ピッキングの自動化ソリューション3選!メリットやポイントも解説
工場や倉庫で行われるピッキングは、多くの人手がかかっている作業の一つです。昨今では、労働力不足の解消や生産性向上を目的に、ピッキングの自動化が進んでいます。
この記事では、ピッキングの自動化を検討している方に向けて、自動化するメリットやポイント、おすすめの自動化ソリューションを紹介いたします。
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- ヒューマンエラーを減らして品質価値を高めたい
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目次
1.ピッキングの自動化とは
そもそも、ピッキングの自動化とはどういうことを指すのでしょうか。まずは、ピッキングという言葉や自動化の概要を整理してみましょう。
(1)ピッキングとは
ピッキングとは、伝票や指示書(ピッキングリスト)に基づいて商品を取り出す作業です。「選ぶ」「摘み取る」といった意味を持つ「pick」が由来となっています。
ピッキングを行うシーンは、次の2つに大きく分けられます。
- 工場内で生産に必要な部品を集める
- 倉庫内で出荷する商品を集める
(2)ピッキングの自動化とは
もともと、ピッキングはすべて人の手で行われていましたが、昨今では自動化が進んでいます。ピッキングは次のような工程に細分化できますが、その一部またはすべてを自動化するというイメージです。
- ピッキングリストを確認する
- 工場や倉庫内を移動し、商品の保管場所へ行く
- ピッキングする商品を探す
- 商品や数が間違っていないかを確認(検品)する
ピッキングの自動化では、専用のシステムやロボットを活用するのが一般的です。ピッキングする商品をシステムが指示する、ロボットが自動でピッキングをする、といったように、さまざまな自動化ソリューションが提供されています。
2.ピッキングを自動化するメリット
ピッキングを自動化することで、企業はどういったメリットを得られるのでしょうか。主なメリットを3つご紹介します。
(1)生産性の向上
ピッキングを自動化すると、次のような理由から生産性が向上します。
- 工場や倉庫内で商品を探す時間を短縮できる
- 作業者が迷わずに商品をピッキングできる
- ミスによるやり直しがなくなる
より効率的に作業できるので、ピッキングにかかる工数は大幅に削減されます。その結果、別の作業に余剰人員を割り当てたり、労働力不足を解消できたりするのです。
(2)ヒューマンエラーの削減
人の手でピッキングを行っていると、ミスの発生が避けられません。ピッキングのミスは生産の不具合や誤出荷につながり、大きな損害を引き起こす可能性もあるので、十分な対策が必要です。
ピッキングを自動化すれば、ピッキングリストの読み間違いや商品の取り間違いといったヒューマンエラーを削減し、作業品質を向上させることができます。
(3)教育コストの削減
ピッキングは単純作業と思われがちですが、熟練者でなければできないケースも多々あります。具体的には、次のようなケースです。
- 工場や倉庫が広大で保管場所が多い
- 多品種少量生産で類似商品や組み合わせの種類が多い
- ピッキング後に組み立てや梱包まで行わなければならない
このようなケースだと作業者を教育する必要がありますが、ピッキングが自動化されていれば教育コストを削減できます。熟練の作業者に頼らずに正確なピッキングが行えるのは、大きなメリットといえるでしょう。
3.ピッキングを自動化するときのポイント
ピッキングの自動化を成功させるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。自動化のメリットを最大限に得るために、ここで紹介する内容を参考にしてください。
(1)用途に合わせた自動化ソリューションを導入する
現在はさまざまな自動化ソリューションが提供されていますが、自社の用途に合ったものを導入しなければ意味がありません。たとえば、工場でのピッキングと倉庫でのピッキングでは求められる機能が大きく異なります。また、扱う商品の数やサイズ感、作業ボリュームによっても最適なソリューションが変わるため、事前に自社のピッキングの特徴や課題を整理しておくことが重要です。
(2)費用対効果を考える
ピッキングの自動化には、当然ながらコストがかかります。自動化ソリューション自体の導入コストはもちろん、運用体制の構築や下準備など、さまざまな付帯コストもかかることを覚えておきましょう。
