動制御機器の製造・販売）、ＯＲ社（自動車安全システムの製造販売）

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