かかったコストに対して自動化のメリットが見合わなければ意味がありません。目先のメリットだけでなく、将来性や事業拡大も考慮した上で費用対効果を考えるようにしてください。また、長く使い続けられるように、なるべく設定変更がしやすい汎用的な自動化ソリューションを導入するのがおすすめです。
(3)トラブル時の対応方法を検討しておく
ピッキングの自動化ではシステムやロボットをよく活用しますが、不具合によって停止するリスクがあります。ピッキングの停止はほかの業務への影響が大きいため、すぐに復旧できるように対応方法を検討しておかなくてはなりません。自社だけでトラブル対応が難しいのであれば、ベンダーのサポートを受けるようにしましょう。
4.ピッキングの自動化でおすすめのソリューション3選
ここでは、ピッキングの自動化でおすすめのソリューションをご紹介します。
- プロジェクションアッセンブリーシステム
- デジタルピッキングシステム
- 自動搬送ロボット
各ソリューションがどういった仕組みなのか、みていきましょう。
(1)プロジェクションアッセンブリーシステム
プロジェクションアッセンブリーシステムは、工場の生産ラインに適したピッキング自動化ソリューションです。多品種少量生産の工場では部品のピッキングから組み立て・検査までを手作業で行うセル生産方式がよく採用されていますが、その際のピッキングを自動化できます。
プロジェクションアッセンブリーシステムでは、作業棚の上にプロジェクターとカメラが設置されています。作業内容に対応するバーコードを読み取ると、必要な部品が入った棚がプロジェクターで光る仕組みになっているため、作業者が部品を探す必要はありません。さらに、正しい部品をピッキングしているかもカメラが認識しているので、作業者のミスをなくせます。
プロジェクションアッセンブリーシステムは、ピッキングだけでなくその後の組み立て作業まで支援してくれます。たとえば、作業棚の近くにモニターを設置していれば、作業指示書や動画を表示して作業者の経験不足を補えます。また、組み立て品と見本の適合率をカメラが認識して、簡単な検査を行うことも可能です。
(2)デジタルピッキングシステム
デジタルピッキングシステムは、棚やコンテナに取り付けたデジタル表示器を使って作業者を支援するシステムです。スキャナーでピッキングリストのバーコードを読み取ると、ピッキングすべき商品と数量がデジタル表示器に表示されます。作業者は点灯しているデジタル表示器のところへ向かい、表示された数量分の商品をピッキングするという仕組みです。
デジタルピッキングシステムを導入すれば、作業者が商品の仕様や保管場所を覚える必要がなくなり、簡単にピッキング作業を行えるようになります。デジタル表示器の指示に従うだけでよいので、正確かつスピーディにピッキングが完了する点がメリットです。
(3)自動搬送ロボット
自動搬送ロボットは、主に物流倉庫で導入されている自動化ソリューションです。商品の保管棚の下にロボットが潜り込んで棚ごと持ち上げ、ピッキング作業者のもとに運んできてくれます。倉庫内を歩き回ってピッキングしなくてもよいので、作業者の負担を軽減でき、生産性が大幅に向上する点がメリットです。
一方で、ロボット自体のコストだけでなく、保管棚の準備やロボットの走行エリアの確保なども必要になるため、ほかの自動化ソリューションに比べると気軽に導入できません。そのため、現在は大規模な物流倉庫を中心に導入が進んでいます。
5.ピッキングの自動化に関するご相談はFAプロダクツへ
今回は、ピッキングを自動化するメリットやポイントに加え、おすすめの自動化ソリューションを紹介してきました。自動化によって、ピッキングの生産性や品質は大きく向上します。自社のピッキングに課題を感じている方は、自動化ソリューションの導入を検討していただければ幸いです。
FAプロダクツでは、沖電気工業株式会社のテクニカルパートナーとして同社が提供するプロジェクションアッセンブリーシステムの導入コンサルティングを行っています。プロジェクションアッセンブリーシステムでは、ピッキングを行う作業者をプロジェクションマッピングの手法を用いて補助し、生産性・品質の向上とマニュアル化を実現することが可能です。また、連携するシステムや作業・工程の自動化も併せてご提案しております。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
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